内田裕介

内田裕介

ビール好きのおやじです

さんの書評2018/07/06

お米を食べないと老化が進む!?

お米を食べないと老化が進む!という衝撃的なレポートをテレビでやっていて、元ネタのデータを知りたくて都築氏の著作に当たった。
本書は都築氏が進める「日本食プロジェクト」の実践編として、1975年型の食事のレシピを多数紹介したものだ。
高度成長期で、まだ日本人がみんな貧乏だった時代だが、食材やメニューはそれなりに現代的で、質素という感じではない。コンビニ食材を使ったメニューもあって実用的。
冒頭数ページだけだがデータも掲載されていて、年代ごとの食事でずいぶん寿命や病気に差があるのがわかって参考になった。
1975年の食事のポイントは、①食材の種類が多い、②煮炊き中心の調理、③米を主食に豆、魚介、野菜が多めに食べる、④味付けはだしと発酵調味料、⑤ごはん+汁物におかずは2皿以上、ということだ。昨今の炭水化物悪玉論になんとなくのっかってお米を避けていたが、本書によれば、普通に食べればいいんだ、ということであろう。白米悪玉論のお医者さんも多いが、反論がないか、探してみたい。

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さんの書評2018/07/06

在宅医療の失敗事例を通して見えてくるもの

著者の長尾医師は在宅医療(=最後は自宅で死を迎える)のエバンジェリストといっていい存在だが、本書の驚くべき点は、その在宅医療が失敗したケースを詳細に検証しているところだ。
きっかけは、長尾氏の本を読んで感化され、肺がん末期の父親を自宅で看とった娘さんからのクレーム。
父親は死の間際とても苦しみ、在宅医も駆けつけてくれなかった。病院から連れて帰ってこなければこんなに苦しまずに済んだ、長尾の本など信じなければよかった・・・という悔恨である。
たとえ医師の側からみて100人中99人の看取りがうまくいったとしても、患者と家族にとっては自分たちのケースが唯一無二のものだから、失敗したら患者と家族にとっては失敗率100%であり、長尾氏の主張は100%誤りだ。騙された・・・と思うのも無理はない。
しかし、人間は身体も環境も考えも、そして運も一人一人全部違う。
100人に1人、在宅医療がうまくいかなかったからといって本来、責められる筋合いはない。医師がそう考えても不思議はない。
そこに見えている「景色」の差がある。
医師には医師の、患者には患者の、家族には家族の「景色」がある。それぞれがそれぞれの立ち位置から違う景色を見ている。
それら景色は十分に時間をかけて話し合うことなしには、決して重なることはない。
不幸にしてこのケースでは、父親が亡くなる前に十分な話し合いを持つことができなかった。
遺族の娘さんの悔恨は、ここがルーツだった。
本書は、それを伝えたくて、あえて在宅医療が後退するかもしれないテーマ=美談だけではない現実に踏み込んだ。
それは、たった1%の失敗であってもなかったことにはせず、患者と家族の気持ちにきちんと向き合う、という医師としての覚悟だと思う。
その姿勢に対して敬意を表したいと思う。
将来患者となったとき、将来患者の家族となったとき、自分自身は自分の見えている景色をどう説明したらいいのか、そういうことをあらためて考えさせられた。
人間であれば100人が100人、避けて通れないテーマだ。必読である。

