内田裕介

内田裕介

ビールと温泉と映画が好きなおやじです。


本が好きです

さんの書評2022/07/24

上島竜兵氏の自殺は首コリからくるうつが原因だったのではないか

上島竜兵氏の自殺は首コリからくるうつが原因だったのではないか、との著者のコメントを週刊ポストで見て、読んでみた。 ①首コリが副交感神経を圧迫する ②副交感神経の働きが悪くなり、いわゆる「不定愁訴」が出る ③不定愁訴がひと月以上続くと、うつ症状がでる。   というメカニズムらしい。 このうつはこれまでのうつ病とは全く異なり、抗うつ剤も効かない「新型うつ」とのことだが、①から③までぜんぶ仮説で証拠はない。 医学にはメカニズムがわかっていて治療法が開発される病気と、治療法が先に発見されて、あとでメカニズムが解明される病気のふたとおりがあるが、新型うつは後者だ、と著者は主張している。 タイトルに「女性」と銘打っているのは、女性は首の筋肉が弱いので、より首コリになりやすいからだそうだ。不定愁訴は更年期障害と合わせて、たしかに女性が圧倒的に多いという気はする。 首コリを解消すれば、抑うつも不定愁訴も雲散霧消、というなら多くの人にとって福音となることは間違いない。とりあえず、抑うつ症状がある人は、松井氏考案の「555ネックエクスサイズ」を試してみるのもいいと思う。手軽だし、抗うつ剤と違って副作用もないし、損はない。 個人的には、副交感神経の機能低下がうつ症状を引き起こすと主張するその根拠について、脳科学的メカニズムの説明を期待していたのが、それがなかったので、★3つとしました。

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さんの書評2022/01/20

残念ながら、生理学的に信頼できる説明はなし。

残念ながら、生理学的に信頼できる説明はなし。 皮下脂肪はたまると筋肉に張り付いて筋肉の動きを悪くする。だから揉んで脂肪と筋肉を剥がせば筋肉が動きやすくなって痩せる、というようなテキトーな説明だ。 機械的な刺激では皮下脂肪はとれないという説と、機械的刺激で脂肪を分解・排出できるとする説があって、どっちがほんとうだかよくわからない。それで皮下脂肪は揉むととれる、という説の根拠が知りたかったのだが… 皮下脂肪を揉んだ時、体の中で何が起こっているかは実際にはわからないので、揉めば痩せるとなんとなくでも納得させてくれればそれでいいのだが、にしても、この説明ではあまりに稚拙あるいは不十分。筋肉は筋膜で包まれているが、皮下組織が筋膜となぜ癒着するのか、メカニズムがまったくわからない。 なお、本書の方法は、ただ皮膚を皮下脂肪ごとひっぱってつまみ揉みするだけで、特別なことはない。気になるところをつまみ揺らししてみてほんとに痩せれば儲けもの、わざわざ本を読まなければわからないようなことは書いていない。

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さんの書評2021/12/23

現代版の『ヰタ・セクスアリス』といってもいいのかもしれない

新聞広告に「おひとり様女子の、人に言えない性癖」という惹句があり、変な癖ってどんな癖なんだろう?と好奇心があって読んでみた。 そしたら、ある40過ぎの女性の自慰遍歴の手記、であった。 女性が自慰をすること自体は別に変ったことでもないが、この手記の主にはスカトロ趣向もあって、たしかに少し珍しいパターンかもしれない。 描写は微に入り細に入りで、人前で開くのが憚られるほど。 読みはじめたときは「ただのエロ本?」と★ひとつにしようと思ったが、考え直してみると、特別な主張があるわけでもなく、「わたしはこうなんです、ヘンタイかもしれないけど」とただ開示しているだけで、それが生身の人間のありようをまさに「赤裸々」にあらわしていることに気づいた。 元来、性的興奮の在り方は極めて個人的であり、他人から見ればそれこそ「ヘンタイ」としか言えない性癖も、本人にとってはとても大事な手続きだったりする。ヘンタイがあるならその反対にノーマルもありそうなものだが、果たして性欲的生活=ヰタ・セクスアリスにノーマルはあるのか。むしろ一人一人顔が違うように性欲的生活はみんな違う、つまりノーマルは存在しない、と考えた方がよいのではないか。 自慰の仕方など、たぶん、人生の最後まで人に話したり見せたりすることはなく、だからこそ、自慰は、他人や世間を気にすることのない「その人そのもの」がもっとも強く現れる局面、なのかもしれない。 そんなことをつらつら考えていたら、ひょっとすると本書、現代の『ヰタ・セクスアリス』とでもいうべき名作?という気がしてきたので、★5にした。

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さんの書評2021/12/23

マッサージで脂肪はホントウにとれるのか?

