目次
序章 文学の効用――文芸事象の歴史研究序説 野呂 康
第Ⅰ部 文学の使用法 GRIHL論文選
1 フランス一九世紀前半の読書経験と社会経験
――歴史家による文学の使用法を再考する ジュディト・リオン‐カン (野呂康訳)
2 文学史と読書の歴史 ジュディト・リオン‐カン (中畑寛之訳)
3 「時の故郷(くに)へ」 ジュール・バルベ・ドールヴィイ ジュディット・リヨン‐カン (小澤佳代子訳)
4 経験という仕事
――近世における哲学者の伝記、哲学的生のスタイル、人間の生 ダイナ・リバール (野呂康訳)
5 書物の中の世界,世界の中の書物
――パラテクストを超えて 一七世紀における書籍商の出版允許について ニコラ・シャピラ (野呂康訳)
6 ある国務秘書官のさまざまな歴史
――機密顧問会議の作家ロメニ・ド・ブリエンヌ(一六三六-一六九八) 二コラ・シャピラ (嶋中博章訳)
第Ⅱ部 文学と証言
1 一七世紀における悲惨のエクリチュール――文学と証言 クリスチアン・ジュオー (野呂康訳)
2 ボシュエ『ルーヴルの四旬節説教』をめぐる解釈の相克 望月ゆか
3 「バロック」概念をめぐって クリスチアン・ジュオー (野呂康訳)
第Ⅲ部 「書物の歴史」から「書物による歴史」へ
序 中畑寛之
1 書物による歴史――方法論の提案 リバール/シャピラ (中畑寛之訳)
2 シャルル・ド・グリマルディの『メモワール』
――フロンドの証言から家門の記念碑へ 嶋中博章
3 文学の真実
――社会的想像物,読書体験,文学的知 ジュディト・リオン-カン (杉浦順子訳)
4 <詩の危機>は起こらないだろう―一九世紀末「文芸共和国』」史 中畑寛之
第Ⅳ部 文学・証言・生表象
序 森本淳生
1 農村における政治と文学――レチフ・ド・ラ・ブルトンヌ リバール/シャピラ (辻川慶子訳)
2 レチフ――啓蒙の「マイナー文学」再考のために 桑瀬章二郎
3 フランス組曲――レチフからネミロフスキへ リオン-カン/ジュオー (辻川慶子訳)
あとがき 中畑寛之
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