目次
1.人に会いに行くのも結構やけど、人に会いに来てもらえる人間になりなはれ。
2. 家族への孝行と目上の人間を敬う気持ちこそが思いやりの根っこの部分なんや!
3. 無駄なくして、国民のことよう考えるんや。それがええ政治家っちゅうもんや。
4.信頼、信用っちゅうんは小さな約束でもしっかり守ることで築かれるもんなんやで!
5.親の背中見て子供は育つんや。ご先祖様への思いやりっちゅうんをみせつけたらんかい!
6.明日の仕事でも今日でけるんやったら今日の仕事やでえ。
7.もっと褒めたってえなあ。ほんならあんたも褒められるでえ。
8.規則決めて厳しいこと言うだけやったら、人はズルばっかしよる。
9.親の仕事? 子供の健康を心配するんが親の仕事なんや。
10.メシ食わすだけやったら親も馬も一緒やん!
11.人を観察したらオモロイで。行動には何でも理由があるんや。
12.どんな人間と出会ってもドンとこいや。手のひらで転がしたるで。
13.友達なんか選んどったらあかんで。みんなそれぞれ素敵やん!
14.人事は気ィつけや。なんぼ仕事でけるからいうて曲がってる人間上にしたらあかん。
15.面倒見がええ上司っちゅうんは信頼も厚い。諦めんと教育しなはれ。
16.信頼ないとひとりで生きていくしかないんちゃう?
17.君子は争い事でも思いやりの心で人と譲り合うんや。
18.目の前に神さんはいはるんや。そない思うとご先祖さんや神さんを心から敬えるんちゃう?
19.聞きまくって何が悪いねん? 聞かんで失敗するほうが罪深いでえ!
20.なんぼ部下や後輩やいうてもええ加減な態度で接したらあかんで。相手も人間やさかいなあ。
21.昔の話蒸し返して人から喜ばれることないでえ。きれいさっぱり水に流そうや。
22.せこいことして得しても、長続きせえへんで。なんでも因果応報なんや。
23.別に一番強くならんでも生き残っていけるんや。敵をつくらんかったら、攻められることもあらへん。
24.人情っちゅうんは温泉みたいなもんや。みんな心地ええと思って集まってきて、長湯するんや。
25.これくらいええやん! って思うかもしれん。せやけど、せこいことしたら人から恨まれるんや。
26.政治も譲り合いの精神ででけへんもんやろか? 意地張ってもええことないで。
27.口があんねんさかい凹む前にそれでもっと相手を喜ばせたり!
28.君子の道も浪花節やで。義理と人情があったら自然とチャンスも友人も集まってくるんや。
29.立派な人を見習うんやで。せやけど同じことせんでもええんや。自分がでけることしたらええねん。人助けは無理したらあかん。
30.あんたの親への思いやりもようわかる。せやけど、あえて言わへんのも思いやりやで。
31.親が年取る時はあっちゅう間や。しょっちゅう気にかけとかなあかんで。親はいっつもあんたのこと気にかけとるねんさかいなあ。
32.人生欲張ってもええことないで。欲出してちょっとええ目見ても後でしっぺ返し喰らうんや。
33.ひとりって素敵やん! ほんまに強い人間はひとりでおれるんや。せやけど、強い人間には人が頼ってくるんや。頼られるって素敵やん!
