クレオパトラの人生とその死の意味するもの
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共和政ローマ末期、アクティウムの海戦に敗れたエジプト・プトレマイオス王朝の最後の女王クレオパトラが、紀元前30年のこの日に、毒蛇のコブラにみずからをかませて自殺しました。
彼女は滅びゆくエジプトの独立を守るために超大国ローマの実力者、ユリウス=カエサル(ジュリアス=シーザー)やアントニウスに近づき、その話は後世のシェークスピアなどによって題材とされてきました。カエサルは美貌よりも、彼女の才知と優雅さに惚れ込んだと言われています。このような逸話は、クレオパトラが7つの言語に通じていたという逸話とあわせ、小国エジプトの女王としての処世術を示しているでしょう。新興の成り上がり国家ローマに対して、由緒正しきエジプトの威厳を示していたのかも知れません。
カエサルの暗殺後、その部下アントニウスを夫としましたが、カエサルの養子で、アントニウスとローマの勢力を二分するオクタヴィアヌス(後のローマ帝国初代皇帝アウグストゥス)と対立し、アクティウムの海戦へと発展します。
クレオパトラの自殺によって、プトレマイオス王朝は滅び、地中海沿岸はことごとくローマの領土となり、3年後、アウグストゥスは帝政を開始します。
クレオパトラの死によって統一された地中海世界。ローマ時代、南ヨーロッパも北アフリカも、地中海を取り巻く世界は1つの文明圏でした。キリスト教が広まり、イスラム教が成立してから、地中海の北と南は異なる世界となり、その対立は現在にまで及んでいますが、両文明の先祖は同じだったのです。有史以来、国内での文明圏の衝突・分裂がなかった日本の歴史だけをながめていては分かりにくいことですが、クレオパトラの故事から始めて、ぜひ、世界の歴史や地理にも目を向けてみましょう。
※このレシピの本は、平成28年8月12日(金)に、中津川市立図書館にて日替り展示されました。
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閲覧回数:6947回、公開:2016/08/12