紹介
■「健康マスター・エキスパート」資格取得のための公式テキストであるとともに、公式テキストに留まらない「地域・職域・学域のコミュニティケア・デザイン啓発書」です。「健康日本21(第三次)」をベースに、様々な健康制度、施策の解説からヘルスケア行動を促す知識、ノウハウをカバー!
(一社)日本健康生活推進協会が実施するヘルスリテラシーを評価する検定試験の公式テキストで、本書『100年ヘルスケアバイブル Ⅱ』は、「健康マスター」の上級者として必要なセルフケア知識を習得し、社内の部下や顧客、地域の生活者等に対し健康づくりや生活習慣改善の支援を行うための正しい体系的な健康知識・ノウハウを習得し、健康推進リーダーやヘルスケア事業推進者として活躍できる一定レベルのヘルスリテラシーを身につけた資格である「健康マスター・エキスパート」取得のためのテキストです(取得には『100年ヘルスケアバイブル Ⅰ』の習得も必要)。
また、本書は公式テキストの域を超え、地域、職域、学域における健康管理・健康経営、健保組合、ヘルスケア事業・ビジネス推進等に関わっている皆さまが、今後の人生100年時代を見据え、対象層のヘルスケアを支援、サポートしていくための知識・各種関連ノウハウを体系化した「コミュニティ(対集団)ケア・デザイン啓発書」として制作しています。
健康への関心はコロナ禍を経験し社会的には少しずつ高まってきたものの、まだ健康無関心、低関心層も多い現状を考えると、健康に向けた関心づけ、意識変容、健康行動化という流れに人々を乗せていくことには大きなハードルがありますが、それをクリアする様々なヒントが本書にはあります。他方、健康はあくまで人生100年のウェルビーイング(健幸)向上のための手段であるということも基本認識として置いています。
本書に盛り込んだ内容、テーマは多岐にわたりますが、本書のタイトル「バイブル」のとおり、健康づくりを生業にしている皆さまの「健康づくりの原典」として押さえておきたいテーマを網羅し、わかりやすく解説しています。最新の知見・情報をもとに、対個人、対コミュニティの健康づくりに役立つ実践的な健康知識やノウハウを学べます。
内容の監修には、医療健康の各分野をリードする学識経験者で構成する監修委員会、監修協力には日本医師会、厚生労働省、経済産業省があたり、2024年度から実施される政府国民健康づくり運動「健康日本21(第三次)」をベースに、健康に関する最新のエビデンスに基づく適正な内容となっています。「国民が健康づくりに主体的に取り組める社会を目指す」という上記運動の趣旨を踏まえ、背景となる法律・政策や、働く人の健康関連諸制度、健康経営、ヘルスリテラシー、ヘルスプロモーション&コミュニケーション、ヘルスケア産業・ビジネス等の知識や取組ノウハウなどを体系化しています。
本書が、ヘルスケアに取り組んでいる皆さまの様々な活動や事業のヒントになり、健康づくりへの道筋を切り開く一助になれば幸甚です。
目次
・セルフケア・デザイン全体MAP
・人生100年時代 あのひとが語る健康
・イントロダクション ― 本書を読み解く基本的視点
第1章 ヘルスケアリーダーとして知っておきたい現在の制度・政策
1 社会のベースとなる健康施策・制度
1 「健康日本21」=国民が健康づくりに主体的に取り組める社会を目指して
2 国民共通の課題=生活習慣病予防対策―中心テーマは運動・食生活・禁煙・睡眠
3 国民の健康を支えるさまざまな仕組みや制度
2 職域の健康を支える仕組み・取り組み
1 課題が多い職場のメンタルヘルス対策
2 労働者の心の健康保持増進のための指針「メンタルヘルス指針」
3 はたらくひとを守る「労働基準法」「労働安全衛生法」
4 「ワーク・ライフ・バランス」実現に向けて
5 事業場における健康保持増進のための指針「トータル・ヘルス・プロモーション(THP)指針」
6 病気やけがに備える「医療保険」とはたらくひとの健康を守る「産業保健」
3 地域の健康を支える仕組み・取り組み
1 地域住民の健康を支える「地域保健」と病気やけがに備える「地域保険(国保・後期高齢者医療制度)」
2 地域住民の健康を支える「保健所」「保健センター」
3 「ソーシャル・キャピタル」の醸成・活用による地域の健康づくり/地域共生社会づくり
4 母子・高齢者の健康を守る仕組み・取り組み
1 子どもや保護者、妊産婦の健康を守る仕組みや制度
2 「フレイル予防」と「認知症対策」で高齢者の健康を守る
5 健康的社会環境づくり
1 健康寿命をのばすための現在の取り組み
2 健康格差縮小の取り組み
3 健康格差が生まれる要因と社会参加の意義
4 多様な主体で個人の健康を支える
5 ソーシャル・キャピタル 自然に健康になれる環境づくりの重要性
6 誰もがアクセスできる健康増進のための基盤整備
6 データヘルス計画
1 国民の健康寿命の延伸を図るための切り札「データヘルス計画」
2 「データヘルス計画」の進め方
第2章 ヘルスケアリーダーが実務に活かせる知識・ノウハウ
1 健康行動につなげる手法
1 ヘルスリテラシーと健康習慣、健康経営の関係
2 健康生活を育む戦略「ヘルスプロモーション」
3 行動変容につなげてこその「ヘルスコミュニケーション」
4 個人的な健康行動理論「行動変容ステージモデル」
5 行動経済学の応用で効果的な健康行動変容を促す
6 個人の健康づくり、継続支援につながるインセンティブ設計
7 科学的根拠で施策・政策を考え、効果を確かめる「PPDACサイクル」
2 健康経営
1 従業員の健康管理を経営的視点で実践する「健康経営」
2 優良な健康経営に取り組む法人を”見える化”―「健康経営銘柄」「健康経営優良法人」
3 組織マネジメントの一環として健康経営を体系的に理解し実践する
4 事業主と健康保険組合の積極的連携「コラボヘルス」
5 健康経営による新たな価値創造のための「人的資本経営」「ウェルビーイング経営」
3 ヘルスケア産業・ビジネス
1 ヘルスケア産業を取り巻く全体像
2 医療ビッグデータ/PHRを活用したサービスの広がり
3 地域・ベンチャー視点での健康サービス開発
4 ヘルスケアビジネス開発のポイント
・参考文献
・健康マスター検定協会 理事長 / 住友生命保険相互会社 社長 メッセージ
・一般社団法人日本健康生活推進協会(健康マスター検定協会)のご紹介
・【健検】日本健康マスター検定の概要
・本テキスト監修委員