前書きなど
本書は私とSusan Andertonの共著ですが、優秀な語学学習書を多数出版している㈱語研と、TOEIC部門の「全国最優秀校」に選定されたエッセンス イングリッシュ スクールに蓄積された知識の結晶といえる、TOEIC受験対策語彙集の決定版です。
見出し語の選定からして他の語彙集とは一線を画しています。公開済みのTOEIC過去問題をはじめとしてTIME誌やAPニュース、ペーパーバック、映画のダイアローグをソースとする、700万語以上にのぼる膨大なデーターベースから抽出し、難易度と使用頻度をまとめた5000語の「重要語リスト」を、語研は本書のために用意してくれました。一方エッセンスには、TOEIC指導の専門校としての10年近くのノウハウが集積されています。特に学校長と副学校長である私とSusanは、990点を取得後も本試を50回以上受験し、長年TOEIC対策講座の教鞭をとってきたので、TOEICの使用語彙全般と日本人の盲点となっている単語や表現を熟知しています。
私たちの初期の仕事はこの「重要語リスト」を半分の2500語前後に絞り、新たに500語を加えて、TOEICに本当に必要な3000語の見出し語を選定することでした。
本書は【フレーズ学習】という新たなボキャビルの方法を採用しています。語研の奥村編集長の提唱を、私とSusanが納得して採り入れました。【フレーズ学習】は効率が抜群の「究極の」語彙力増強法です。多くの語彙集に見られる訳語主義や例文主義を採っていないのが、本書の最大の特長です。【フレーズ学習】については「本書の構成と使い方」を参考にしてください。
フレーズはすべてSusanのオリジナルです。ここにも彼女の優秀さは発揮されていますが、極めつけはPartⅢ形式のListening Practiceの会話のおもしろさです。私と奥村さんは少しづつ作られてくる原稿を最初に目にする幸運に恵まれた2人ですが、一流の芸術を体験した時と同じ涙が頬を伝うのが私で、(会話の内容に没頭して)電車を乗り越すのが奥村さんの常だったそうです。そのおもしろさは、まさに読者の皆さんに楽しんでいただくためのものとして、本書およびCDに収めてあります。
200問のListening Practiceを解いていけば、皆さんは本書の見出し語の多くを具体的なシチュエーションの中で、音声により耳から学習することができます。これはTOEICの受験対策であるとともに、ボキャビル効果が上がる仕組みなのです。
このように本書は、効率のよいボキャビルと受験対策が同時にできる、練りに練られた構成になっています。本書をマスターすれば、TOEICでの200点以上の得点アップが約束され、900点突破も確実に視野に入ってきます。
本書の執筆にあたり惜しみない支援をいただいた、語研の奥村民夫(TOEIC940)編集長、エッセンスのDavid Nevin(同990)、Travis Allison(990)、Dimitra Giannakoulias(990)、常野雄次郎(990)、中山宥(990)各講師(エッセンスは講師全員が990点取得者のTOEIC指導の専門校です)、スタッフの岩田朋子(845)、藤田早苗(910)、津村和香子(960)さん、、アシスタントの平崎馨(975)氏、そして最後になりましたが、訳文作成協力から校正に至るまで多くの時間を割いて協力していただいた通訳者/翻訳者の蔦村達成(975)氏に謝意を述べさせていただきます。
エッセンス イングリッシュ スクール学校長
中村紳一郎