目次
はじめに〔青山和夫、米延仁志、坂井正人、鈴木紀〕
第1章 メソアメリカ文明の特徴と調査成果
第1節 マヤ文明の起源と盛衰
――グアテマラ、セイバル遺跡の石器研究を通して〔青山和夫〕
第2節 グアテマラ、セイバル遺跡周辺の立地環境について〔原口強〕
第3節 マヤ文明の盛衰と環境変動
――セイバル遺跡とラス・ポサス湖に記録された農耕と森林利用の
歴史〔那須浩郎、藤木利之、山田和芳篠塚良嗣、大山幹成、
米延仁志〕
第4節 マヤ低地に眠る奇跡の地層 ――刻まれた気候変動の足跡
〔北場育子、大森貴之、星野安治、原口強、中川毅、那須浩郎、
ヘンリー・ラム、五反田克也、林田明、デイビッド・デットマン
篠塚良嗣、山田和芳、藤木利之、大山幹成、フローリー・
ピンソン、猪俣健、青山和夫、米延仁志〕
第5節 グアテマラ・セイバル遺跡の航空レーザー測量
〔猪俣健、青山和夫、フローリー・ピンソン、原口強、那須浩郎、
米延仁志〕
第6節 なぜ古代人はピラミッドを造ったのか
――メキシコ中央高原の古代都市に秘められた暗号〔嘉幡茂〕
第7節 火山活動と人の動き
――メキシコ中央高原、初期国家テオティワカンの形成過程
〔福原弘識、原口強〕
第8節 饗宴の政治性
――古代マヤ都市エル・パルマールを事例として〔塚本憲一郎〕
第9節 周縁から見る古代メソアメリカ文明〔市川彰〕
第10節 移民たちは何をもたらしたのか?
――後古典期ニカラグア太平洋岸の社会変容〔長谷川悦夫〕
◆コラム 巨大噴火を生き延びた古代都市〔北村繁、伊藤伸幸〕
第2章 アンデス比較文明論 ――アンデス文明の展開と調査成果
第1節 ナスカ台地の地上絵
――ナスカ早期からインカ期までの展開〔坂井正人〕
第2節 ベンティーヤ神殿
――形成期とナスカ期〔山本睦、ホルヘ・オラーノ〕
◆コラム 神殿の誕生 ――コトシュとハンカオの発掘〔鶴見英成〕
第3節 インヘニオ谷の社会変動
――形成期からイカ期までの展開〔松本雄一〕
第4節 地上絵の作成当時から現在までの変化と当時の人々の水利用を探る
〔伊藤晶文、阿子島功〕
◆コラム 地上絵の保存活動〔松井敏也〕
第5節 食べ物から探るナスカ地域の資源流通〔瀧上舞〕
第6節 地上絵に関する認知心理学的研究〔渡邊洋一、本多明生〕
第7節 ナスカの地上絵の鳥類学〔江田真毅〕
第8節 地上絵に関する情報科学的研究〔本多薫、門間政亮〕
◆コラム 考古学と哲学〔千葉清史〕
第9節 南米の年代を測る
――放射性炭素年代の較正とナスカ産材の年輪解析
〔大森貴之、米延仁志、星野安治、大山幹成〕
◆コラム 気候変動への儀礼的抵抗
――シカン遺跡における人身供犠〔松本剛〕
第3章 植民地時代から現代の中南米の先住民文化
――古代アメリカ文明の資源化
第1節 メソアメリカにおける古代文明像の継承
――植民地時代の歴史文書から〔井上幸孝〕
第2節 一七世紀ペルー
――北部海岸における先住民首長たちの過去認識〔佐藤正樹〕
◆コラム 社会運動において資源化される/されない事象
――メキシコ市内旧先住民村落の事例〔禪野美帆〕
◆コラム アンデスにおける「遺跡」利用の継承〔大平秀一〕
第3節 観光開発と文化的景観をめぐるメキシコの聖なる都市チョルーラ
〔小林貴徳〕
第4節 チチェン・イツァの観光振興と長期化する地元露店商の
不法侵入問題〔杓谷茂樹〕
第5節 聖母の奉納品にみるアンデス的意匠
――クスコのアルムデナ教会の事例から〔八木百合子〕
◆コラム パラグアイ伝統工芸品
――ニャンドティの歴史と資源化について〔藤掛洋子〕
第6節 インターカルチュラル教育の中で模索されるアンデス文明
〔生月亘〕
第7節 伝統織物の集団的知的所有権を守る
――グアテマラ高地先住民女性による織りと装いの文化運動
〔本谷裕子〕
第8節 文化遺産としてのマプーチェ医療
――国家・先住民関係を映すもの〔工藤由美〕
◆コラム 保存活用すべき遺跡
――中南米考古学者の新たな役割〔サウセド・ダニエル〕
◆コラム 先住民文明の資源化としての集住政策(レドゥクシオン)
〔武田和久〕
第9節 時間旅行の楽しみ
――博物館で学ぶ古代アメリカ文明〔鈴木紀〕
第4章 メソアメリカとアンデスの比較文明論
〔青山和夫、坂井正人、鈴木紀、米延仁志〕
おわりに〔青山和夫、米延仁志、坂井正人、鈴木紀〕