目次
CONTENTS
まえがき
あ
か
さ
た
な
は
ま
や・ら・わ
Column 1. ロマンチックな場所を探して
Column 2.「さようなら」は最後の贈り物
Column 3. 相手を引きとめるための仕草とは
Column 4. 浮気はなぜ悪いことなのか
Column 5. 本当の優しさとは何か?
Column 6. 人生初の試練「初デート」について
Column 7.「結婚は人生の墓場」の真実
INDEX
あとがき
前書きなど
まえがき
日常に「ロマンス」というフィルターを
本書は、調べ物をするにはまるで役に立たない辞典である。なぜなら掲載されている語句が「ロマンス」という極めてあやふやな基準によって選定されたからだ。しかもその意味は、すべて私の主観
によって書かれている。
「ロマンス」という言葉にどんなイメージを抱いているだろうか。まず、似た言葉に「ロマン」というものがある。おおよそ夢や冒険といった観念と隣り合わせで使われるものだ。「男の『浪漫』」という風に、漢字で表されることもある。一方で「ロマンス」は主に恋愛事を指すことが多い。さらに、その極北にあるのが、景色や言葉、雰囲気などに広く用いられる「ロマンチック」という言葉だろう。
それぞれの言葉の本来の意味はさておき、本書ではそれら三要素をひっくるめて「ロマンス」として扱った。いわゆる辞典とは一線を画す一冊に仕上がった。それゆえ、記した言葉の意味のほとんどは、受け手のみなさん一人ひとりによって異なる捉え方ができるはず。もしも本書のどこか一箇所だけでも、みなさんの
感受性にキュンと刺さることができたなら、これほど幸福なことはない。
本書は単なるフィルターである。そこに正解など存在しない。だからこそ、本
書を手がかりに、日常の中に隠されたロマンスを見つけ出していただきたい。こ
の世界という舞台は、視点というスポットライトの当て方をほんの少し切り替え
るだけで、悲劇にも、喜劇にもなり得るのだ。引くのでも、読むのでもなく、た
だ感じるつもりで、どうか思いのままにページをめくっていただきたい。