目次
『医事法研究 第4号』
甲斐克則(早稲田大学大学院法務研究科教授) 責任編集
【目 次】
はしがき
◇第1部 論 説◇
◆1 テキサス州事前指示法の下における生命維持治療中止手続とその問題点―より公正な手続保障を求めて〔永水裕子〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ テキサス州事前指示法
Ⅲ おわりに
◆2 フランスにおける終末期医療関係法が抱える課題―持続的な深い鎮静を要請する権利に関する一考察〔小林真紀〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 緩和ケアに関する終末期患者の権利
Ⅲ SPCJDの特徴
Ⅳ SPCJDに対する評価
Ⅴ おわりに
◇第2部 国内外の動向◇
◆1 臨床研究法の成立とその後の運用状況および課題〔阿保綾子〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 臨床研究法成立までの経緯
Ⅲ 臨床研究法の概要及び実施状況
Ⅳ ま と め
◆2 第50回日本医事法学会研究大会〔北尾仁宏〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 開催までの紆余曲折
Ⅲ 個別報告
Ⅳ シンポジウム
Ⅴ おわりに
◆3 小児医療における子どもの「最善の利益」の決定と「司法の役割」に関する調査研究〔畑中綾子・土屋裕子〕
Ⅰ 問題意識
Ⅱ 小児医療における治療方針の決定に関する課題
Ⅲ 治療方針の決定と「司法の役割」の関係検討
◆4 医療紛争解決におけるADRと相談―利用者調査を手がかりに〔中部貴央・竹内 治〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 医療紛争相談センター相談利用者調査
Ⅲ 相談委員への調査
Ⅳ 医療ADRにおける相談の意義
Ⅴ おわりに
◆5 アメリカ合衆国連邦最高裁判所のルイジアナ州人工妊娠中絶規制違憲判決―June Medical Services v. Russo, 140 S. Ct. 2103 (2020)〔森本直子〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 事 実
Ⅲ 争 点
Ⅳ 判 決
Ⅴ 判決理由
Ⅵ 判例研究
Ⅶ 結 び に
◇医事法ポイント判例解説◇
〈1〉医事法17条における「医業」の内容としての「医行為」―タトゥー事件最高裁決定〔武藤眞朗〕
最決令和2年9月16日刑集74号6号581頁
〈2〉性同一性障害者特例法における性別適合手術の強制と憲法13条〔稲葉実香〕
最決平成31年1月23日判時2421号4頁
〈3〉性同一性障害と診断された戸籍上の性別が男性である申立人が,男性名から女性名への名の変更を申し立てた事案〔小谷昌子〕
大阪高決令和1年9月18日判時2448号3頁
〈4〉不妊治療で妊娠後に減胎手術を受けたものの1人も出産できなかった事案で医師の過誤が否定された事例〔千葉華月〕
大阪地判令和2年1月28日判時2456号87頁
〈5〉万引き行為で解離性同一性障害が認められた事例〔上原大祐〕
東京高判平成30年2月27日判時2409号118頁
◇書 評◇
1 手嶋豊『医師患者関係と法規範』(信山社,2020年)〔平野哲郎〕
2 長井圓『死の概念と脳死一元論の定礎』(信山社,2020年)〔神馬幸一〕
3 甲斐克則編『医療安全と医事法』医事法講座第11巻(信山社,2021年)〔我妻 学〕