目次
『医事法研究第6号』
甲斐克則(早稲田大学大学院法務研究科教授) 責任編集
【目 次】
はしがき (i)
◇第1部 論 説◇
◆1◆ 再論・医療関係者の医療行為実施後の説明義務について(1)〔手嶋 豊〕
Ⅰ はじめに―問題の所在
Ⅱ 医療行為実施後の説明に関するこれまでの議論状況
Ⅲ 近時の下級審判決における事後の説明が問題となった事案
Ⅳ 事後の説明を妨げる事情―賠償責任保険との関係
(以上本号)
Ⅴ アメリカ法の状況
Ⅵ 検 討
◆2◆ 出生前検査をめぐる医事法の課題―新型出生前遺伝学的検査(NIPT)を中心として〔江澤佐知子〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 出生前検査の意義と進展
Ⅲ NIPTの法的問題
Ⅳ 実施状況と日本での議論
Ⅴ ドイツおよびイギリスの状況
Ⅵ 日本の裁判例とその分析
Ⅶ おわりに
◇第2部 国内外の動向◇
◆1◆ 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針について〔河原 直人〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 生命・医学系指針のポイント
Ⅲ 個人情報保護法改正に伴う生命・医学系指針の一部改正
Ⅳ おわりに:今後の展望及び課題
◆2◆ 「人を対象とする生命科学・医学研究に関する指針」におけるゲノム研究の取扱い―ゲノム指針特有規定のその後〔神里 彩子〕
1 はじめに
2 「ゲノム指針」の歴史
3 「生命科学・医学系指針」におけるゲノム研究の取り扱い
4 結びとして
◆3◆ 第51回日本医事法学会研究大会〔日山 恵美〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ ミニシンポジウム1
Ⅲ 個別報告
Ⅳ ミニシンポジウム2
Ⅴ おわりに
◆4◆ 中華人民共和国生物安全法(訳)〔甲斐克則(監訳):劉建利・謝佳君(訳)〕
第一章 総 則
第二章 生物安全リスク防止体制
第三章 重大な伝染病・動植物の疫病の予防と制御
第四章 生物技術研究・開発と応用の安全
第五章 病原微生物実験室の生物安全
第六章 人類遺伝資源と生物資源の安全
第七章 バイオテロと生物兵器の脅威の防止
第八章 生物安全能力の構築
第九章 法律責任
第十章 附 則
◆5◆ ヒト生殖細胞系列ゲノム編集に関する共同声明―英独仏3か国の倫理諮問組織による試み〔横野 恵〕
はじめに
1 国際社会に向けた働きかけ
2 倫理原則に基づくオープンな議論の重視
おわりに
◇医事法ポイント判例研究◇
〈1〉被告人に完全責任能力を認めて死刑を言い渡した原判決を破棄し,心神耗弱を認めて無期懲役を言い渡した事例〔城下 裕二〕
東京高判令和1年12月5日判例時報2471号113頁
〈2〉特別養護老人ホームの入所者が間食として提供されたドーナツを摂取して窒息し,死亡したとされる事故について,提供した同施設の准看護師の過失責任を否定した事例〔甲斐 克則〕
東京高判令和2年7月28日判例時報2471号129頁
〈3〉乳幼児揺さぶられ症候群と児童虐待行為の認定〔星 周一郎〕
大阪高判令和2年2月6日判例時報2476号128頁
〈4〉ディオバン事件最高裁決定〔福山 好典〕
最決令和3年6月28日刑集75巻7号666頁
〈5〉医事法学と不確定性の縮減―医と法のあり方〔川﨑 富夫〕
東京高判令和2年12月10日判時2490号11頁