目次
まえがき 渡辺基
Ⅰ 実践的協同組合論 吉田寛一
一 協同組合の本質と存在価値
二 協同組合原則
三 協同組合の二類型
Ⅱ 家族経営にもとづく農協・漁協運動の展開
1 広域合併農協の農協運動再構築への挑戦 阿部長壽
はじめに—JAみやぎ登米の実践から
一 食糧管理制度の廃止と系統農協の再編成
二 農協運動再構築へ挑戦
三 売れる米作り戦略と「環境保全米」運動
四 「環境保全米」運動に取り組んで
五 今後の取り組み課題
2 特産物(こかぶ)生産で地域農業の活性化をはかる小規模農協
—青森県野辺地町農協の事例ー 神田健策
一 野辺地町農協の事業実績
二 野辺地町農協の半世紀
三 営農指導の強化と協同の力の結集
四 みんなで決める農協の進路
3 農民的複合経営づくりと山村の維持発展
—岩手県西和賀農協三〇年の実践から 細川春雄
一 西和賀の自然風土と複合経営の必然性
二 農民的複合経営運動の開始
三 西和賀型複合の構成内容と変遷
四 複合経営の発展と協同の事業構築
五 産直事業と都市との交流
六 ポラン農業小学校(食育事業)—農協の今ひとつの使命—
七 加工型畜産農家の負債問題
八 山村地域の存続と今後の複合経営運動・農協活動
4 蜜柑を基幹とした三ヶ日町農協の実践 西山泰男
一 はじめに
二 農協の欠損金発覚
三 再編への道程
四 販売事業
五 新事業・組織
六 合併問題
七 三農協ネットワーク
5 牛乳産直と余乳対策で県レベルの高乳価を実現した酪農協の活動
—三重県大内山酪農農業協同組合の事例— 小林宏至
一 「生協牛乳」供給量の急増
二 牛乳産直の発展と余剰乳の深刻化
三 牛乳産直の再編と大内山酪農協の新対策
四 むすびにかえて
6 時代を切り拓いた産直専門農協 宇田篤弘
一 紀ノ川農協の現状
二 紀ノ川農協のあゆみ
三 産直三〇年めざす重点課題
7 自然とともに歩む沿岸漁業と漁協の環境保全運動 渡辺基
一 岩手県三陸沿岸の漁業と漁協の事業
(1)岩手の漁業
(2)漁家の生活を支える漁協の事業
二 漁協販売事業の改革と環境保全運動 荒屋勝太郎
(1)戦前の漁協事業
(2)戦後の漁協販売事業の改革と発展
(3)漁業生産に関する指導事業の展開と環境保全運動
(4)種市町二ッ森地区ゴルフ場建築差し止め訴訟の顛末
Ⅲ 地域に根ざす生協運動
1 宮城県における産直の新しい挑戦—みやぎ生協を中心に— 渋谷長生
一 みやぎ生協の産直概要
二 「みやぎの産直」が果たしてきた成果と役割
三 みやぎの産直活動をとりまく情勢の変化とそれへの対応
四 「みやぎの産直」が進むべき方向
2 現段階における生協の事業と課題 大木れい子
はじめに
一 運動と事業—産直を中心に—
二 共同購入と個配
三 事業連合をめぐる諸論理
四 非経済的事業—環境保全活動
終わりに
3 地域とともにある協同組合運動をめざす共立社の挑戦 大高研道
はじめに
一 「事業連合段階」における共立社事業
二 共立社の組合員組織の現段階
三 地域社会と協同組合—共立社の地域づくり協同実践—
四 地域とともにある協同組合運動の新たな展望—まとめにかえて—
Ⅳ 食と農漁業を結ぶ協同組合運動
一 農林漁業と消費を結ぶ協同組合 渡辺基
二 農業構造改革・農協再編と農協運動の課題
三 市場流通と産直運動
四 総合農協の再編と地域に根ざした農協運動
五 沿岸漁業と漁協の役割
六 輸入農産物の増大と食生活・生協
あとがき 吉田寛一