目次
『環境法・公害法と海洋法(芹田健太郎著作集第7巻)』
芹田健太郎(神戸大学名誉教授) 著
【目 次】
著作集 はしがき
◆序 章 環境権の高まり
◆第一章 トリー・キャニオン号事件の教訓――油濁事故と介入権――
(油による海洋汚染の防止と国際法――海の環境保護と国際法)
はしがき
1 油による海洋汚染防止のための国際条約(一九五四―一九六九)
一 一九六二年改正条約
(1) 条約適用対象の船舶(第二条)
(2) 禁止される行為(第三条)およびその例外(第四条、第五条)
(3) 「油および油性混合物」の定義と「禁止海域」の設定
(4) 履行の確保の手段
二 一九六九年改正条約
2 トリー・キャニオン号事件(一九六七)と慣習国際法
一 事件の概要と問題点
二 慣習国際法
(1) 自 衛
(2) 緊急避難
(3) 接続水域における沿岸国の権利
3 油濁事故の際の公海上における介入権に関する国際条約(一九六九)
(1) 沿岸国が介入しうる海域
(2) 沿岸国が介入しうる状況
(3) 沿岸国が介入する場合の要件
(4) 沿岸国が規定違反の措置をとった場合の補償とその請求手続
あとがき
◆第二章 海洋汚染の防止と海洋環境の保全
はじめに
1 問題の意味
一 伝統的取組み――海洋法の視点から
二 今日的取組み――環境法の視点から
三 両アプローチの融合
2 海洋汚染とは何か
一 海洋汚染の定義
二 汚染物質・汚染源
三 海洋汚染の防止と海洋環境の保全
3 現行諸条約の概要
おわりに――汚染防止をめぐる主要な国際法上の争点
◆第三章 油濁事故と国際法
一 はじめに
二 油濁事故と国家責任
三 油濁事故と沿岸国の管轄権
四 おわりに
◆第四章 海洋環境の国際的保護――海洋国日本の責務――
人間と環境と環境保全
海洋環境保護に目を向けさせた二つの事件
海洋環境の保護とは何か
海洋環境保護のための国際的・地域的協力
◆第五章 船舶航行の権利と義務――歴史的パースペクティブと第三次海洋法会議――
はじめに
1 海洋争奪の歴史――通商の自由
2 海洋法の再編――海洋資源の囲い込み
一 戦後海洋法の動向
二 海洋法の二元的構造から三元的構造へ
3 第三次海洋法会議の収斂点
4 船舶航行の権利
一 一般制度
二 特別制度
(1) 国際海峡
(2) 群島水域
5 船舶航行の義務、とくに海洋汚染防止義務
一 概 説
◆第六章 フランスの海とその制度
◆補章1 海洋法学会(ハワイ第一五年次)大会に出席して
◆補章2 大学洋上セミナー・神戸=パース間議義「第三世界と国際法」
国際法への誘い――国際化の意味
戦後一〇〇国の独立による国際社会の変容と途上国・最貧国の現実――具体的国家観
国際協力の国際法とODA(政府開発援助)
ボートピープル・難民・外国人労働者
海洋の法制度と途上国の立場
(1) 航 行
(2) 資 源
(3) 群島国家
戦争と平和
(1) 植民地独立戦争と戦争法の諸問題
(2) 国際裁判と途上国の主張
国際法の不備と新規則定立の困難
あとがき
・第7巻あとがき