きゃべつ

きゃべつ

児童文学、ヤングアダルトに関心があります。

@cyabetu07

本が好きです
3 スタンプラリー

合計スタンプポイント:23pt

ボーナスポイント

初来館ポイント 15pt x 1

初体験ポイント 5pt x 1

5月4日は初めて開館日としてみたそうでアンケート実施していました。利用する市民のニーズを知り応えていこうとの姿勢に感謝します。
土日に利用。学生じゃないのに快く使わせていただいて感謝。
夜7時まで開いていてとても助かっています。

スタンプを10個以上を集めよう!スタンプがマップに表示されます。

さんの書評2024/01/27

子育てはチームで

 男性で育休は20年前ならとても稀だったが最近では目新しいことではない。しかし、乳幼児の子育てが以前と比べて楽になったという声は聞いたことがない。男性が育休をとることがどんな効果をもたらすのか関心があり本書を手に取った。  著者は産婦人科の臨床、その後産業医として子育てをする男女に接してきた方で、産後うつにかかる母親父親の両方を見てきた。労働市場が長時間仕事に専念できる労働力を求める限り、子どもを持つことは母にも父にも負荷を増やすだけで、一時的に育休を取れることが、その後の長い子育てを支援することにはならないことを解説する。特に、女性に比べ男性には育児に関する知識を得る機会が少ないことも指摘する。 知識•経験・時間が必要だと強調している。  企業が利潤追求するのは仕方ない、そういうものだから。けれど、どのような視点でみるかにその企業の成長可能性がかかっている。育児に限らず、従業員がプライベートと仕事の両立を行える環境を整えればより多様な属性をもつ人が集まり、旧態依然とした経営を刷新できるだろう。  少子化の要因は、若い人が子育てにお金と時間が確保できる見通しがないことにある。それでも子どもを持つことを選んだ親たちを支援する体制が欠かせない。It takes a village to raise a child.とは古くから聞く言葉だ。  とりあえず、父親になったばかりの男性には第5章の「赤ちゃんにおけるNG集」を勧めたい。

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さんの書評2023/12/30

居場所のない子ども、行き場のない若い人が手にとってくれますように

『こころの科学』企画「『助けて』が言えない 子ども編」を増補のうえ書籍化したもの 松本俊彦編 日本評論社 2023年  最近(2023年秋-冬)耳に入ってくるようになった居場所のない子ども、行き場のない若い人たちがSNSで助けを求め泊まるところを提供されて性被害にあう、という事例。また、そのような人たちが行く場所として「トー横」「グリ下」という地名も聞く。    『15歳からの社会保障 人生のピンチに備えて知っておこう!』(横山北斗 日本評論社)という、困った人にとって有益な情報満載の本を読んだところだったので、支援を必要としている人に本当に安全で助けになる情報が届きにくい現実にはがゆい思いをしていた。  そんなときに本書を見つけて読んでみた。  前半は大人の支援者向け、後半には、いろんな困りごとをかかえている子どもに向けて多種の分野から助けを求めていいんだ、と呼びかける文章が続く。たとえば、スポーツ界からは為末大さんが部活のしごきについて、風間暁さんからドラッグについて、など。  最後のアドバイスは、プラスアルハから。あの『家族のこころの病気を子どもに伝える絵本』シリーズの著者で、この本でも親が精神疾患をかかえている子どもたちに、あなたのせいではないよ、と言い、そして大ピンチのときには大人の力を使ってください、と呼びかけている。  さらに、ここが重要と瞠目したのが、「おたすけことてん」というアプリを紹介していること。困りごとに対処するための情報やさまざまな支援につながるアプリ。早速インストールした。「社会保障のことてん お金編」も関連として出てきたのでそちらもインストールした。本書を読まなければこのようなすぐれたアプリがあることを知ることもなかっただろう。私が知らないだけで、誰かがが『神アプリ』とか紹介しているんだろうか? ただ、自分のスマートフォンを買ってもらっていない子には使えないので、学校や町の図書館のパソコンでプラスアルハが運営する同様のサービスに『子ども情報ステーション』を使えればいいと祈る。  子どもがすこやかに生きていける社会はどうすれば可能になるのか、を「少子化対策」を議論する前に考えたい。

