目次
Ⅰ
002 四〇年間の講義
003 大陸移動説と「アメリカ大陸の発見」
007 万事塞翁馬
009 「銀行員半沢直樹」の世界
012 犯罪の増減は振り子のように
016 一九七五年という転換点
021 戦後社会の「波」と法理論の変化
024 最高裁の大きなうねり
030 財産犯の本質論の揺れ動き
034 未遂と共犯と大陸移動説
038 学問と縁――目黒区八雲(一九四九年)
040 刑法研究会と東京大学出版会
045 『刑法講義』と『刑事訴訟法講義』
048 判例研究の意味
050 「真理」は動くものである――儚いもの?
053 行為無価値論を採用しなければ社会は静止する?
056 行為無価値論と結果無価値論の対立の意味
058 新過失論と戦後の高度経済成長
060 公害現象と価値観の反転
Ⅱ
064 法理論から結論は導けない――法解釈とは価値判断である
066 死刑廃止論と表現の自由
069 法解釈は価値判断を隠す手品である
073 「どちらが正しいのか」と言ったとき「問」まで雲散する
075 「場」が変われば答えも変わる――刑罰論の変化
077 解釈は考量である
078 異次元のものの比較
081 疑わしきは被告人の利益に――刑事法の衡量の特殊性?
084 「立場」が変われば結論も変わる?
087 「法」は相対的である
090 西欧近代からの「守・破・離」
092 リスト=シュミット二五版
096 国民の規範意識とポピュリズム
098 「価値」は不条理なもの
100 日本は「判例法国」である
103 実質的犯罪論
103 団藤刑法学と三島由紀夫の自殺
108 形式的犯罪論の極――中山刑法
110 実質的犯罪論と『可罰的違法性論の研究』
114 実質的構成要件論――構成要件該当性判断は、価値評価を伴う
118 実質的違法論
123 実質的責任論
126 日本的共犯論
129 量刑と理論――理論と結論の関係の典型
131 判例への信頼と実質的犯罪論
あとがき