目次
特集:歌舞伎と近現代演劇
●戦後歌舞伎と近現代演劇―中村哲郎さんに訊く―
(聞き手)児玉竜一・(編集)日置貴之
昭和三十年代の劇界/国立劇場以後/新作歌舞伎の命脈/俳優と役者/新作は必要悪か/ジャパノロジストへの眼/反近代と近代の戯曲
●久保栄と前進座―プロレタリア演劇と歌舞伎の交錯―[赤井紀美]
はじめに/1.プロレタリア演劇と歌舞伎/2.久保栄と前進座/3.「プロレタリア史劇」の創出と「五稜郭血書」/おわりに
●歌舞伎と宝塚歌劇―今後の研究のために―[村島彩加]
はじめに/一、歌舞伎と宝塚歌劇―起源と共通点―/二、先行研究と今後の課題/三、上演作品に見る歌舞伎と宝塚歌劇の影響関係―『不死鳥よ波涛を越えて』―/おわりに
[投稿]
●騙る悪婆―歌舞伎『お染久松色読販』と『今古奇観』―[高橋則子]
一、はじめに/二、歌舞伎『お染久松色読販』で『今古奇観』からの影響がある部分のあらすじ/三、中国白話小説『今古奇観』第二九話/四、歌舞伎『台頭霞彩幕』について/五、読本二作品における『今古奇観』の利用/六、悪婆と「騙る」女―『お染久松色読販』の独自性―/七、初代尾上松助による「立敵の花車形」/八、南北・松助と『今古奇観』の繋がり/九、森島中良と須原屋市兵衛
[演劇年間評]
●コロナ猖獗のもとで[犬丸 治]
仁左衛門と玉三郎/菊五郎の円熟/新團十郎誕生/菊之助の仕事/梅枝の弥助実は三位中将維盛/松緑の存在感/「演劇界」休刊、そして…
●四半世紀を経た平成の三之助の「いま」―二〇二二年の東京の歌舞伎評―[田中綾乃]
一 新團十郎の弁慶/二 三之助が揃った『助六』/三 『助六』での玉三郎の三役/四 團十郎の助六/五 新之助の『外郎売』と『毛抜』/六 『義経千本桜』の菊之助の三役/七 菊之助の荒事の忠信と知盛/八 菊之助初役の権太/九 菊五郎初役の義経/十 松緑が手がけた新作歌舞伎/十一 松緑の荒川十太夫/おわりに
●令和四年度の文楽[富岡 泰]
[コロナ禍とオンライン学会]
●二〇二二年度秋季大会 印象記[寺田詩麻]
[追 悼]
●田之助思い出草―澤村田之助追悼―[上村以和於]
●追悼・歌舞伎座大道具十七代目 長谷川勘兵衞氏[木谷真紀子]
・歌舞伎学会奨励賞規約
・『歌舞伎―研究と批評―』投稿規定
・留学生の研究発表サポート制度
・〈第十八期歌舞伎学会役員〉(二〇二二〜二三年度)
・歌舞伎学会会則
編集後記
執筆者一覧
児玉竜一 (こだまりゅういち)早稲田大学教授
日置貴之 (ひおきたかゆき)明治大学准教授
中村哲郎 (なかむらてつろう) 演劇評論家
赤井紀美 (あかいきみ)早稲田大学坪内博士記念演劇博物館助教
村島彩加 (むらしまあやか)明治大学兼任講師
高橋則子 (たかはしのりこ)国文学研究資料館教授
犬丸 治 (いぬまるおさむ)演劇評論家
田中綾乃 (たなかあやの)三重大学准教授
富岡 泰 (とみおかやすし)演劇評論家
寺田詩麻 (てらだしま)龍谷大学准教授
上村以和於 (かみむらいわお)演劇評論家
木谷真紀子 (きたにまきこ)東京医科歯科大学教授