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さんの書評2023/12/21

15歳からの社会保障 人生のピンチに備えて知っておこう! 横山北斗 日本評論社

15歳からの社会保障 人生のピンチに備えて知っておこう! 横山北斗 日本評論社 2022年 とても行き届いた困りごと救済本。 子ども全員に買って配ってあげたい。 社会保障制度はそれなりにあるが、問題はそれを知らない、それにつながれない人が多いこと。つながれなければ制度があったところで困っている人が救われることはない。  必要とする人に伝わっていない現状が、本書で描かれた一つのエピソードに現れる。事故に遭い仕事に行けず医療費も奨学金の返済もどうしていいかわからない一人暮らしの若者が医療ケースワーカーにつながることができ、自分が利用できる福祉制度を知って驚き言った言葉「市役所から案内がきたりするんですか?」 このやりとりに現れているように、自分を救ってくれる制度があることを想定さえしていない。誰かが教えてくれるまでは途方に暮れているという現実がある。  いまの義務教育では探究的な学習が取り入れられ、図書館等で情報を探す方法も学んでいるはずだが、自己肯定感を育てられていないのか、自分が困ったときそれはなんらかの援助を求めていいはずだと考えない。この社会が包摂的社会でないことが育うかがえる。  せめてこの本がすべての学校図書館に置かれていてほしい。SLAの指定図書になっているといい。公共図書館のYAコーナーや児童館にも置かれていてほしい。  本書の構成は各登場人物が各種の困難な状況でたまたま福祉の専門家に出会い援助につながるというストーリーで学べ、巻末にインターネット上で相談先につながるQRコードが掲載されている。本当に、このQRコードが若者が読むようなネット記事やまんがの合間にポップアップ広告で入ればどんなにいいか、と思った。

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さんの書評2023/05/13

たべもの絵本とバトルものとの合わせ技

たべもの絵本とバトルものとの合わせ技 はじめの2ページでおすしが自走するので回るお寿司屋に行くのかと思いきや••• 迫力のある絵 せりふ、というかオノマトペは「すしーん」「しゃり」「すしゃー」「すしし」「すすし」「しゃりーん」「ねったーん」と多くはないがフォントがそれぞれの音量を表現していて、バトルが臨場感をもってくりひろげられる。まきずしダイナソー🦕に追いかけられるシーンは怖いし、その危機が上から降ってくる物体によって「ピザッ」と食いとめられるのもおどろき。そして、凶暴な?ダイナソーが立ち去り、上空の偵察機がそれを見守っている。 いわくありげなストーリーが、いろいろ美味しそうなにぎりずしキャラクターにより展開されるので目が離せない、このスピード感を楽しんだ。 でも、かこさとし先生の作品のように、一個一個のおすしをじっくり見る楽しみ方もあるのかな? おもしろい。たべもの絵本の好きな人に「読んだ?」ってメッセージを送ろう。

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さんの書評2023/05/09

介護する側もされる側もつらくなくなるいい本

介護する側もされる側もつらくなくなるいい本 身体を痛めない介護術 岡田慎一郎 中央法規 2021年 ある高齢者の施設を訪問した時、職員さんがインカムで、「〇〇さん、お願いします」と他の職員の応援を頼むのを聞いた。トイレの介助で、体格のいい入居者の場合、二人がかりで動きを支えるのだった。自分がいつかこうして世話されるときがくるなら、あまり太っていてはいけないかなぁ、と思ったことだ。でも、それは体格がいい人は困る、と言っているようなものでそんなことはないのだし、、とも思う。 この本で教えてくれている、介助者が身体を痛めない介護術がいきわたれば、なにも介護してくれる人に気を遣わなくていい。 冒頭で解説される「介護を行うための身体づくりの基本」はいつもピラティスのレッスンのときにやる動作と同じだった。知らなかったけれど、普段やっていることが役立つようだ。 自分が介護される側になる前に、この介護術をマスターして、自分が世話になるときそれをぜひ使ってくれるようお願いしようと思う。 近い将来にはパワースーツが普及しているかもしれないが、知ってて損はない。 介護を受ける側もする側も、どちらもつらくなくなる、よい方法だ。