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さんの書評2018/04/12

「ガレノス製剤」の作り方

「ガレノス製剤」について情報が欲しくて手に取った。
本書の定義によればガレノス製剤とは「天然由来であるか否かを問わず、薬効を持つ物質を変容させて、生物が採取しやすくし、診断に沿う病気の治療と予防のために最適な剤形に調剤する技術とその手法」とのこと。
言い回しが難しくてわかりにくいが、薬効成分をクリームや錠剤、カプセル、坐薬などに加工したもの、すなわち我々が普通に目にする「薬」を「ガレノス製剤」というようだ。
著者は薬局を営む薬剤師で、本書の内容はたとえば咳、ニキビ、日焼け、歯痛等々具体的な症状に対するアロマ調剤の処方である。
それぞれの薬効成分をどういう「ガレノス製剤」に加工するのかももちろん記述されていて、ガレノス製剤がどういうものかがなんとなくわかったので目的は達した。
しかし、そのへんのアロマ屋さんで売っているような材料ばかりではないので、本書通りに調剤して試してみるのは簡単ではない。
その意味ではあまり実用上の参考にはならないが、巻末におもしろいデータがあった。
それは著者が調剤につかう精油の成分基準で、たとえばラベンダーならリナロールは25%以上、酢酸リナリルは30%以上、テルピネン-4-オールは2~6%の範囲内、と細かく決まっている。
ためしに手持ちのラベンダーとティートリーをチェックしてみたら、いちおう基準内にはおさまっていたが、成分表に記載されていない微量成分もあったりして、なかなか興味深かった。

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さんの書評2018/03/21

記述が大雑把で議論も雑なのであまり参考になりませんでした

安保徹氏の書くもののファンで、対談集かな、と思って手に取りました。
が、安保氏はコメント程度。ほとんどはもう一人の著者、堀氏の健康論です。
とはいっても、TVなどでも耳にするような一般的な代替療法、たとえば温泉のホルミシス療法とか、ミネラルウォーターの効能とか、聞いたことのあるような話が多い。
しかも、堀氏は歯科医とのことで、専門ではない分野については証拠の提示がいまひとつ不十分。
たとえば「胸腺を揉むと免疫力が復活する」といいますが、ほんとうに脂肪の塊となった胸腺がもとに戻るのか?
40を過ぎて胸腺が退縮したあとは胸腺外でTリンパが成熟するので、リンパ球の数そのものはそんなに変わらないのではなかったかと思います。
そもそも胸骨の内側にある胸腺に肋骨の上からアプローチできるとは思えないのですが・・・
アルカリイオン水は胃酸を薄めるのでよくない、という記述もありますが、これも人の説をそのまま引用しただけでダメだという証拠がない。
逆に、アルカリイオン水には効果がある、という本にはそれなりに証拠が提示されています。
ということで、代替療法そのものを否定するわけではありませんが、本書の記述はとても大雑把で議論も雑なので、あまり参考になりませんでした。

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さんの書評2018/03/14

毎日のバイタルチェックに体温の記録も有効だと感じました

タイトルから想像できるとおり、冷え性対策についての知見をまとめたものです。
著者はお医者さんですが、東洋医学など代替医療も修めたいわゆる「統合医療」の専門家。
知りませんでしたが、東京女子医大のなかに「自然医療研究所クリニック」というのがあって、統合医療を行っているそうです。
西洋医学に基づく生理学的な知見(自律神経系や内分泌系)と陰陽五行思想に基づく理論の両面から、冷えの原因と対策を検討していて幅広いのが特徴です。
冷えの原因を西洋医学風にいうと、
「循環不全の一種で、血流不足や代謝低下により起きる熱産生不足」
だそうですが、血流不足や代謝低下の原因はありふれていて、たとえば、ストレスによる交感神経の過緊張、エアコンによる冷やしすぎ、冷たい飲料のとりすぎ、運動不足などなど。
よって対処方法はよくある生活習慣病の予防方法と変わりません。
しかし、予防法はわかっていてもなかなか実践できない。
それは目標がたくさんありすぎるかもしれません。
本書の目標は「体温を上げる」ということだけなのでシンプルです。
しかも、上がったか上がっていないかは、体温計で簡単に測ることができる。
最近では活動量計に体温計も装備したものがあると聞きますし、毎日のバイタルのチェックに体温を入れてみる方法も有効だと思いました。

