目次
はじめに
序章 人新世(アンソロポシーン)をどう考えるか
――環境をめぐる超長期的時間概念の出現とグローバルな地球システム科学ネットワークの展開
[寺田匡宏、ダニエル・ナイルズ]
コラム1[フォーカス]人新世をめぐる六つの問い
第一部 人新世(アンソロポシーン)による地球と地域の塑型――レジーム/ガバナンス
第1章 人新世における複数発展径路――モンスーン・アジアの資源と生存基盤をめぐって
[杉原薫]
第2章 デジタル・コントロールと地球のエコシステム――東アジア発・人新世的ガバナンスは可能か
[ステファン・グルンバッハ]
第3章 人新世と物質的解釈学――タイ大洪水に組み込まれた政治
[ソーラット・ホンラダロン]
第二部 人新世における感性/経験
第4章 炭焼きの森――エコロジー、美学、人新世
[ダニエル・ナイルズ]
第5章 まずは火山を愛すること――日本における地質学的親近感の形成
[エミリー・セキネ]
第6章 「地」性の復権――日本における自然農法の哲学と実践
[オギュスタン・ベルク]
コラム2[ダイアローグ]ものの秩序――テクノスフェアとアジアの感性
[ダニエル・ナイルズ/サンデル・ファン・デア・ルー]
第三部 歴史言説としての人新世
第7章 炭素の森と紛争の河――南アジアの歴史叙述から見た人新世
[ロハン・デスーザ]
第8章 人新世と「フォース(力)」――歴史における自然、人為、「なる」の原理とその相克
[寺田匡宏]
コラム3[ヴォイス]だれの?――アフリカからの問い/一つの詩
[クラパトン・チャカネツァ・マブフンガ]
第四部 知識システムへの問いとしての人新世
第9章 科学のグローバル・ヒストリーから見る人新世
[マティアス・シェメル]
第10章 知の共通基盤に向かって――「人新世カリキュラム」という実験
[クリストフ・ロゾル]
初出一覧
索引
英文要旨、英文著者紹介
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