紹介
日本肥満学会の診療ガイドラインの最大の特徴は,BMIで規定される肥満から,肥満に起因ないしは関連する健康障害を合併し医学的に減量を必要とする肥満症を選び出し,医学的に適切な治療・管理を行うとしている点であります。疾患としての肥満症を明確にすることにより,肥満症を治療することの重要性,すなわち肥満症を治療することにより合併する複数の健康障害を一挙に改善できるということをできるだけ多くの方々に理解して頂きたいと考えています。 (中略) 最近得られた特定健診・保健指導の結果は,3~5%の減量により,空腹時血糖値,HbA1c,収縮期血圧,拡張期血圧,血清トリグリセライド値,血清コレステロール値のいずれもが改善されることが示されました。(序文より)
目次
第1章 肥満症診療ガイドライン2016の目指すもの
第2章 肥満の判定と肥満症の診断基準
第3章 肥満・肥満症の疫学
第4章 治療と管理・指導
第5章 メタボリックシンドローム
第6章 肥満症に合併する疾患の治療
第7 章 肥満,肥満症の予防医学
付録 小児肥満・小児肥満症について