北刻堂

北刻堂

本と山と写真が好きです。

@palacefield380

本が好きです
18 スタンプラリー

合計スタンプポイント:476pt

ボーナスポイント

写真ポイント 30pt x 15

2日連続ポイント 3pt x 1

初スタンプポイント 5pt x 1

こざっぱりした図書館
外観とても立派。中は意外とコンパクト
こじんまりとしているがきれいな図書館
広くてきれいな図書館。郷土資料が充実している
実家を訪問する際にちょっと立ち寄ってみました。ちょっと建物古め
東急スクエアにあって、乗り換えの時にちょっと立ち寄り
コミュニティセンターの一角を間借りしているだけかなと思い覗いてみたら、意外に広い図書スペースでした
地区センターの一角にスペースをとって設置されている小さい図書室
近くに用事でいくことがあるので、たまに時間調節のために立ち寄っています
地下鉄の三ノ輪駅のすぐ近く。古いビルの2階の、ちょっと隠れ家的なこじんまりした図書館
立派な建物だけど中は中くらいの規模の図書館って感じ。広大な水元公園の近く
新しく開館した荒川区の事実上の中央図書館。広いし、ファイシリティも充実しているし、読書スペースも豊富でとっても快適
御用達図書館。近くの素盞鳴神社での季節折々の催しも楽しめます
広く蔵書も豊富。館内は落ち着いた雰囲気で静か
住宅街のショッピングセンターの一角にあるサービスステーション。蔵書はほとんどなく、もっぱら予約本の受け渡し窓口としての機能
家からはちょっと遠いのですが、広くて蔵書数も多いので時々自転車で通っています。
家の近くなので、受け取りと返却だけに利用しています。リクエストの受付等もしてくれるといいのですが・・・
家から一番近い図書館。蔵書も豊富です。

さんの書評2023/06/28

まさかまさかの時を遡って医学生時代のエピソード

前巻は、隆治が外科医として大きな挫折に直面して終わったことから、次はそこから立て直して一段成長するプロセスに入るのかと思っていたら、まさかまさかの時を遡って医学生時代のエピソード。 このときから隆治は常に悩んでいたのだね。指導医の中にも、田村教授のように厳しいけど尊敬できる医師もいると思えば、人としてどうなんだい!? と思うような人もいるもんだしなぁ。 医学部に入るための厳しい受験を突破しても、一割の人は途中で脱落して医師になれないという現実は、さもありなんとは思うのだが、伊佐のように成績は優秀なのに、6年生の半ばで、「自分には向かない」という理由で辞めてしまう人もいるのかい? おじさん的な考えでは、医師にならなくても、とりあえず資格だけは取っとけばいいのにと思うが、そこは打算を許せぬ若さ故なのかな。 ここで学生時代のエピソードを挟んだということは、次の巻ではひょっとして、伊佐や真子、エミリなどが登場するような展開があるのだろうか?

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さんの書評2022/09/14

背中を押す言葉

最初の章の井村直美、自分の現実にイライラして、友人の伊織を妬んでかなりイタい展開。伊織さん、とてもいい人だと思うんだけどなぁ。そして直美の旦那さんが若い頃立ち寄った喫茶店って、あの虹の岬の喫茶店だよね!! で、次章の今井洋輝の婚約者(のち奥様)のカッキーって、あの昭和堂の柿崎店長じゃぁないですか!! いやぁ幸せになったんですなぁ。よかったよかった。 って、本筋とは別のところで、盛り上がってしまった。 昔、なんだか、気持ちがモヤモヤしているときに、交換日記とか、喫茶店に置いてある自由ノートなどに書かれた、他の人の書いた文に、触発されて気持ちが盛り上がったようなことがありました。水曜日の手紙って、手紙を使った交換日記みたいなものだよね。若い頃の夢って、かなえることのできる人って、ほんの一握りで、ほとんどの人は、どこかで、現実との折り合いをつけてある意味平凡な日々を送っているものだろう。そんなもやもやした気持ちの時に、他人の書いた言葉に少しばかり背中を押されることって確かにあるなぁ

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さんの書評2021/12/24

雨野先生もドクター4年目。大分、頼もしくなってきました。

雨野先生もドクター4年目。大分、頼もしくなってきました。 過酷な多忙ぶりは相変わらずですが、それでも少し余裕が出てきたためか、本作では登場人物のプライベートの場面にも触れられていました。 前作で正式におつきあいを始めたはるかちゃんとの距離も随分と縮まり、実家に一緒に連れて行くまでになり、ほとんど婚約者状態。お墓参りや雨野先生のお母さんとの接し方に、はるかちゃんのやさしさがにじみ出ていて、結構いいカップルになっていますね 先輩の佐藤先生は渡米する恋人から、医師を辞めてついてきてほしいとプロポーズされて悩んでしまう。女性外科医を続けることの難しさにスポットがあたった形。苦い決断をせざるを得なかった佐藤先生にこの先の幸あれと願います。 そして、癌で余命幾許もないのに明るく振る舞う葵ちゃん。アフラックのCMに出演していた山下弘子さんを彷彿します。最期については描かれていませんが、余命を思う存分前向きに生きることができたと信じたいです

