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医療保険「一部負担」の根拠を追う 厚生労働白書では何が語られたのか

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読み: イリョウ ホケン イチブ フタン ノ コンキョ オ オウ : コウセイ ロウドウ ハクショ デワ ナニ ガ カタラレタ ノカ
出版社: 自治体研究社
単行本(ソフトカバー): 180 ページ / 14.8 x 1.5 x 21.0 cm
ISBN-10: 4880376965  ISBN-13: 9784880376967  [この本のウィジェットを作る]
NDC(9) : 364.4

紹介

疾病に苦しむ人が、だれでも、どこでも、いつでも無償で医療が受けられる社会を求めて!
1962年以降の皆保険体制の下、日本の医療保険は大きく発展してきた。しかし、国庫負担、患者の一部負担は、「厚生労働白書」から読み取れるように、時々の経済情勢、財政的制約から導き出されたものであり、決して人権思想が反映された結果とは言えなかった。今、国民から求められているのは、基本的人権を基軸にした社会保障の構築であり、その基礎にあるのが、人間の尊厳であり人権思想なのである。
 疾病に苦しむ人はたくさんいる。そのだれもが、いつでも、どこでも、無償で医療が受けられる社会の実現に向けて、「権利としての社会保障」の観点から論究する。

目次

プロローグ 健康は自己責任か

第1章 医療保険「一部負担」の意味とは
 1.医療保険における一部負担の制度的根拠
 2.社会保障審議会等の歴史的文書に見る医療保険における一部負担の考え方

第2章 『厚生労働白書』(『厚生白書』)に見る医療保険「一部負担」記述の変遷
 はじめに
 1.1950年代厚生白書
 2.1960年代厚生白書
   1) 国民皆保険体制の実現
   2) 給付率引き上げに朝日訴訟が影響
 3.1970年代厚生白書
 4.1980年代厚生白書
   1) 社会保障・医療保障の視点
   2) 老人医療無償化の廃止と全国民の8割給付へ統一の意思表示
 5.1990年代厚生白書
   1) 自立と参加、介護保険提起へ
   2) 一部負担の当然視と利用者と非利用者間の負担公平論
 6.2000年代厚生労働白書
   1) 高齢化社会の進展と社会保障における「目的」の欠落
   2) 「一部負担」から「患者負担」、「自己負担」に変化
 7.2010年代厚生労働白書
   1) 全世代型社会保障への転換期
   2) 受診自己抑制につながる一部負担
 おわりに

第3章 医療保険一部負担に関する先行研究
 1.厚生労働白書は医療保険「一部負担」の根拠を示せたか
 2.モラルハザード、濫用防止は心理的圧力
 3.医療サービスは「私的財」なのか

第4章 一部負担の受診抑制と世界のトレンド
 1.一部負担と受診抑制
 2.一部負担増による受診抑制の研究事例
 3.一部負担無料化の意義

第5章 医療保険の保険料・一部負担の未来展望
 1.社会保険に一部負担は必要か
 2.国保保険料の応益割と保険料上限の廃止
 3.健康保険における標準報酬月額の上限を撤廃すべき
 4.健康保険から排除される被用者と無保険問題

第6章 人権としての社会保障と能力の共同性
 はじめに
 1.社会保障を考える基本的視点としての尊厳と人権
  1)人権の基底にある「人間の尊厳」を考える
  2)尊厳とは何か
  3)思考能力と優生学
 2.人間の尊厳の要素としての人格
  1)死者との語らいと人間の尊厳との関係性
  2)臓器、胚(受精卵)の尊厳と生命倫理
 3.日本国憲法に見る社会保障と人権
 4.能力の共同性から社会保険料応能負担の根拠を考える
エピローグ
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