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さんの書評2018/03/13

脳とバーチャル世界の間にある際限のない欲望のループ

ゲームとポルノが若い男性に与える悪影響について考察したもの。
著者は心理学が専門だが、社会学から脳科学まで広範な知見が提供されている。
ゲームもポルノも脳の快楽中枢=側坐核を刺激しドーパミンの分泌を促進する。
が、男性のほうが女性に比べて2~3倍もの放出があり、強烈な快感が得られるうえに馴化も進むから、はるかに依存症になりやすい。
IT化の伸展によって、以前はハードルが高かったポルノへのアクセスも容易になった。
バーチャル世界のゲームとポルノに強烈に惹き付けられて抜け出せなくなり、現実社会への適応性を失った男性が急速に増えている。
これが、著者らのいう「男子劣化社会」である。
本来、肉体を通して(=肉体の物理的制約の範囲内で)のみ脳が得られるはずの満足が、IT化の進展によって直接脳に入ってくるようになった。
脳の欲求に対する肉体の制約が大幅に減ったのが今のIT化社会だ。
ネット通販で居ながらにして必要なものが手に入るとか、図書館に行かなくても調べ物ができるなどとという程度ならまだしも、報酬系が関わってくると厄介だ。
それこそ、脳とバーチャル世界の間で際限のない欲望のループがはじまる。まるでバッテリーをショートさせたようなものだ。
そうなるともう、いきつくところまでいって、最後は壊れるしかない。
本書ではそれを防ぐためのいろいろなアイディアも提出されているが、現実には非常に難しいと感じる。
宮台真司氏がよくいう「男子の性的な後退」も、この流れにのっているものだろう。
そして、大多数の男子は映画「マトリックス」のように、直接、コンピュータに繫がれる道を自ら選び、それでもそれなりに幸せな人生を送るのかもしれない。
原題は『man(dis)connected)』
ネットに繋がれ、現実社会との接続を切られた男たち。
もう、後戻りはできない気がする。

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さんの書評2018/03/10

著者自身が行った様々な実験結果を丁寧に紹介していて参考になった

HSPについて、サウナでの実験結果が書かれているというので読んでみました。
実験は乾式の高温サウナではなく低温のミストサウナ。
40度前後の低温で毎日15分、2~3週間連続で入るとHSPが増えるという結果でした。
それなら普通に入浴してもいいわけで、あえて低温のミストサウナで実験をした意図がよくわかりません。
70度から100度近い高温の環境は通常の入浴方法では得られないので、その結果が知りたかったのですが・・・
とはいえ、著者自身が行った様々な実験結果を丁寧に紹介していて、HSPがどのようにしたら増えるのか、HSPはどのような効果があるのかがよくわかって大変参考になりました。
とくに興味深かったのは円形脱毛症の原因について。
円形脱毛症がストレスに関係しているとは以前からいわれていましたが、HSPの不足によるアポトーシスが原因ではないか、との説が提示されています。
精神的ストレスが、なぜ、頭皮の細胞のみに障害を与えるのかについてはよくわかりません。
が、もしかするとストレスは全身の細胞に加わっていて、たまたま、障害が出たのが頭皮だったということなのかもしれませんね。
期待した情報は得られませんでしたが、データが豊富で、いろいろと参考になったので★5にしました。

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さんの書評2018/03/04

筋肉研究一筋40年の著者が現役引退時にまとめた貴重な知見です

杉晴夫氏の「ストレスとは何か」がたいへんおもしろかったので、他の著作にもまとめてあたっています。
本書は、筋肉研究一筋の著者が現役を引退するときにまとめたもの。
40年にわたる知見の集大成を一般向けに分かりやすく解説していています。
なぜ筋肉が動くのか、その動力源となるエネルギーはどのように供給されるのか、筋肉を意のままに制御する神経系はどうなっているのかなどなど、筋肉にまつわる話題が体系的、包括的に学べるのが魅力です。
もっとも興味深かったのは、「まだ解明されていない」とか「40年研究してきたが結局わからなかった」というフレーズがそこここに見られること。
集大成としてまとめた新書のタイトルに「ふしぎ」という言葉が使われている理由がわかった気がします。
研究対象に対する著者の愛というか自然が作った筋肉というしくみへの深い敬意が感じられて好感が持てました。
筋肉疲労の原因は乳酸である、など、現在では古くなってしまった学説も見られますが、それはそれとして、いまでも一読の価値は十分あると思います。