マッサージで脂肪はホントウにとれるのか?が知りたくて手に取った。 が、生理学的・解剖学的な根拠はまったくなし。 よくあるセルフマッサージの写真集であった。 皮膚を揉んだり叩いたりすると、体表の血流がよくなるのはホントウのことだが、それと脂肪が減るのとは別の話。「揉んでもセルライトはとれない」という医師(THE CLINIC 副院長 志田雅明氏)と、「揉むと脂肪が分解、排出される」という医師(京都府立医科大学客員教授 吉田俊秀氏)がいて、どちらがホントウなのか、いまいちわからない。 本書の説得力は、揉んだら痩せると主張する著者自身が、現に美人でスタイルがいい、というそのことだけである。私が証明です、っていうことなんだろうが、わたしはこれで痩せるとはいまいち信じられない。著者が美人でスタイルがいいのは、マッサージ以外の他の要因もたくさんあるのではなかろうか。 ただし、セルフマッサージ写真集としてはわかりやすくよくできていると思う。 もんでヤセない身体はない!と信じられる人にはよい本だと思う。

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さんの書評2021/09/27

世の中には「死なない生物がいる」との惹句に誘われて手に取ったが…

世の中には「死なない生物がいる」との惹句に誘われて手に取った。 そいつらはなぜ死なないのか。 そして、われわれはなぜ死ぬのか。 が、残念ながら駄本、であった。 生物はなぜ死ぬのか。 著者によれば、それは生物には死が必要だから。 なぜ死が必要なのか。いろいろと説明をしている。 しかし、その根っこにある論拠は進化論。 「現に死ぬ生物が子孫を増やしている(=自然選択された)のだから、死は必要なのだ」 つまりは、結論ありき、である。 死は「老化」の結果である。 「老化」とはDNAの損傷の蓄積のことである。 60歳で子をなした老俳優の子供は、60年間にわたって分裂を繰り返した老俳優の老精子からできたにも関わらず「新品」として生まれ、約80年を生きる。 当たり前だが、考えてみるとものすごく不思議だ。 本書でも「若返り」として指摘しているのに、仕組みについては言及がない。 それから、意識としての個と、細胞としての個の問題もある。 わたしの身体は、わたしの父母のハーフコピーだ。 だから、わたしの身体は半分は父そのものであり、半分は母そのものである。 父はもうとうに死んだが、身体は「生きている」といえなくもない。 いや、むしろそれこそが、種の保存、進化ということである。 しかし、わたしの意識は、わたしの父母のものではない。 わたしのなかに、父の意識はない。意識は保存されないし、進化もしない。 何万年もコピーを繰り返して細胞だけが生き続けたとして、それがなんだというのだろう? 身体は意識の座であり、身体の死が意識の死であるからこそ、死は問題となる。 死が怖いから、身体が死んでも意識は生き続ける、という物語を信じる人は多い。 身体の消失=意識の消失=自分の消失は怖い。 だからこその「なぜ死ぬのか」という問いである。 なのに、死んでコピーを残す戦略が有利だから、というのは、あんまりな答えだ。 だから、進化論は嫌いだ。