34.人と口論したらあかん。言い包めたら恨まれるだけや。大人しく相手に勝たせなはれ。
35.なんぼ仲良くなっても図に乗ったらあかんのや。友達や言うてもきちんとせなあかんで。
36.人の力借りるんも自分の力のうちや。人助けすんのに遠慮したらあかん。人の力も借りたらええねん。
37.もらえる時にはもらったらええねん。遠慮しとったら次からもらえへんようになるで。受け取ったほうが相手も喜ぶねんから。
38.氏や生まれで人を判断するのは褒められることやないなあ。努力を評価せなあかんで。
39.元からでけてる人間なんかおらへんのや。みんな努力してきたんや。努力でけることこそ才能やで。
40.手柄みたいなもん人にくれてやったらええんや。手柄を人に譲れば譲るほど器量がでかくなるんや。
41.自分、イケメンやのうてよかったなあ。イケメンやったらいろいろとハンディやで。顔立ちなんか気にしたらあかんで。ええ仕事してたらええ顔になるわ。
42.人は中身も外見も大切や。別に金かけんでも内も外も立派になれる。金の力に頼ったらあかんで。
43.どんなええこと言うてもわからんヤツにはわからんのや。人を見て話選ばなあかんで。
44.日々これ反省ですわ。君子も人やさかい間違うこともあるんや。せやけど、どんな過ちも自分の責任や。絶対に人のせいにしたらあかんで。
45.たまには羽伸ばさんとやってられへんで。固いことばっかり言うてたり、考えてたら人の気持ちもわからんようになってしまうさかい気いつけや。
46.なんでもただでやったらありがたみもなくなるんや。せやけど、プライベートでお金取るんはやめときや。
47.悩んでへん人間、困ってへん人間に口出しするんは余計なお世話や。悩んだり、困ったりするまで待ってたらええねん。それも思いやりっちゅうもんや。
48.自分以外はみんな先生。そない思って間違いないで。学ぼうっちゅう姿勢があったら年下のモンからでも学べることは多いんや。
49.なんびとも学びを妨げることはでけへんのや。勉強したい奴には教えたったらええねん。せやけど、その後は自分の責任やで。将来まではよう面倒見んわ。
50.金があったら人は偉そうになる。倹約しとったら意固地になるんや。せやさかい倹約もやり過ぎはあかんで。
51.いろいろな経験せなあかんで。問題から逃げたらあかん。人の上に立つ人間っちゅうんはそないしてどっしり構えられるように自信つけてきたんや。
52.ええことしたいんやったら一般常識くらいは知っとかなあかんで。
53.やってられへんこともあるやろ? その気持ちわかるで。せやけど、口に出したらあかんのや!
54.勉強ばっかりしとらんとたまに息抜きしなはれや。それも勉強のうちや。
55.納得するっちゅうことは悟るっちゅうこっちゃ。無理やりさせるもんやないでえ。
56.飛んで火にいる夏の虫や。わしら(人徳者)はそんなことせえへんけどなあ。
57.黙ってやることちゃっちゃとやりなはれ。人の話にも耳貸しなはれ。知らんことがあったら教えてもろて勉強したらええだけやん。
58.自分がされて嫌なことは相手にもしたらあかん。これ基本中の基本やで。
59.でけんからいうて断ってたらでけへんままや。頼まれたらやってみんかい!
60.もっと自分を売り込もうや。自分はタダやねんから損せえへんのや。なんでも先にやったもん勝ちやで。
61.勉強に才能もクソもないんや。努力でける奴が勉強のでける奴や。
62.人はどんなとこにおっても自分で芽を出すことがでけるし、花を咲かすこともでけるんや。
63.年下の人間を馬鹿にしとったらあかんで。みんなごっつい人間になるかもしれんのや。
64.怒られるんは辛いけど、怒るほうも面倒やと思ってるんや。面倒なことわざわざしてくれてんねんで。怒ってくれる人に感謝せんかい!
65.人のために頭下げられる器のでかい人間になろうや。
66.いざっちゅう時に人の本性が出てくるんや。覚悟しとかなあかんでえ。
67.親友ってなかなかおらへんのや。運よく出会っても、ずっとは一緒におられへん。せやさかい一緒におれる時間を大切にせなあかんで。
68.人の見てる前では自分のこと気にしたらあかんのや。人の見てる前では人のこと気にせなあかんで。
69.なんや頼まれたら即行動や。やる気見せてアピールするんやで。
70.なんでもほどほどが一番なんや。難しいかもしれへんけど、適当なとこでやめとき。
71.口達者には気をつけなあかんで。ええことばっかり言うて、虫のええ甘い話は耳に毒や。
72.ムカッときたら、ニコってするんや。口元きゅっと締めたらええねん。不思議と気持ちが落ち着くんや。
73.人の噂聞いてどないすんねん。一円の得にもならへんで。聞いた人の噂をまた人に言うたら信用っちゅう大事なもんを失うで。
74.国民が豊かな国って素敵やん! そんな国が貧乏してるわけないやん。
75.政治家も社長も寿命はないんや。せやけど、やる気がなくなったらなんぼ若くても即引退やで。
76.褒め方が上手い人間は人を使うんも上手いもんや。褒め上手にならなあかんで。
77.国が国のこと考えたらあかんのや。国はまず第一に国民のこと考えんとあかん。どないしたら国民に喜んでもらえるやろかいうて考えるんや。
78.わかってて言わへんのも優しさなんや。親兄弟やいうても気を使わなあかんで。
79.政治家は誰彼言わず、自分からや! 自分からやって見本みせんかい!
80.完璧な人間なんかおらへんのや。ちょっと目つぶってやったほうが肩の力も抜けてええ仕事しよるで!
