sugarさんの書評 2019/01/13 2いいね!
Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ
アーリック・ボーザー(著) 月谷真紀(翻訳)
「学習を科学する」ことを銘打った本である。
学習は既に長い間、取り組んではいるが”学習”自体を科学的に評価したことはほとんどなかった。
それこそこの本に記載されている「昔からそうだったし、その方法で成績を上げてきたので疑問を持つ必要がなかった」
つまり、思考停止になっていたのだ。
その点について、学びが多い本であった。素晴らしい。
この本では学習を以下の通り体系的に分類し、それぞれに必要な手順を示している。
①価値を見出す (Value) :学びたいと思わなければ学ぶことはできない。学習とはすなわち対象の意味を知ることである。
②目標を設定する (Target) :知識を習得する初期の段階においては、集中が重要だ。目的を目標を設定しなければならない。
③能力を伸ばす (Develop) :スキルを磨き、パフォーマンスを向上させることに特化した手段が必要
④発展させる (Extend) :基本から踏み出して、知識を応用したい。より意味のある形の理解を形成
⑤関係づける (Relate):個別の事実や手順だけを知りたいのではなく、その事実や手順が他の事実や手順とどうかかわりあうかを知りたいのだ。
⑥再考する (Rethink) :自分の知識を見直し、自分の理解を振り返って、自分の学習したことから学ぶ必要がある。
脳は情報を「オフロード」する、つまり自身の神経褶とは別の場所にほ損じて負荷を軽くすることが良くあり。これに関して、スマホなどが一種の「補助脳」となっているというのだ。例えば、美術館で見た絵画は写真に撮ると記憶に残りにくい。脳は画像をデジタル端末にほzんしたと考えるらしい。事実情報が持っていた価値の大変が失われてたということだ。中身そのものは、かつてほど重要ではなくなった。今大事なのはデータそのものではなく、そのデータを使っていかに思考の質を上げられるかだ。もっと厳密にいうなら、新しいスキルを如何に効果的に習得するか。複雑な問題をどうすればもっとよく理解できるか。
学びたい対象を自分と一層関連性の深いものにするということで習得したいスキルに意味を(モチベーション)を見出す手段が必要である。視点を転換することにより対応することが出来る。
自分に次のような問いかけをする。この学ぶ対象は私にとってどう価値があるのか?どうすればもっと自分に関連性があるようにできるか?この知識を自分の生活にどう利用できるか?
自分で自分に問題を出したり、自分い説明してみたりするような、能動的な学習活動が最も効果が高い。
頻繁にクイズ式の質問に答えるよう呼びかけるなど
自分の情動を自覚したら、それを管理数r手段が取れる。ある感中にラベル付けしたら、その感情について思考を巡らせられるようになる。このような情動への対処にはしばしば自分への励ましが求められる。
その際、自分への語り掛けには二人称の「あなた」の方が一人称の「私」より効果があることが研究で証明されている。
つながりを作るために「なぜ」を問う質問をたくさんしよう。学ぶ対象を五感でしっかりつかみ、その複雑さを味わうために、知識は必ず応用しよう。知識を本当に自分のものにするために、人に教えてみよう。また、議論を恐れてはいけない。推論の力を伸ばすことによって学びは更に豊かになる。
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