『明倫歌集』(めいりんかしゅう。10巻5冊からなる。従来の歌集は春夏秋冬恋雑の分類のものばかりで、忠君愛国の観点で選んだものはなかった。徳川斉昭は、人倫道徳を明らかにして修身の鑑とするために、みずからも選び、また小山田与清、吉田令世、前田夏蔭、鶴峯戊申などに命じて広く歌集を渉猟させた。