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さんの書評2018/03/03

ヒートショックプロテインがなぜ効くのか

ヒートショックプロテインがなぜ効くのかに興味があって何冊かしらべてみたなかの一冊です。
著者は薬学・生化学が専門でHSPを研究して20何年とのことで、分子レベルでタンパク質の構造から読み解きつつ、HSPがどのようにタンパク質の変性を防ぎ、さらに壊れたタンパク質を修復していくのか、微に入り細を穿つ非常に詳しく解説されています。
単なる専門バカの研究者、というより、生命現象を俯瞰するなにか思想のような軸が一本通っていて、自身の研究を冗談めかして「ノーベル賞もの」などと書いていますが、筆致にはほんとうにノーベル賞でもとりそうな勢いがあり、たいへん興味深く読みました。
チューリップエキスが皮膚のHSPを増やし、コラーゲンを修復するという話があったので、ためしに製造元の化粧品会社に問い合わせてみました。
が、あくまで試験管のなかでの話で、ヒトの身体ではまだわからないとのことでした。
仮説もまだたくさん残っているのでしょうが、ひととおり納得のいく説明は得られたので満足です。
おもしろかったので、この著者の他の著作があれば、あたってみたいと思います。

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さんの書評2018/02/28

椎骨は左側にしかズレない、という説がほんとうなのかどうかがキモ

タイトルが気になったので手に取ってみた。
著者は整体を生業にしている施術家で、モルフォセラピーと名付けた独自の理論で施術を行っているとのこと。
人のからだは左右対称ではなく、腰痛などからだに不調がある人は決まって左側の脊柱起立筋が硬く盛り上がっている。
脊柱起立筋だけではなく、顔面のゆがみも左側に現れることがほとんどだそうだ。
なぜそうなるのかというと、椎骨が左にのみずれる性質(=左一側性)をもっているため。
椎骨のずれが交感神経の過緊張につながり、そこからさまざまな不調が誘発される、ということらしい。
本書の面白いところは、左右非対称=アシンメトリーという現象を、単に施術法にとどまらず、化石人骨、昆虫、仏像にまで広げている点。
なんの話をしているのか途中でみえなくなることもあるが、著者自身の歩んできたユニークな人生をたどる話題としておもしろいのはおもしろい。
著者のモルフォセラピーの中心テーマは「椎骨は左側にのみずれる」という点。
本書の価値は、これがほんとうなのかどうかにかかっているのだが、施術家としての著者の経験のみに基づいており、裏とりは残念ながら不十分。
整形外科の医師と協力するなりして、左一側性説の補強があればなおよかったと思う。
ともかく、そういうことはこれまでまったく気にしたことがなかったが、顔は外から見てもわかるので、電車やバスの中でも気を付けて観察してみたい。

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さんのコメント2018/08/02

エビデンスに基づいてサプリメントの効果を論じているという評があったので手に取ってみた。
たしかに、それぞれの効果について「こういう報告がある」という記述はある。
逆に、ちまたにいわれているような効果について「証拠はない」という記述もある。
いずれについても論拠となる出典は明記されていないので、それ以上確かめることができないのは残念。
だが、掲載されているサプリメントは製品紹介ではなく、成分主体で網羅性は高い。
また、病気・症状ごとに整理されているので、カタログ的な使い方には向いている。
なぜ効くのか、ほんとに効くのか、あるいはどの製品を買うべきなのか、といったことは自分で調べないといけないが、まあ、それくらいは自分で勉強しなさい、ということであろう。(冒頭にもそう書いてある)

