目次
●序 論 ドイツ観念論と「自律思想」
1 「時代の子」としての思索
2 「ドイツの惨めさ」
3 「ドイツ観念論」とは
4 「自律思想」とは
5 「自律思想」重視の理由
6 ドイツでの「自律」観の伝統
●第 1編 カント
○第 1章 カントにおける「自律」の問題と「コペルニクス的転回」
第 1節 『純粋理性批判』における「自律思想」の展開
第 2節 『実践理性批判』への展望—「理念」の内容と意味の転換を手がかりに
第 3節 デカルトによる「意志作用」の概念の導入
○第 2章 「自律」への「啓蒙」
第 1節 「病める」時代と「啓蒙」
第 2節 カントの時代の「病的」状況
第 3節 カントの「自律」観の推移
第 4節 カントの「啓蒙」観の推移
第 5節 「道徳性」への期待と「類的視点」
○第 3章 カントとルソー—「自律思想」の一形成史として
第 1節 ルソーとカントとのかかわりについての諸説
第 2節 カントの叙述からの検討(その1)—ルソーの名の出てくる箇所を中心に
第 3節 カントの叙述からの検討(その2)—「『美と崇高の感情についての考察』への覚え書」を中心に
●第 2編 フィヒテ
○はじめに—なぜ Tathandlung か
○第 1章 Tathandlung とはなにか
第 1節 Tathandlung の意味
第 2節 Tathandlung の内容
第 3節 「三原則」としての展開
○第 2章 「実践」理解の転換
第 1節 「統覚」とTathandlung
第 2節 「実践」理解の拡大
●第 3編 ヘーゲル
○第 1章 ヘーゲルにおける「自由」観の構造
第 1節 ドイツ観念論の中心テーマと共通前提
第 2節 「ア・プリオリな原理」の絶対視と自由
第 3節 ヘーゲルの「自由」観
○第 2章 ヘーゲルの「自由」観とルター
第 1節 ヘーゲルの「自由」観の源泉
第 2節 ルターの「自由」観
第 3節 ヘーゲルのルター,プロテスタンティズム解釈と「自律」