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さんの書評2021/07/19

爪もみ療法と下降性疼痛抑制系には関係がありそう

2000年ごろ一世を風靡した爪揉み療法。 資料を探すと古い本が多いが、本書は2010年刊行で比較的新しい。 爪の際を揉むと自律神経が整う。 これは、確かにそうなんだろう、と思う。 4カ月ほど続けると、血液検査で白血球の比率(顆粒球とリンパ球の比率)が整うそうだ。 交感神経が過緊張だと顆粒球が増えリンパ球が減る、そうなので、これが証拠になるらしい。 なぜ、爪先と自律神経が関係あるのかが知りたかったのだが、ひとつヒントがあった。 それは「痛み」。 痛み刺激により、自律神経が揺さぶられて、調整されるのではないか、という沼田光男医師の見解である。「揺さぶられて」ってどういうこと?と思うが… 痛みは通常痛覚神経が刺激をとらえて脳に伝えるが、逆に痛覚神経があげてくる痛みをブロックするための神経系も存在していて、これを下降性疼痛抑制系という。痛みを感じてはまずい(と脳が判断した)局面で、痛みを感じなくするための仕掛けである。 下降性疼痛抑制系は自律神経系にもつながっていることがわかっているので、痛みを与えると自律神経に影響がある、ということもあるのかもしれない。もちろん痛点は指先に集中しているので、痛み刺激を与えるのに爪の際は適しているのだろう。 ともあれ、爪揉み療法は少し痛いくらいやらないと意味がなさそうだ、ということは理解した。

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さんの書評2021/07/19

なぜ爪の根元を揉むと自律神経が整うのか?

爪揉み療法は20年ほど前、2000年前後にけっこう流行った代替療法。自律神経を整えることで全身の不調を改善する効果があるという。神経系的にどういうふうになっているのかを知りたくて、何冊か調べてみた。 期待していたのは「なぜ、爪の根元に刺激を与えると自律神経に影響を及ぼすのか」であったが、その説明はなし。 唯一、爪の先には神経が集中している、とだけあったが、指先に集中しているのは感覚神経であって自律神経ではないはず。毛細血管には自律神経は分泌していないので、皮膚表面を刺激しても自律神経を直接刺激したことにはならないと思うのだが。 もうひとつ、この手の本では効果があった事例だけが延々と紹介されるが、効かなかった事例も多数あるはず。100人いて100人に効く毒はあるが、100人効く薬はない。そのへんは消化不良だった。 まあしかし、時間もお金もかからないお手軽な方法なので、代替療法としてもホームケアとしても、やってみるリスクはない。 代替療法は世に無数にあるが、自分にあった続けられる方法には滅多に出会わない。 爪もみ療法を2~3カ月実行してみて、もし自分にあうようなら儲けものである。 なお、本書は福田医師の爪揉み療法の中でも初期のほうの本で、「薬指は揉まない」と書かれているが、新しい方の書籍では全部揉んでよし、となっているので付記しておく。

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さんの書評2021/05/27

親指にバンソウコウを巻くだけ!でO脚は治せる

 O脚やX脚、XO脚についてネットで検索すると山のように情報が出てくる。しかし、どれもいまひとつ根拠があいまいで納得できる説明がない。それで、O脚とはどういう関節の状態なのか、信頼できそうな書籍を調べていて手に取ったなかの一冊である。  専門書ではなく一般向けに書かれていて、O脚のチェック、原因、矯正法をわかりやすく示している。知りたかったO脚の関節の状態については、股関節が外旋しても内旋してもO脚の原因となることが書かれていた。外旋は膝が外を向いた状態なのでなんとなくイメージしやすいが、股関節の内旋では膝が内側を向く。この状態でなぜO脚になるのか。それには骨盤の位置が関係している。骨盤が後傾していて股関節が内旋している場合、骨盤が前傾していて股関節が外旋している場合にO脚の状態になるという。  ネットでよく見るのは「股関節の内旋の代償として膝関節が外旋することがO脚の原因」とする説だが、膝関節はそもそもはほとんど回旋しないので不思議に思っていた。本書はそういう説明ではなく、股関節の内旋に骨盤の後傾が加わると膝に外荷重がかかってO脚になりやすい、という説明だったので、なるほどな、と思った次第である。ただし記述はたったの2~3行。X脚やXO脚も含めて、もう少し詳しいとなおよかった。が、取っ掛かりは得られた、  O脚の原因は、①内転筋が弱い、②歩行時の外荷重が大きな原因ということで、①については筋トレ、②については「親指バンソウコウ」と「自作のインソール」がセルフ矯正法として紹介されていた。とくに「親指バンソウコウ」はコロンブスの卵的な発想の画期的アイディアで、これは効果がありそうだ。時間はかかりそうだが、半年から1年くらいかけてテストをしてみたいと思う。参考になった。

