目次
『医事法研究 第9号』
甲斐克則(早稲田大学大学院法務研究科教授) 責任編集
【目 次】
第9号はしがき/甲斐克則
◆第1部◆ 論 説
◆医事法的観点からみた着床前遺伝学的検査―生殖医療をめぐる英国の法的ルールと中絶法の関係〔江澤佐知子〕
Ⅰ は じ め に
Ⅱ 問 題 状 況
Ⅲ 英国の胚保護をめぐる法制度と着床前遺伝学的検査
Ⅳ 胚の定義に関する見解
Ⅴ 着床前遺伝学的検査と妊娠中絶の関係
Ⅵ お わ り に
◆第2部◆ 国内外の動向
◆1 「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」について〔加藤摩耶〕
Ⅰ は じ め に
Ⅱ 本法成立の経緯
Ⅲ 本法の概要
Ⅳ 今後に対する期待と課題
Ⅴ お わ り に
◆2 第53回日本医事法学会研究大会〔天田 悠〕
Ⅰ は じ め に
Ⅱ ワークショップ
Ⅲ 個 別 報 告
Ⅳ 大会長挨拶
Ⅴ ポスター報告
Ⅵ シンポジウム
Ⅶ お わ り に
◆3 旧優生保護法調査報告書についての検討と残された課題〔神谷惠子〕
Ⅰ は じ め に
Ⅱ 旧優生保護法の変遷と旧優生保護法調査報告書の概要
Ⅲ 旧優生保護法及び旧優生保護法調査報告書の問題点と課題
Ⅳ ま と め
◆4 統合的医事法学を志したアルビン・エーザー博士のご逝去を悼む〔甲斐克則〕
◆医事法ポイント判例研究◆
〈1〉インスリン不投与事件 最決令和2年8月24日刑集74巻5号517頁,判例時報2539号93頁〔日山恵美〕
〈2〉あん摩マツサージ指圧師,はり師,きゆう師等に関する法律19条1項と憲法22条1項 最判令和4年2月7日民集76巻2号101頁〔辻本淳史〕
〈3〉強盗殺人等の犯行における解離性同一性障害の刑事責任能力への影響が否定された事例 大阪高判令和1年12月12日判例時報2540号84頁〔上原大祐〕
〈4〉9回のクリステレル胎児圧出法を併用した吸引分娩によって出生した児が低酸素性虚血性脳症による重度の脳性麻痺に至ったことについて過失の有無が争われた事例 名古屋高裁令和3年2月18日判例時報2557号14頁〔増田聖子〕
〈5〉鎮静目的でのミダゾラムの側管注投与が緩徐な方法によらなかったために過失が認定された事例 神戸地判令和3年9月16日判例時報2548号43頁〔大澤一記〕
〈6〉重症新生児仮死及び低酸素性虚血性脳症による脳性麻痺・体幹機能障害を生じさせた事故につき,医療法人の責任を肯定した事例 大阪高判令和3年12月16日判例時報2559号5頁〔清藤仁啓〕
〈7〉禁忌であった血栓溶解剤の投与により患者が死亡した場合の異状死の届出義務違反が争われた事例 大阪地判令和4年4月15日判時2542号77頁〔勝又純俊〕
〈8〉性別の取扱いを女に変更した者の凍結保存精子を用いた生殖補助医療で出生した子の認知請求 東京高判令和4年8月19日判例時報2560号51頁〔小池 泰〕
〈9〉インプラント手術において,担当歯科医師に術前検査を怠った過失があると認められた事例 大津地判令和4年1月14日判例時報2548号38頁〔平野哲郎〕
◆書 評◆
1 甲斐克則編『臨床研究と医事法(医事法講座第13巻)』(信山社,2023年)〔瀬戸山晃一〕
2 川端博『死因究明の制度設計』(成文堂,2023年)〔武市尚子〕