紹介
出版業界のすべてのみなさまにお伝えしたい
「なぜ本を読まなければならないのか」
「本が読まれない」ことは業界的問題どころか、文明論的に恐るべき意味をもつ。知的リソースの社会的枯渇は、日本においてのみ進行している。知識人の役割と責任を取り戻すことは後戻りできない課題だ。「ではどうするか」を簡潔に、具体的に提示する。
★著者7年ぶりの新刊は11月、ほぼ同時に2冊刊行。ぜひ併売を。もう1冊は――
『絶滅の地球誌』(講談社選書メチエ)本体2000円+税 11月10日刊 ISBN978-4-06-258641-2 ▼地球はいままさに、「6度目の」絶滅の危機に瀕している。その現実を直視するととをつなぐ線が浮かび上がった! 「読書!」にもつながる大胆な思考が全面展開される。
目次
「知」「孤独」「啓蒙」「近代」「科学」「公」……といった概念が、新たな生命を与えられ、輝きだす!
第一章 どうして本を読まないのか?▼孤独の回路の老朽化/前近代化?/知的リソースは枯渇する
第二章 暴風雨の中の無風地帯▼勝つための読書/ティッピング・ポイント/高等教育の意味/読書家批判 ダメな読書
第三章 イマニュエル・カントと啓蒙の行方▼理性の使用における「公私」の問題
第四章 マックス・ウェーバーと科学者の矜持▼ 二〇世紀、科学の時代/ 脱呪術化/価値自由/反知性主義と専門的な仕事との乖離
第五章 知識人と啓蒙の規準▼知識人と時代の要請 サイードの人となり/専門研究者への苛立ち――デュピュイの怒り 終章 ありうべき教養とは何か▼世界を語ること/「世界=本」を守ること