さんのコメント2018/07/09

介護現場むけに書かれた口臭対策のテキストだが、前半は口臭の原因について口腔衛生学的観点で詳述されていてたいへん参考になる。
口臭の原因、消化管や肝臓の不具合だTVなどで聴いて、なんとなく信じていた。
が、本書によれば、やはり口臭の9割は口の中の細菌が原因だそうで、腸で吸収されたおならが肺から呼気として出て臭うのは1%程度だという。
口臭の原因は、グラム陰性菌が舌苔で産生するVSC(揮発性硫黄化合物)なので、歯磨きといっしょに舌苔の掃除が重要なポイントとのこと。
またVSCの揮発性をなくすために、塩化亜鉛を配合したうがい薬も即効性があるということだ。(アマゾンで1500円くらいで売っている)
介護の現場向けではあるが、本書の内容は具体的でわかりやすいので、自分の口臭のコントロールにも十分役にたちそうだ。
さっそく舌苔ブラシ(へらよりブラシがよい)と塩化亜鉛うがい薬を使ってみたい。

さんのコメント2018/07/06

頭蓋骨を緩める、といってもマッサージや整体ではない。
指先をごく軽くあてて皮膚とその下の筋膜をゆっくり動かすことで、頭蓋骨をはじめ首、腰などの骨格のゆがみを矯正するという方法である。
クラニオセイクラルセラピーといって、20世紀初頭に考案されたかなり古くからある方法のようだ。
砂の上に敷いたラップを、下の砂が動かないようにゆっくり動かすくらいの圧で行う、というから、これまでのどの方法にもなかったような超フェザータッチ。
実際にやってみると、もちろん「キク~」という感じにはならないが、フェザータッチは自分でやっても心地はいい。
筋膜の拘縮が実際にリリースされたかどうかは確認のしようがないが、少なくとも皮膚を軽く撫でることで交感神経を鎮めて緊張がゆるむ、ということはありそうだ。
花粉症に即効性があるらしいので、そのときに試してみたい。

さんのコメント2018/06/17

食品物理学、という聞きなれない分野の研究を紹介したもの。
チョコレートを美味しく食べるには、味はもちろんだが、口に入れるとすみやかに溶ける食感=テクスチャ―も非常に大切で、これを決めているのがカカオバターの結晶構造。しかし油脂の分子は非常に小さいので顕微鏡では観察することができない。そこで中性子やX線を油脂にぶつけて、そのときにできる陰(回折格子)を分析することで構造を研究しているそうだ。
かの有名な「Spring8」も使っているそうで、なるほど、食品と物理学はそういうところでつながっているのか、と納得。
食品の油脂としてはほかにマヨネーズとマーガリンも取り上げられている。
身近な食品だけに、食味のよい製品を作るためにメーカーや研究者がどのように取り組んでいるのかがよくわかり、たいへん興味深く読んだ。

さんのコメント2018/06/17

マーガリンはトランス脂肪酸が多く含まれる(1%~13%)ので身体に悪い、ということだが、なぜトランス脂肪酸が身体に悪いのかについてはよくわからない。
2013年にアメリカの食品医薬局(FDA)が大規模な調査を行ったところ心臓疾患との関連が判明したということで、ここからトランス脂肪酸への総攻撃が始まったらしい。
各国でのいろんな調査で「ほぼ黒」はまちがいなさそうな感じだが、しかし、本書の研究事例は疫学調査ばかりで、マウス実験による直接的な証拠がない。さらに心臓疾患だけではなく、乳がんや不妊、糖尿病、子宮内膜症、うつ病、認知症、発達障害などなど万病の原因とされているが、生理学的な機序はさっぱりわからない。
また全体にヒステリックな書きっぷりもあって、ちょっと辟易させられた。
トランス脂肪酸の「毒性」について生理学的な知見を期待していたが、期待外れだった。