81.何でも慌ててやったらロクなことないんや。焦ってるなと思ったら失敗に向かってる証拠や。ちょっと落ち着いて考えてみなはれ。
82.トークが苦手やからいうてせっかくのええ機会を逃したらあかんで。話聞いとったらええんや。無理して太鼓持ちになることもないんやで。
83.みんなに好かれようと思わんこっちゃ。みんなから好かれる人間が嫌いな人間もおるさかいな。
84.威厳っちゅうんはつくろうと思ってできるもんやない。自分に厳しくしとったら自然と出てくるもんや。自分に甘い人間が威厳出そうと思ったら、偉そうに見えるだけや。
85.部下の指導を放棄するんは、「職場」っちゅう戦場で部下を殺すんと一緒なんや。
86.お金は幸せを見つける眼鏡なんや。多すぎても少なすぎてもはっきり見えへんもんや。自分の生活スタイルにあった金額を知るんやで。
87.批判されて怒ったらあかんで。「おおきに、勉強になりました」って言うんや。ほんなら次から批判されへんようになるんや。
88.勉強でける時に遠慮したらあかん。人から何か学ぶ時は厚かましい人間になりや。それくらいが丁度ええんや。
89.自分で弱点を曝(さら)け出すようなアホになったらあかんで。黙っとったらええんや。そんなことは正直に言わんでもええのや。
90.誰とでも気さくに話したらええやん。派閥なんかつくらんと仲良くしようや。
91.でけること、やれることをやってから言おうや。偉そうなこと、大それたこと言うてでけへんかったら恥やで。
92.耳がくすぐったい言葉聞いてもアホみたいに喜んだらあかんで。ちゃんと相手の考えてること読まなあかん。
93.「赤信号、みんなで渡れば怖くない」ってほんまかいな。ちゃんと自分の物差しで判断せなあかんで。周りの連中に流されとったら、ロクでもないとこに行き着くで。
94.失敗は自分の成長の肥やしや。成長したかったら、どんどん失敗したらええ! せやけど、失敗したままやったらあかん。きちんと反省するんやで。
95.いろんな人がおるんや。いろんな意見があって当然や。自分の意見言うてもええけど、それが正しいかどうかなんかわからんのや。自分の意見を人に押しつけたらあかんで。喧嘩になるだけや。
96.ほんまの友達ってなんやねん? 助けてくれる人間だけが友達やないで。あんたの周りにもほんまに友達にせなあかん人がようさんおるんとちゃう?
97.男っちゅうんはホンマに浮気モンや。せやから、自分の本能のままに生きとったら、いつか修羅場見るで。
98.「口は禍の元」やで。余計な時に口開いたら自分で墓穴掘るだけや。別に無理して話すことないんや。
99.お嬢さん、男には気をつけなあかんで。なんせ男は勘違いの生き物なんや。その気がなかったら、冷たくあしらったほうが身のためやで。
100.「宿命」に出会った時に「運命」を変えることができるんや。それまでじっと我慢しとき。運命変えるチャンスは神さんがくれはるさかいな。
101.子供にはメシだけ食わしとったらええんや。後は勝手に育ちよる。せやけど、ほったらかしはあかんで。励まして、認めたらなあかん。
102.噂話が好きな奴で出世した奴なんかおらんのや。そんな奴の相手なんかしとったら時間の無駄やで。そんなんほっといたらええねん。
103.人はなんか失って、前に進めたり大きくなれたりするもんなんや。ずっと持ったまま先には進めんのや。手放さなあかん時はさっさと手放したほうがええで。
104.言い訳は仕事がでけへん人間のやるこっちゃ。ビシッと過ちを認めて相手がビックリするような謝罪したらんかい!
105. たまに親が死んだ時のこと考えてみなはれ。辛いかも知れへんけど、心が強くなるで。親のことも今よりもっと大事にでけるようになる。
106.部下に対してきちっと頭下げられる上司って素敵やん! 心配せんでもええ。そんな上司は部下から尊敬されるもんや。
107.仕事はスピードが命なんや! 人の細かいこと気にしてたり、いろいろ迷ってたらあかん。スピードダウンになるで!
108.メシも食えるし、ベッドで寝られるし、仕事もあるやろ? それでええやん! 今を一生懸命生きようや! 今の人生って実はめっちゃ素敵やん!
