紹介
世界には日本の医療者を待っている人たちがいる
ケニア,パキスタン,エチオピアなど紛争地域への医療支援活動の経験,ナイジェリア,コンゴ,イランなどへ医療活動に行った「国境なき医師団」や,日本の海外医療派遣団体への参加体験記など,定年後に外科医として行った医療ボランティアを飄々とつづりました。
愉 快で痛快,そして,現実の壮絶さに悲しくもなる,とっておきの1冊です。 「コンゴ領内に入ったとたん、道路は悪路と化し、ルワンダとの国力、政情の差を実感させられた。幹線道路はおおむね安全であると聞いていたが、要所要所に は樹木でカモフラージュした見張り所があり、この地域の緊張が窺い知れた。(こりゃまた、とんでもないところに来てしまったなあ)と後悔したがもう後の祭 りである。」
目次
第1部 海外医療活動
第1章 ハンセン病
第2章 ケニア共和国
(1)ナイロビからナクールへ
(2)ナクール病院
(3)満 床
(4)ナクール湖
(5)帝王切開
(6)子宮破裂
(7)トゥルカナ族
(8)熊本大学アフリカ現地人体質学術調査隊
(9)体重を減らしたいならアフリカ勤務
(10)クーデター
(11)山 羊
(12)ケニアの外科
(13)空飛ぶ名車
(14)その後のケニア
第3章 エチオピア
(1)内戦と干魃
(2)国際救急医療チーム(Japan Medical Team for Disaster Relief =JMTDR)
(3)メケレ難民キャンプ
(4)天幕病棟の患児たち
(5)避難民キャンプ医療
(6)コーヒーセレモニー
(7)浴衣と白衣
(8)キスの嵐
(9)日本からの援助
(10)アンケート
(11)飛行機のヒッチハイク
(12)首都アディスアベバ
(13)エチオピアからの手紙
第4章 国境なき医師団(MSF)
(1)なぜ国境なき医師団に?
(2)国境なき医師団とは
第5章 ナイジェリア連邦共和国
(1)ポートハーコート
(2)テメ外傷センター
(3)ナイジェリア人のガッツ
(4)集団災害机上訓練
(5)C嬢のこと
(6)平和大国日本と中高年の国際貢献
(7)現地生活
第6章 イラン共和国
第7章 コンゴ民主共和国
(1)ルワンダから陸路コンゴへ
(2)ルチュル病院
(3)YOJIという名の赤ちゃん
(4)妊婦の悲運
(5)漆黒の中の感動
(6)スワヒリ語
(7)通訳B君のこと
(8)物言わぬは腹ふくるるわざなり
(9)究極のエコ・カー
(10)その後のコンゴ
第8章 スリランカ
(1)日本の大恩人
(2)スリランカ内
(3)落とし穴
第9章 パキスタン
第10章 東日本大震災
第11章 ハイチ共和国
第12章 人権集会
第2部 運は天にあり
第1章 忘れられない患者
(その1)死亡確認
(その2)「おおきに。もうよか」
(その3)畳の上で死ぬ
(その4)坊主か医者か?
(その5)年はとっても
(その6)医療過誤
(その7)直腸指診
第2章 忘れられない医者
(その1) Y先生の贈り物
(その2)「Oちゃん、またな」(O君の追悼記)
(その3)「まだ生きとる」
(その4)岳友H君
(その5)巨星堕つ─TEXAS MEDICAL CENTERと人間国宝Dr. DeBakey
(その6)あやさん
(その7)胸部外科のパイオニア
(その8)Y医師のがん体験
第3章 元旦の誕生日
第4章 Janglishで楽しむ国際学会
第5章 中国湖南省児童医院
第6章 心優しき恩師たち
第7章 提琴抄(?古希の夢?に寄す)
第8章 運は天にあり