さんのコメント2018/03/20

事典としての情報量はさほど多くはありませんが、これだけたくさんの精油を一挙に掲載した書籍は珍しい。
スイートオレンジ、ビターオレンジ、ブラッドオレンジがそれぞれ別の精油として独立して載っている本は初めてみました。
またすべての精油に原料植物の写真ではなく、イラストが付されている点もたいへん参考になります。(植物は写真ではかえってわかりにくい)
一点だけ残念なのは、香調でグルーピングされていて、あいうえお順になっていないこと。
知りたい精油がすぐに引けません。
巻末に効能表があって、そこから手繰ることもできなくはありませんが、事典としてはやはり使いにくいですね。
この点を差し引いて★4にしましたが、内容に比べて価格も安めですし、一冊持っておいても損はないと思います。

さんのコメント2018/03/12

BioDigitalが日本語対応しておらず、ラテン語っぽくて全然読めないうえに、辞書ツールで引いても訳語がでないことも多く困っていたが、本書は英語名はもちろん読み仮名まで振ってくれている。さらに筋がついている骨の方にも英語名と読み仮名を振ってくれていてたいへん便利だ。
筋ごとの精密なイラストだけでなく、機能、動作、支配神経、起始停止も図示されていて、とくに動作の記述がおもしろい。
たとえば、小円筋を使う動作は「目の前のものを払いのける、相方にツッコミをいれる」などとあって、実に具体的だ。
ざっと見ただけだが、ひとつ気になるところがあって、回旋筋腱板は肩甲挙筋、棘上筋、棘下筋、小円筋の停止腱で構成されるとあるが(p117)、肩甲挙筋ではなく肩甲下筋の間違いではなかろうか?
ま、それはともかく、とても便利なので座右において都度参照したい。

さんのコメント2018/03/12

BioDitalが便利でよく利用するが、残念ながら日本語対応しておらず、しかも専門用語なので辞書ツールでも訳語がでてこないので困っていた。
本書は約206個ある個々の骨精密なイラスト、機能解説だけでなく、英語名と読み仮名(ラテン語っぽくて全然読めないので、これがありがたい)も振ってあるので実に便利がいい。
解剖学の本はたくさん見たが、骨の形状と名称についてはこれが決定版といっていいと思う。
座右に一冊、置いておきたい。

さんのコメント2018/02/20

背骨コンディショニングについて調べていて手に取った。4冊目。
背骨(仙骨、腰椎、胸椎、頸椎)のストレッチ&矯正だけでなく、ひざ痛や股関節痛など部位別の対処方法も紹介されているのがいい。
ストレッチと矯正運動についても、五段階の強度が設定されているので、痛みが強い人は負荷の低いレベル1から始めることもできる。
いままで見たなかでは、内容的にいちばん充実しているように思う。
ただ、本を読んだだけだと正しい動作でできているのか、ちゃんと効いているのかがいまいちよくわからない。
で、近場の教室に行ってみたが、誤解していた部分もあり、やはり指導してもらって良かった。
時間と場所が許せば、あわせて教室に行ってみることをおすすめします。

さんのコメント2018/02/06

抗老食、とあるが食事療法ではない。著者らが開発・販売に関わってるサプリメント(トリプトファン)の宣伝、である。
商品名は書いてないがネットで引くと「才媛美人」という商品らしい。
薬でもないのに「効くぞ、効くぞ」としっかり効能を謳っているから、薬機法に引っかかるのを恐れたということだろう。
商売としてはともかく、書籍としては実にあざといと言わざるを得ない。
そもそも、うつの原因がセロトニン不足というのも、モノアミン仮説といって、まだ証明されたわけではなかったはず。
それどころか、最初の言い出しっぺが、まちがっていたかも・・・といまや否定側に回っているという。
SSRIやSNRIなどに比べれば害は少ないのだろうが・・・
このサプリが効く効かないは横に置いといても、この本の作り方はちょっと許せない感じ。
「才媛美人」のファンの人以外には読む価値はない、と思う。