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さんの書評2021/03/23

「顔ヨガ」は美容にいいのか、悪いのか。 たぶん、科学的に証明はできないが・・・

一般に信じられている美容法、たとえばスチーマー、コロコロローラー、顔ヨガなどを取り上げ、実は医学的・科学的根拠がないばかりか、かえって逆効果であるということを解説した本です。 ひとつのテーマについて2~3ページで簡潔に書かれていて、かつ字も大きいので読みやすいのがよいですね。 印象に残ったのは顔ヨガ。「表情筋はそうでなくても加齢で強くなるので、鍛えるとかえって皺・たるみが増える」というのが意外でした。 歳を取ると「鼻の下」が伸びてきますが、これは口輪筋が弱くなって重い唇を支えられなくなるからだと思っていました。なので「梅干し口」などの筋トレで口輪筋を鍛えると鼻の下が伸びるのを予防・改善できるんだろう、となんとなく当たり前のように信じていたのですが、どうもことはそう簡単ではないらしい。 筋と皮膚を繫いでいるのは「リガメント」という靱帯で、コラーゲンの一種だそうですが、これが加齢によってのびてしまう。古くなったパンツのゴムがのびるのと一緒なイメージでしょうか。だとすると、単純に筋を鍛えても無意味、ということになりますね。 そもそも、筋を鍛えるには最大筋力の75%以上の負荷をかけないといけませんが、顔ヨガでそれだけの負荷をかけるのは無理っぽい。それに今度は皺がくせになって戻らなくなるのが心配です。 一方で、筋は動かさなければどんどん硬くなる。骨折してひと月もギプスで固定すると歩けなくなるのと同じです。本書では「いちばんお肌にいいのは無表情」とありますが、それでは筋が硬くなって、たくさんある表情筋のバランスが変わり、へんなところに新しいたるみやしわができるような気がします。どんな筋も、適度に動かさなければ本来の柔軟さは保てません。 ヒアルロン酸やボトックスの注射など、美容医療は即効性があるので、効果のあるなしがわかりやすく、だからこその「医療」なのでしょう。が、たいていのセルフケア、美容的習慣は即効性がないので、効果のあるなしがわかりにくい。 美容に限らす、何年も何十年たたないと効果がわからない説は科学的に証明しにくい。そういう説はいかにそれっぽい理屈がついていても仮説、あるいは単なる物語です。そこに「騙されやすさ」が入り込む余地が出てくるんだと思います。 「顔ヨガ」は美容にいいのか、悪いのか。 たぶん、科学的に証明はできないでしょう。 その意味では、「顔ヨガは逆効果」説も、荒唐無稽なトンデモ説ではないにしろ、科学的にはあくまで仮説、著者の信じている「それっぽい物語」にすぎません。もちろん「顔ヨガが美容にいい」説も同様で、ただの物語です。 わたしは後者の物語をなんとなく信じていただけだ、ということに気づいたのがいちばんの収穫でした。 どんな物語を信じ、選び取っていくのか。それが大切ということですね。

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さんの書評2021/03/22

病院治療における酸素供給システムの性能評価を行った完全な専門書。でも面白い。

実際のところ、酸素は体にいいのか悪いのか、それが知りたくて手当たり次第に読んでいて手に取った一冊です。 が、酸化ストレスや酸素中毒などの生理学的・健康学な話ではなく、病院治療における酸素療法、それも酸素供給システムの性能評価を行ったもので、完全な専門書。 アスリートや芸能人が酸素カプセルを愛用しているというような話もあって、健康器具としての家庭用酸素発生器も結構売れているようですが、この本を読むと、身体に必要な量の酸素を入れてやるのはそんなに簡単じゃない、ということがわかります。 性能的にいっても毎分5リットルくらいの酸素発生器はおもちゃみたいなもので、ほんとうに酸素が足りなくて死にそうな病人には毎分30リットルもの酸素供給が必要とか、酸素を吸い込むマスクやカニューラの性能によっても酸素を取り込む効率がかわるとか、そういう機器としての酸素供給のあれこれを知ることができて勉強になりました。 酸素は身体にいいのか悪いのか、そこはわかりませんでしたが、面白かったです。

