目次
はじめに—本書解題
凡例
第一章 延暦(桓武天皇)期の和歌
一、延暦宴歌考—後期万葉集からのまなざし
はじめに
一 曲宴歌における天皇の位置
二 遊猟の宴における天皇の位置
三 遣唐使送別の宴における天皇の位置
おわりに
二、桓武天皇の和歌各論—『日本後紀』の七首
①延暦十四年四月十一日(曲宴)—「古の野中ふる道……」
②延暦十四年四月十一日(和歌)—「君こそは忘れたるらめ……」
はじめに——天皇歌(古歌)と和歌
一 語注と考察
二 歌の背景
三 古歌「古への野中ふる道」
四 和歌
おわりに
③延暦十五年四月五日(曲宴)—「今朝の朝け名をと云ひつる……」
はじめに—ホトトギスの鳴声
一 語注およびその考察
二 ホトトギス歌の百年
おわりに
④延暦十六年十月十一日(曲宴)—「このごろの時雨の雨に……」
はじめに—残菊を詠む
一 語注と考察
⑤延暦十七年八月十三日(遊猟)—「今朝の朝明け鳴くちふ鹿の……」
はじめに—「遊猟」の宴歌
一 語注と考察
二 補考
三 喩としての『鹿鳴』詩
四 天皇歌の周辺、及び歌の特徴
おわりに
*追考 万葉歌の伝聞表現における時制の問題
はじめに
一 歌と語注
二 時間表現としての「今朝の朝明け」
三 伝聞表現内の時間の諸相
⑥延暦二十年正月四日(曲宴)—「梅の花恋ひつつをれば……」
はじめに—正月雪の日の曲宴の歌
一 語注と考察
二 宴の主題について
おわりに
⑦延暦二十二年三月廿九日(餞宴)—「この酒は凡にはあらず……」
はじめに—遣唐使送別の宴歌
一 語注と考察
二 和歌語注
三 補考—読解のために
四 「賜餞」と歌
おわりに
第二章 大同(平城天皇)期の宴歌
一、平城天皇の周辺
二、和歌各論—『日本後紀』の三首
①大同二年九月二十一日(皇太弟頌歌)—「みや人のその香に愛づる……」
②大同二年九月二十一日(天皇和歌)—「折り人の心のまにま……」
③大同三年九月十九日(平群賀是麻呂奉献歌)—「いかに吹く風にあればか……」
第三章 弘仁(嵯峨天皇)期の遊宴歌
一、嵯峨・淳和天皇の周辺—文業の場
二、和歌各論—『日本後紀』の二首
①弘仁四年四月二十二日(藤原国人献上歌)—「今日の日の池のほとりに……」
②弘仁四年四月二十二日(天皇和歌)—「ほととぎす鳴く声きけば……」
第四章 承和・嘉祥(仁明天皇)期の賀宴和歌
一、仁明天皇の周辺
二、和歌各論—『続日本後紀』の三首
①承和十二年正月八日(尾張連濱主舞楽奉献時和歌)—「ななつぎの御代にまわへる……」
②承和十二年正月十日(尾張連濱主舞楽奉献時和歌)—「翁とてわびやはをらむ……」
③嘉祥二年三月二十八日(仁明天皇四十賀奉献長歌)—「日本のヤマトの國を……」
凡例
【ⅰ 仁明天皇四十賀奉献長歌前文】
【ⅱ 仁明天皇四十賀奉献長歌本文】
【ⅲ 仁明天皇四十賀奉献長歌後文】
小括
【ⅳ 仁明天皇四十賀奉献長歌補注】
補注緒言
A 前文より
(1)浦島子伝
(2)柘枝伝
B 長歌より
(1)構成
(2)枕詞の問題
ⓐ古語的枕詞の例として(13ヤチグサニ・14アカネサシ・68アカネサス・69 ヌバタマノ・16ヒサカタノ)
ⓑ倣古語の例として(5オキツナミ・125タビビトニ)
ⓒ第五段後半部に集中する修辞的表現の特色(149ミドリゴノ・150ヲリハシノ・151ミダレイトノ・153トコヨカリ・154サヲシカノ)
(3)語誌 5「毎年尓」(トシノハニ)の訓みと語義について
C 後文より
(1)古語
小括
第五章 平安朝国史童謡三題
一、はじめに
二、童謡各論—『日本後紀』『続日本後紀』『三代実録』
①大同元年四月七日(桓武天皇登祚の童謡)—『日本後紀』の一首
②承和九年八月十三日(恒貞親王廃太子時の童謡)—『続日本後紀』の一首
③清和天皇即位前紀(三超の童謡)—『日本三代実録』の一首
付章 天平勝宝四年(孝謙天皇)四月十日—『東大寺要録』中の和歌四首
一 東の山辺を清み
二 法の下花咲きにたり
三 源の法の興りの
四 美しと我が思ふ君は
初出一覧
あとがき
平安朝国史和歌各句索引