前書きなど
はじめに
まずはじめに、数多くの書籍の中から本書を手に取り、ページを開いてくださったあなたに心より感謝したいと思います。
本当に有難うございます。
実は、かく言う私もあなたと同じように自己啓発の書籍を少なからず読み、「幸せになりたい」「もっと気楽に生きていきたい」と考えていました。
体格が大きい割に性格が大人しかった私は小・中学生時代、格好のイジメの対象になり、殴る蹴るは元より、お弁当に唾を入れられたり、池の水を無理やり飲まされそうになったりとそれは辛い日々を過ごしました。その影響で自己嫌悪に陥り、自殺を考えたこともありました。
高校では二度と同じ思いをしたくないという一心と自分を鍛え直す意味で柔道部に入部し、辛い練習にも耐え文字どおり生まれ変わることができました。
今でも忘れられない出来事があります。
高校に入学し、柔道部に入って間もなく通学路でばったり昔私をイジメていた同級生に出会った時のことです。その頃私はすでに有段者でした。殴りかかってこられても投げ飛ばせる自信があったので、相手がどう出てくるか身構えていました。しかし、彼の口から出た言葉に私は唖然としました。彼はなんとこう言ってきたのです。
「八田君、今柔道やってんだって?(俺を)投げないでね」。
この瞬間、今までの辛い思い出が過去のこととなり、人間とはこのように変わるものかと衝撃を受けた出来事でした。
このようにイジメを克服した私は大学生の時、旧友に一冊の自己啓発の本を紹介してもらいました。それが私と自己啓発の本の初めての出会いでした。
体を鍛えて強くなっても心を強くする鍛錬をしていなかった私は貪るように自己啓発の本を読み漁りました。しかし、そのうちどの本も同じようなことしか書いていないことに気がつきました。
突き詰めれば「笑顔」と「感謝」です。
そこで多くの本を読むのではなく、いつも持ち歩ける自己啓発の『聖書』的な本がないかずっと探していました。この一冊さえあれば心の方向を正すことができる本、そんな本です。
私は大学卒業後、すぐに中国に渡り、縁あって日本語学校を立ち上げ、経営することになりました。経営に当たり今まで社長になった経験もなければ、会社を経営した経験も部下を持った経験もない私ははじめ「ビジネス書」と呼ばれる実用書を読み、勉強しましたがどれもピンと来るものがなく、まったくの手探りの状態で学校の運営をしていました。
部下への言葉のかけ方、社長としての立ち居振る舞い、自分の将来についての考え方等悩んでばかりの日々でした。そんな時、日本語の活字が読みたい一心で本屋さんの日本語書籍コーナーで偶然眼にしたのが『論語』でした。
皆さんももしかしたら名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
『論語』は今から二五〇〇年ほど前の中国春秋時代、大小7つの国が群雄割拠する乱世に「思いやり」と「礼儀作法」で国を統治しようと奔走した孔子という人物の弟子たちによって、孔子の死後に編纂され、その後世界中で読まれ、数多くの啓蒙思想家に影響を与えた書物です。
私が本屋さんで手に取ったそれは中国の漢文をただ単に日本語に訳しただけのものでしたが、いろいろと悩み、経験していた私には心に沁みる言葉の数々でした。そこには家族に、友人に、会社の同僚や部下、上司にいかに接するべきか等の社会生活のことからいかに国の政治を執り行うか等までの知恵と答えが詰まっていました。
いろいろな人に紹介しようとも思いましたが、普通の日本語訳だと固い表現になり、わかりづらくなってしまいます。そんな時、関西弁の柔らかい表現や言い回しが、尖った言葉の棘を取り、言葉の意味を感じ取りやすくできるのではと思いつきました。
この「関西弁マジック」を使い、あなたの心にも私が感じた「心に沁みる言葉」をお届けし、弊著があなたの心の羅針盤となることを願ってやみません。
『論語』に出会ってから私は自己啓発の本を読まなくなりました。今となっては小学生、中学生時代に私をイジメた同級生にも感謝し、高校時代の激しい練習にも感謝し、今までに身の回りで起きた辛い経験にも感謝できるようになりました。
人生で起こるどんなこともあなたにとって不要な出来事はありません。辛い出来事であればあるほどあなたの将来に必要なことなのです。私にとっての自己啓発の聖書は『論語』です。あなたにとって弊著が自己啓発書籍最後の1冊、卒業の1冊になりますことを心より願っております。
最後に私が自身の名刺の裏に書いている「幸せ10ヶ条」を紹介致します。
1.ありがとうの気持ちを忘れない。そして必ず口に出す。
2.人の悪口は言わない。
3.愚痴をこぼさない。
4.乱暴な言葉を出さない。
5.常に口角を上げる。
6.楽することを考えない。
7.態度は稲穂、背筋は竹の如く。
8.常に自分は運がいいと考える。
9.人に何かを求めない。
10.損得で判断せず、後悔するかしないかで決断する。
それでは、どうぞ本書をごゆっくりとお楽しみください。本書があなたの心の羅針盤となりますように。
2012年10月6日 八田 真太