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さんの書評2021/12/02

外科医って本当に激務

シリーズ第2作 研修医から新人外科医となった雨野隆治の奮闘が続く。 いやはや、本当に外科医の勤務の苛烈さは凄いものだわ。一体、この人たち、一日にどの位眠ることができるのだろう? 今回は、手術の失敗、患者の家族の怒声。患者の死、そして、さらには身内の死に接して、医者として辛い局面を何度も味わうことになる。メンタルの方も相当タフでないと持たないよね。 脇をかためる人物のキャラクターも少しづつ立ち上がってきた。 軽い乗りで要領のいい同期の川村は、治療にあたれば、的確にテキパキとこなす、かなりな有能ぶりを見せるし、新たに研修医として入ってきた凛子ちゃんも、口ぶりは軽薄なお嬢さんっぽいけど、過激な勤務に結構真摯に向き合っているよな。 合コンで知りあったものの、たまにしか逢えないはるかとは、自然消滅かな・・・ と思ったら、おつきあいする仲に発展。この子も、結構男の子を振り回すタイプのわがまま娘かな、と思ったけど、意外と優しい子なのだというのが最後の場面で分かってきた。というか、実ははるかの方が隆治にぞっこんみたいで、この後の展開が気になります。

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さんの書評2021/11/18

自分に自信の持てない主人公。実はハイスペック!?

自意識過小(過剰ではない)な女の子の成長譚。 麻子はなぜか自分に自信が持てずに一歩も二歩も引いてしまう。 でも本人が思うほどかわいくないわけでもなさそうだし、実は国立大学に入学できるくらいに成績も良いみたいだし、就職活動に出遅れたなどと言いながら大手の商社に入社しているし、そこで発揮する目利きの能力はむしろ抜きんでたものがあるし・・・なんだよ、かなりハイスペックじゃないか! どうも理想の高過ぎる「あるべき姿」を抱えてそこに届かないから「やっぱり私ダメなんだわ」と思い込んでいるだけみたいである。いや、誰だってそんな完璧な人いないんだから。そうかと思うと、足にぴったり合う靴に出会ったとたんにいきなり「やる気スイッチ」が入って前向きモードに・・と思ったらすぐに空気が抜けてって、えぇい自信持たんかい!! 何やら出来はいいのに不器用な孫娘を、はらはら見守るおじいちゃんのような思いにさせられる一冊です。

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さんの書評2021/07/08

沖縄の人々が受けてきた不条理を突きつけた大河ドラマ

ジェットコースターのような展開は下巻に入ってからは、知花煉が本体とマブイの二手に分かれることによって混迷を極めてきた。二人の煉の動きが交錯してどちらがどちらか分からなくなることしばし。唐突に場面が変わったり、ストーリーが不連続のままちぎれてしまったりと少々困惑したが、途中から一人称の「私」と「わたし」で見分ければいいのだと気づいた。 ジェットコースターのような展開と称したが、それは、戦争、戦後の占領、移民、そして今も人々のも基地問題が残ったままの沖縄の人々の受けてきた不条理を、知花煉という一人の少女に投影したからそうなるのであって、エピソードの一つ一つは実際にあった出来事をモチーフにしている。これほど苛烈な人生を生き抜いた知花煉に、なんら報いることなく、戦争はまだ終わっていないという非情さを以て応えたラストも、実際、今の沖縄がそうなのだからという現実を突きつけたものだ。 エンターテイメントの形式をとっているが、底流にあるテーマは結構深いものがある

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さんのコメント2023/09/14

戦後初めて日本が参加するヘルシンキオリンピック。その中継のため派遣されたアナウンサーの視点でオリンピックの様子を活写する物語なのかと思ったら全然違った。体調を崩したまま参加した主人公の、体調悪化と慣れない現地の食事とに対する泣き言や愚痴を、全巻通して延々と読まされることとなった。結局、このアナウンサー、オリンピック中継もまともにできないままに、帰途のパリで客死してしまう。なので、オリンピックの描写はほとんどなく、この小説の話の主軸ってそっちの方だったの? と半分程、読み進んだ辺りで気づいた。  実在のお方だったことをあとがきで知った。無念な最期だったのだとは思うが、小説として読んで面白いかという点に関しては、う~む、ちょっとなぁ・・・

さんのコメント2023/09/09

何となく、これまでの氏の著作でも書かれていたエピソードが散見される。カバーの生まれ年を見ると、椎名氏も、もうすぐ80才になるのだな。そういった意味で、少年時代を改めて再整理するために書かれた自叙伝とも受け取れる。

さんのコメント2023/09/05

人間が、自然の中のごく一部であるという考えに基づいて木や岩、森や山に当たり前のように神を見ていたという、日本の神に対する考え方がすとんと胸に落ちた。西洋や、大陸、あるいは最近の新興宗教ののように「神を信じる」ことを是として、戒律でぐるぐる巻きにしている神とは、そもそも「神」という言葉の定義がちがうのだな。  それにしても古屋准教授の偏屈な学者ぶりは、読んでいる側は面白く読めるが、現実に出会ったら、失礼極まりない態度に絶対頭にきてしまうだろうなぁ

