目次
1 相次いだ食肉偽装事件とその背景
(1)国産牛買取事業をめぐる詐欺事件
(2)大手食肉業者を巻き込んだ食肉偽装
(3)農協・生協の提携食肉も偽装
(4)一部消費者による詐欺事件—西友元町店の「返金」騒動—
(5)食肉需要のシフトと家畜のライフ・サイクル
(6)取引慣行と部位別需給も問題
(7)生協産直に求められるもの
2 トレーサビリティをどうみるか
(1)トレーサビリティとは?
(2)耳標で管理された牛
(3)トレーサビリティで強まる大手資本の支配
(4)知りたいのは配合飼料の中身だが
(5)「食と農の再生プラン」の“軸足”
(6)必要なのは表示規制の強化
(7)地産地消は“究極のトレーサビリティ”
3 風土と生産が食生活を規定する
(1)消費者主権論の間違い
(2)スローフード発祥の地・イタリアの食生活
(3)ドイツ、アメリカの農業と食生活
(4)鹿児島の郷土料理と焼酎
(5)なぜ新潟の酒は淡麗辛口か
4 風土に適合した農漁業と伝統的食文化
(1)日本の風土的特徴と水田農業
(2)世界に冠たる水田農業の総合生産力
(3)島国日本の「海」という大資源と漁業
(4)重要な食料資源であったイモ、雑穀
(5)伝統的食品とメリハリのある食生活
(6)旬を忘れた食生活
(7)食生活は改革派より守旧派がよい
5 危機に瀕する日本人の健康と食生活
(1)欧米的食生活とともに死因も欧米的となる
(2)アレルギー疾患と化学物質過敏症
(3)若者の体格は大きくなったが体力は低下
(4)怪我人続出により危機に立つ大相撲
(5)増大する国民医療費と繁栄する健康産業
(6)「1億総半病人」をもたらした張本人は誰か
6 伝統的食生活の再評価と味覚の見直し
(1)ヒトは本来、植物食の食性をもっている—島田彰夫博士の説—
(2)畜産をどうみるか—飼料自給型の振興—
(3)減塩ブームへの疑問—美味しさを取り戻せ—
(4)貧困化した日本人の味覚—甘過ぎへの疑問—
(5)食育から食農教育へ
7 「良い食品」と消費者の選択指標
(1)「よい食品」の4条件
(2)輸入品よりは国産品を選べ
(3)遠隔地物より地場物を選べ
(4)不安な加工食品よりは、食材購入で手料理を
(5)「おばあちゃんの知恵」の再評価
8 地産地消とゆとり社会の実現を目指して
(1)地産地消は高くはない
(2)地産地消は世界の食料問題の打開に貢献する
(3)真にゆとりある社会の実現
<資料> 食肉・食品偽装事件の経緯(2002年)