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さんのコメント2022/01/06

美肌水の作り方を確認したくて、発案者今井龍弥医師の著書に当たってみた。 ざっくばらんで軽妙な語り口がまるでずっこけ漫才を観ているようでたいへん楽しい。 経営を重視する(せざるをえない)病院にかかると、治る病気も治らなくなってしまうという話を、自身の経験のなかからたくさん紹介していて、それが本書のタイトルになっている。 また、お金をかけずにできるヘルスケアをさまざまと工夫していて、たとえばニキビを治すには使い終わったボールペンの芯を使うとか、口内炎を早く治すには海苔を絆創膏がわりに使うといい、など面白いアイディアも満載。 美肌水もそのひとつで、ホームセンターで売っている肥料用のごく安価な尿素でかんたんに作れて、しかも効果はバツグン。今井医師の真骨頂だ。 大いに参考にさせていただきます。

さんのコメント2021/02/02

関節包内矯正という手技がどんなものなのかに興味があって手に取った。 が、具体的にどういう方法なのか、なぜそれで痛みをとれるのか、理論的背景も具体的方法論も記述がなく、ほとんど参考にならなかった。要するに牽引、離開か? 「さかいクリニックグループ」とあるので、整形外科の医師が書いた本かと思っていたが、どうやら柔整師のグループのようだ。「クリニック」は普通、街の小さな診療所につける名称。紛らわしい。

さんのコメント2018/08/02

エビデンスに基づいてサプリメントの効果を論じているという評があったので手に取ってみた。 たしかに、それぞれの効果について「こういう報告がある」という記述はある。 逆に、ちまたにいわれているような効果について「証拠はない」という記述もある。 いずれについても論拠となる出典は明記されていないので、それ以上確かめることができないのは残念。 だが、掲載されているサプリメントは製品紹介ではなく、成分主体で網羅性は高い。 また、病気・症状ごとに整理されているので、カタログ的な使い方には向いている。 なぜ効くのか、ほんとに効くのか、あるいはどの製品を買うべきなのか、といったことは自分で調べないといけないが、まあ、それくらいは自分で勉強しなさい、ということであろう。(冒頭にもそう書いてある)

さんのコメント2018/07/09

介護現場むけに書かれた口臭対策のテキストだが、前半は口臭の原因について口腔衛生学的観点で詳述されていてたいへん参考になる。 口臭の原因、消化管や肝臓の不具合だTVなどで聴いて、なんとなく信じていた。 が、本書によれば、やはり口臭の9割は口の中の細菌が原因だそうで、腸で吸収されたおならが肺から呼気として出て臭うのは1%程度だという。 口臭の原因は、グラム陰性菌が舌苔で産生するVSC(揮発性硫黄化合物)なので、歯磨きといっしょに舌苔の掃除が重要なポイントとのこと。 またVSCの揮発性をなくすために、塩化亜鉛を配合したうがい薬も即効性があるということだ。(アマゾンで1500円くらいで売っている) 介護の現場向けではあるが、本書の内容は具体的でわかりやすいので、自分の口臭のコントロールにも十分役にたちそうだ。 さっそく舌苔ブラシ(へらよりブラシがよい)と塩化亜鉛うがい薬を使ってみたい。

さんのコメント2018/07/06

頭蓋骨を緩める、といってもマッサージや整体ではない。 指先をごく軽くあてて皮膚とその下の筋膜をゆっくり動かすことで、頭蓋骨をはじめ首、腰などの骨格のゆがみを矯正するという方法である。 クラニオセイクラルセラピーといって、20世紀初頭に考案されたかなり古くからある方法のようだ。 砂の上に敷いたラップを、下の砂が動かないようにゆっくり動かすくらいの圧で行う、というから、これまでのどの方法にもなかったような超フェザータッチ。 実際にやってみると、もちろん「キク~」という感じにはならないが、フェザータッチは自分でやっても心地はいい。 筋膜の拘縮が実際にリリースされたかどうかは確認のしようがないが、少なくとも皮膚を軽く撫でることで交感神経を鎮めて緊張がゆるむ、ということはありそうだ。 花粉症に即効性があるらしいので、そのときに試してみたい。