さんのコメント2023/09/02

聞き手が担当編集者のオオキになって、なにやら競輪の話が多くなって、競輪に興味のない当方としてはちょっと引き気味に読んでいた。だが、記憶の不確かさや、言葉のド忘れなどの話題になると、ぐっと親近感が湧いてきた。いや、言葉が出てこないこと、最近特に増えたもんで・・・・。 しかし、聞き手のオオキ君が競輪好きでちょっと皮肉屋と、正午さんと似ている性格なモノだから、なにやらやりとりが自問自答めいてきている。はやく、東根さんの育休が明けて戻ってきてくれないかなぁ

さんのコメント2023/08/26

孤独に生きてきた百瀬だからこそ、立てこもり犯の孤独に気づくことができたのだろうな。今回も、人の心に徹底的に寄り添う弁護士ぶりが発揮されていました。 事務所スタッフのお節介ぶりも健在。七重さんの一見乱暴なお節介も、まっとうな人としての心情が根底にあるが故に相手の心に響きます。 直ちゃん、大学受験失敗しちゃったのは残念だけど、違う道筋が見えてきたのかな。 それにしても亜子の作った夫婦手帳、禁忌事項第17条以外も読んでみたいぞ!

さんのコメント2023/08/23

富次郎の聞き手もなんとなく板についてきました。今回の三話目の冒頭では初代聞き手(?)おちかのおめでたの報も飛び込んできて話手の語る話の中身より、三島屋の内部事情で浮足立っていました。が、富次郎が語り聞きの仕上げの絵を描き上げようという時に現れた謎の男。物の怪とも疑われるこの男が残した思わせぶりな言葉が、三島屋に暗い影を落としたとようにも思える。次回からの展開が気になります。ここまでで34話。やっと三分の一ですか。

さんのコメント2023/08/16

「極夜行」を先に読んでから、その準備に当たる本書を読んだのだが、いやはや、本番の旅に勝るとも劣らない冒険旅行ではないですか。これ、本当に準備行なんですか!? 特にカヤックを使ったデポ旅なんぞ、本当に命がけでしたね。海象が、単純に巨体が故に船を転覆させられてしまうという危険だけではなく、積極的に襲ってきて人を食らってしまうような恐ろしい存在だったなんて知りませんでした。これだけの困難な行程を経て設置してきたデポが、シロクマに荒らされてすべて水の泡となってしまうというとんでもない結末は、「極夜行」を先に読んでいたので知ってはいたが、その旅の様子を読んだ後で、改めてその空虚感を感じさせられました。

さんのコメント2023/08/02

読み進むうちに、文と更紗には悲惨な結末しか訪れないのではないだろうか、とつらい気持ちになってきてしまった。最終章で、この二人なりの生き方を見出してくれていたのは救いではあったが、それでも、なんかいまいち納得しきれない思いが残る。そもそも諸悪の根源である孝弘が何の裁きも受けていないのが納得いかない(怒!)。無責任な書き込みで正義面するネット民にも腹が立つ(怒怒‼) 更紗の母親も、まぁどうかとは思うけど・・・ この二人、そして梨花ちゃんの幸せな未来を祈りたい。

さんのコメント2023/08/02

主人公の麻友が殺してやりたいと考える「悪い姉」凛。そう聞くと、この作者の著作「ラメルノエレキサ」のヒロイン・りなのようなぶっ飛んだキャラを想像してしまったが、ちょっと違ったな。確かに凛は性悪女ではあるが、同時にかなり愚かでもある。小学生の頃ならいざ知らず、周囲が人間的に成熟しつつある高校生にもなっても陰湿ないじめや自分勝手なふるまいをしていれば、自ずから孤立を招くことが分からないのだから。麻友が途中から「殺すまでもない」と気づいたように、やがて自滅するであろう。なので、あとは「離れる」という選択をした麻友が賢いといえよう。それよりも、問題なのは両親の態度の方なんでないの?

さんのコメント2023/07/27

一度の面接の失敗で就活そのものを放棄してしまい、そのまま引きこもりになってしまうって、なんて打たれ弱いのだ、小夜子。そして、やっと引きこもりを脱したと思ったら、他人の哀しみに慰めを感じるために通夜通いにのめり込む。そこで、巡り会うことになる通夜女の老婆や、ケーキ屋の青年には、妙に当たり散らすって、なんて性格悪いのだ、小夜子。そして、そんな人としての弱さ、ずるさを老婆にバシリと叩きのめされて、結果としてどうしようもない状態から脱却することになる。 すべての人が向上心や創意工夫に満ちあふれている訳でないことは仕方のないこと。そんな小夜子が紆余屈折を経て、どうにか社会における自分の座る椅子を確保できたのは、通夜女の老婆のおかげということになるのだろうな。