さんの書評2024/01/271いいね!

子育てはチームで

 男性で育休は20年前ならとても稀だったが最近では目新しいことではない。しかし、乳幼児の子育てが以前と比べて楽になったという声は聞いたことがない。男性が育休をとることがどんな効果をもたらすのか関心があり本書を手に取った。  著者は産婦人科の臨床、その後産業医として子育てをする男女に接してきた方で、産後うつにかかる母親父親の両方を見てきた。労働市場が長時間仕事に専念できる労働力を求める限り、子どもを持つことは母にも父にも負荷を増やすだけで、一時的に育休を取れることが、その後の長い子育てを支援することにはならないことを解説する。特に、女性に比べ男性には育児に関する知識を得る機会が少ないことも指摘する。 知識•経験・時間が必要だと強調している。  企業が利潤追求するのは仕方ない、そういうものだから。けれど、どのような視点でみるかにその企業の成長可能性がかかっている。育児に限らず、従業員がプライベートと仕事の両立を行える環境を整えればより多様な属性をもつ人が集まり、旧態依然とした経営を刷新できるだろう。  少子化の要因は、若い人が子育てにお金と時間が確保できる見通しがないことにある。それでも子どもを持つことを選んだ親たちを支援する体制が欠かせない。It takes a village to raise a child.とは古くから聞く言葉だ。  とりあえず、父親になったばかりの男性には第5章の「赤ちゃんにおけるNG集」を勧めたい。

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