さんのコメント2018/06/17

食品物理学、という聞きなれない分野の研究を紹介したもの。 チョコレートを美味しく食べるには、味はもちろんだが、口に入れるとすみやかに溶ける食感=テクスチャ―も非常に大切で、これを決めているのがカカオバターの結晶構造。しかし油脂の分子は非常に小さいので顕微鏡では観察することができない。そこで中性子やX線を油脂にぶつけて、そのときにできる陰(回折格子)を分析することで構造を研究しているそうだ。 かの有名な「Spring8」も使っているそうで、なるほど、食品と物理学はそういうところでつながっているのか、と納得。 食品の油脂としてはほかにマヨネーズとマーガリンも取り上げられている。 身近な食品だけに、食味のよい製品を作るためにメーカーや研究者がどのように取り組んでいるのかがよくわかり、たいへん興味深く読んだ。

さんのコメント2018/06/17

マーガリンはトランス脂肪酸が多く含まれる(1%~13%)ので身体に悪い、ということだが、なぜトランス脂肪酸が身体に悪いのかについてはよくわからない。 2013年にアメリカの食品医薬局(FDA)が大規模な調査を行ったところ心臓疾患との関連が判明したということで、ここからトランス脂肪酸への総攻撃が始まったらしい。 各国でのいろんな調査で「ほぼ黒」はまちがいなさそうな感じだが、しかし、本書の研究事例は疫学調査ばかりで、マウス実験による直接的な証拠がない。さらに心臓疾患だけではなく、乳がんや不妊、糖尿病、子宮内膜症、うつ病、認知症、発達障害などなど万病の原因とされているが、生理学的な機序はさっぱりわからない。 また全体にヒステリックな書きっぷりもあって、ちょっと辟易させられた。 トランス脂肪酸の「毒性」について生理学的な知見を期待していたが、期待外れだった。

さんのコメント2018/03/20

事典としての情報量はさほど多くはありませんが、これだけたくさんの精油を一挙に掲載した書籍は珍しい。 スイートオレンジ、ビターオレンジ、ブラッドオレンジがそれぞれ別の精油として独立して載っている本は初めてみました。 またすべての精油に原料植物の写真ではなく、イラストが付されている点もたいへん参考になります。(植物は写真ではかえってわかりにくい) 一点だけ残念なのは、香調でグルーピングされていて、あいうえお順になっていないこと。 知りたい精油がすぐに引けません。 巻末に効能表があって、そこから手繰ることもできなくはありませんが、事典としてはやはり使いにくいですね。 この点を差し引いて★4にしましたが、内容に比べて価格も安めですし、一冊持っておいても損はないと思います。

さんのコメント2018/03/12

BioDigitalが日本語対応しておらず、ラテン語っぽくて全然読めないうえに、辞書ツールで引いても訳語がでないことも多く困っていたが、本書は英語名はもちろん読み仮名まで振ってくれている。さらに筋がついている骨の方にも英語名と読み仮名を振ってくれていてたいへん便利だ。 筋ごとの精密なイラストだけでなく、機能、動作、支配神経、起始停止も図示されていて、とくに動作の記述がおもしろい。 たとえば、小円筋を使う動作は「目の前のものを払いのける、相方にツッコミをいれる」などとあって、実に具体的だ。 ざっと見ただけだが、ひとつ気になるところがあって、回旋筋腱板は肩甲挙筋、棘上筋、棘下筋、小円筋の停止腱で構成されるとあるが(p117)、肩甲挙筋ではなく肩甲下筋の間違いではなかろうか? ま、それはともかく、とても便利なので座右において都度参照したい。

さんのコメント2018/03/12

BioDitalが便利でよく利用するが、残念ながら日本語対応しておらず、しかも専門用語なので辞書ツールでも訳語がでてこないので困っていた。 本書は約206個ある個々の骨精密なイラスト、機能解説だけでなく、英語名と読み仮名(ラテン語っぽくて全然読めないので、これがありがたい)も振ってあるので実に便利がいい。 解剖学の本はたくさん見たが、骨の形状と名称についてはこれが決定版といっていいと思う。 座右に一冊、置いておきたい。