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さんの書評2023/03/21

全ことわざが驚きに満ちて心を温める

金井真紀さんが世界各地のゆかいなことわざにやさしい色づかいのイラストを合わせた、プレゼント用にぴったりな一冊。 金井真紀さんは、『日本に住んでる世界のひと』、安田浩一さんとの共著『戦争とバスタオル』で、人権がないがしろにされた状況への怒りが真っ直ぐで、日本にいて難民申請が通らず苦しんでいる人のことを伝えることを、フェスなど血の通ったしかたで取り組んでおられる方と承知していた。 本書には、『日本に住んでる世界のひと』の、日本語のあたたかいの過去形「あたたかかった」を愛でる人のエピソードにみられることばへの興味があふれている。 本のタイトルにもなっているフィンランドの「やり方はいくらでもある」とおばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った は私も本書の中で一番好きだ。次は『卵は石とは相撲をとらない』(ウォロフ語) ことばそのものの「自分より強い者と喧嘩するな」という警告もたいへんためになるし、このページのイラストがセネガルのお相撲の様子でコスチュームがすてきだ。 もちろん、一番も二番もそんなに差はなく本書の全ことわざが驚きに満ちて心を温めてくれる。 だから甥や姪、孫など、小学生なったらプレゼントにしたい。 もし、自分にこの本を贈ってくれる人がいたらきっと忘れない。

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さんの書評2023/03/20

遠慮せず婦人科に相談すること

Voicyで『聴く婦人科診察室』を聴くようになって、更年期のトラブルなど、遠慮せず婦人科に行って相談すればいいのだと思えるようになった。同時に、図書館や書店で女性のからだ、特に女性器についての本を探すのも恥ずかしがる必要はないと自信をもてた。 この段階まで来て、本書を読んでみた。多少、遅きに失した感は否めないが、それでも、これからは気になることがあったら、加齢に伴って女性ホルモンに変化が起きているせいかもしれない、医者に行って調べてもらおうと、ごく当たり前に考えるようになった。 日常、おそらく無料のアプリ(メールやSNSやブラウザ)を使っているせいで、しょうもないポルノまがいのポップアップ広告にさらされるのにうんざりして、女性の体に関する情報全般を遠ざける傾向があった。それはそれとしてはじきつつ、正確な情報を取り入れることを怠ってはいけないと改めて認識した。 子宮も女性ホルモンも、心臓も血管も骨も腸内細菌も、全部、私の今日の活動をつくってくれている。不具合に気づけば本を調べたりウェブサイトを参照したり、心配なら医者に行く必要がある。なのに、なぜか子宮•女性ホルモンについてはなるべく近づかないようにして妊娠と出産にのみ注目していた。それも大事だが、もっとそれ以外の時にも気をつけてケアしていきたい。

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さんのコメント2023/11/07

NPO法人「働き方ASU-NET」で実際に相談•支援が行われてきた労働問題の事例をドラマのように再現している本。突然の解雇や賃金未払い、内定取消しなどにあい、途方にくれた人たちが登場する。 労働NPOの人、社会保険労務士さん、行政書士さん、個人で加盟できるコミュニティ・ユニオンの人、など、それぞれ有能で義侠心や正義感にかられ、労働法を駆使して相談にやってきた人たちを支えて解決を図る。 そもそも、ここに取り上げられたような、ずるい経営者がいること、こんなケースが実際に起こっていることをもっと知るべきなのだろう。まったく報道されていないわけではないが、自分、家族•友人にも起こりうることとして注意をしなければ見過ごしてしまう。 この本はこれから職業選択、職探しをする学生のうちに一読しておくとよいかと思う。 学校図書館、公共図書館のYAの棚においてあるといいのでは?