さんの書評2022/07/29

知ってはいけない2 日本の主権はこうして失われた 矢部宏治

知ってはいけない2 日本の主権はこうして失われた 矢部宏治 【米軍による日本の占領体制】 日本以外の国の合同委員会は、アメリカ大使館の首席公使が担当。 日本以外の国では、基地を提供する国の国内法が駐留米軍に適用される。 国内法が適用されない特別なケースだけが地位協定に定められている。 日米合同委員会は、アメリカ側メンバーがほぼ在日米軍の軍人。 日本は、駐留米軍には日本の国内法は適用されない。 日米合同委員会で合意したこと(非公開)は、そのままノーチェックで実行される。 こうして米軍による日本の占領体制が継続している。 【岸信介とCIA】 「CIAは一九四八年以降、外国の政治家を金で買収し続けていた。 しかし世界の有力国で、将来の指導者(岸首相)を CIAが選んだ最初の国は 日本だった」ティム・ワイナー(ピューリッツァー賞 受賞ジャーナリスト) 田中角栄以前の自民党の首相は、岸信介以降みなCIAから資金提供を受けていた(ニューヨーク・タイムズ)。 日本のエスタブリッシュメントの正体はCIAだった。 CIAから日本の政界への資金提供は、 アメリカの有力な経済人を仲介役に使って行われていた。 巨額なCIAマネーによって一党支配を確立した自民党のもと、日本はその後、世界の歴史でもまれに見るほどの高度経済成長を達成。CIAが自民党を全面的にバックアップしていた一〇年間(一九五八~六八年)というのは、日本の 高度成長の最盛期とほぼ正確に重なっている。 岸信介は、早くからその高い能力と反共姿勢をCIAによって見出され、英語のレッスンなども意図的に授けられて、 獄中のA級戦犯容疑者から、わずか八年余りで首相の座へと駆けあがった。 岸がCIAから資金提供を受け、保守勢力を結集させて誕生したのが自民党という政党。 現在のように主権喪失状態があらわになり、国際環境が変化しても、CIAからの巨額の資金提供の過去がある限り日米安保体制に指一本触れられない。 「CIAから岸への資金提供を示す文書をこの目で見ています」と証言しています。一回二〇万〜三〇万ドル[現在の貨幣価値で一〇億円くらい〕の 金額が何度も提供されていたというのです(「週刊文春」二〇〇七年一〇月四日号)。 毎年自民党に流れこんだ数百億円ものCIAマネーは、選挙の票や政策を 金で売り買いする「構造汚職」の風潮を、日本の政界に蔓延させた。 そのとき生まれた明らかに違法な国会議員たちの金権汚職体質は、一九九五年以降、年間約三〇〇億円も国費を政党交付金として、「構造汚職」の代わりに政界へ分配するよ うになるまで、つづくことになった。 【米軍による自衛隊基地の使用】 現在、日本の外務省の見解では、米軍による自衛隊基地の使用は「地位協定・第2条4項b」によって認められた、正当な権利だということになっている。 * 日米地位協定・第2条4項 米軍は新安保条約・第 6条によって日本国内の基地の使用を許され、その協定は合同委員会で結ぶ。 合衆国軍隊が一定の期間を限って使用すべき施設及び区域に関しては、合同委員会は、当該施設及び区域に関する協定中に、適用があるこの協定の規定の範囲を明記しなければならない。 つまり、合同委員会で合意すれば、米軍は自衛隊基地を期間を定めて使用できるという意味。 【米軍による自衛隊訓練空域の使用】 日米軍事的一体化によって1971年以降米軍は事実上全ての自衛隊の訓練空域を自衛隊との間で調整して演習に使えるようになっている。 【米軍が日本に対して持っていることが確実な法的権利】 ・戦時に自衛隊を指揮する権利(「指揮権密約」+「新安保条約・第4条&第5条」) ・すべての自衛隊基地を共同使用する権利(「地位協定・第2条4項b」の外務省解釈) ・事前通告により、核を地上配備する権利(岸の共同声明あるいは口頭密約) 【日米同盟とは】 ・アメリカは日本を防衛する義務はない ・アメリカは日本の国土を自由に軍事利用する権利を持つ ・アメリカは日本の基地から自由に出撃し、他国を攻撃する権利を持つ ・アメリカは戦争になったら、自衛隊を指揮する権利を持つ ・アメリカは必要であれば日本政府への通告後、核ミサイルを日本国内に配備する権利を持つ

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