紹介
2004年(平成16)6月、熊本県立図書館でラフカディオ・ハーンの松江時代(明治23〜24年)の教え子、大谷正信と田辺勝太郎の英作文ノートのガラス乾板約90枚が発見された。そこにはハーン直筆の添削跡とコメントが記されており、教育者としてのハーンを明らかにする一級資料として知られている。ジャーナリストであり、教育者でもあったハーンは日本に、そして日本の若者に何を感じたのか、何を伝えたかったのか。ハーン先生の生徒への思いがガラス乾板からよみがえる。本書ではハーン直筆の添削跡、生徒へのコメントが残るノートを収録、その内容を判読・復元し、日本語訳を付した。テーマは延べ50項目。さらに資料の分析・解説付。
目次
序文〈小泉凡〉
英文序文(English Foreword)
経緯と解説
判読と復元の手続
判読・復元・日本語訳(大谷正信の英作文添削/田辺勝太郎の英作文添削)
ハーンによる英作文添削の分類と分析
あとがき