紹介
◆国際人権法学会創立30周年記念刊行 ― 第2巻は国際人権の法が直面する理論的課題に応えていく基盤を創り出すために、法的枠組みや隣接する国際法、国際共同体や国内社会に国際人権法があたえる影響を考察・検証する◆
激動の世界における人権規範の実相・実施を分析し、有機的・統合的な人権秩序形成への学問的到達点を示す。国際人権法学会創立30周年記念企画「新国際人権法講座」全7巻。第2巻は国際人権の法が直面する理論的課題に応えていく基盤を創り出すために、法的枠組みや隣接する国際法、国際共同体や国内社会に国際人権法があたえる影響を考察・検証する。
◆新国際人権法講座(全7巻)
第1巻 国際人権法の歴史(小畑郁・山元一 編集)【既刊】
第2巻 国際人権法の理論(小畑郁・山元一 編集)【既刊】
第3巻 国際人権法の規範と主体(近藤敦 編集)
第4巻 国際的メカニズム(申惠丰 編集)
第5巻 国内的メカニズム/関連メカニズム(申惠丰 編集)【既刊】
第6巻 国際人権法の動態―支える力、顕現する脅威(阿部浩己 編集)
第7巻 国際人権法の深化—地域と文化への眼差し(大津浩 編集)
目次
『国際人権法の理論【新国際人権法講座 第2巻】(国際人権法学会創立30周年記念)』
小畑 郁・山元 一 編集
【目 次】
・第2巻はしがき(小畑 郁・山元 一)
◆1 序:国際人権法の方法論/阿部浩己
Ⅰ 〈絶対善〉の磁場
Ⅱ 学際性の相貌
Ⅲ 国際人権法へのアプローチ
Ⅳ 人権をめぐる4つの学派
Ⅴ 人権終焉の時?
★Ⅰ 総 説
◆2 憲法制定権力と人権/山元 一
Ⅰ は じ め に
Ⅱ 近代国民国家と憲法制定権力
Ⅲ トランスナショナルな法秩序と憲法制定権力
Ⅳ むすびにかえて
◆3 国家間関係と国際人権―人権条約に付された留保の許容性判定をめぐって/薬師寺公夫
Ⅰ は じ め に
Ⅱ 人権条約上の国の義務の対個人的性格と対世的性格が留保制度に与えうる影響
Ⅲ 多数国間条約に対する留保に関する国際法の一般原則と人権条約に適用される留保規則
Ⅳ むすびにかえて
◆4 平和構築における国際人権規範―国家に対する作用/望月康恵
Ⅰ 問題の所在
Ⅱ 国家主権と人権の相克
Ⅲ 国家の基盤としての人権規範
Ⅳ 個人の責任追及と平和構築
Ⅴ お わ り に
★Ⅱ 国際人権と人道・国際協力
◆5 国際人道法と国際人権法/新井 京
Ⅰ は じ め に
Ⅱ 1996年まで:相互不干渉から分離説へ
Ⅲ 1996年:ICJ核兵器意見の影響
Ⅳ 非対立的共存の時代?
Ⅴ 結 語
◆6 刑事に関する国際法の発展における人権―矛盾論再考/越智 萌
Ⅰ は じ め に
Ⅱ 矛盾論と指導原理仮説
Ⅲ 実体刑法における人権の盾と矛
Ⅳ 刑事手続における人権の盾と矛
Ⅴ 国際刑事司法機関における人権の盾と矛
Ⅵ おわりに:共闘論
◆7 国際投資法と国際人権の関わり―外国人法の系譜と開発のための国際協力の系譜を手がかりとして/水島朋則
Ⅰ は じ め に
Ⅱ 外国人法の系譜における国際投資法の発展
Ⅲ 開発のための国際協力の系譜における国際投資法の発展
Ⅳ お わ り に
★Ⅲ 国際人権の規範力
◆8 国連平和活動と国際人権―国連自体が負う人権保障義務/佐俣紀仁
Ⅰ はじめに―本章の目的と問題意識
Ⅱ 国連の人権保障義務の根拠と範囲をめぐる議論状況
Ⅲ 国連の内部文書を通じた義務とその分析
Ⅳ おわりに―本章の結論と残された課題
◆9 日本の憲法秩序と国際人権条約/齊藤正彰
Ⅰ は じ め に
Ⅱ 通説としての憲法優位説の射程
Ⅲ 憲法の解釈基準としての条約
Ⅳ 憲法の条約調和的解釈の発展
Ⅴ お わ り に
Ⅳ 国際人権法の理論的課題・展望
◆10 グローバル立憲主義と(国際)人権―人権の普遍性と地域的相違の正統性/須網隆夫
Ⅰ はじめに―グローバル立憲主義と人権保障
Ⅱ 人権の普遍性と地域性
Ⅲ 普遍的な人権解釈・基準に向けた建設的対話
Ⅳ 最 後 に
◆11 国際人権法とジェンダー―人権と「女性の人権」を考える/近江美保
Ⅰ はじめに―ジェンダー,フェミニズム,人権の関係
Ⅱ 世界人権宣言に見る普遍的人権主体と女性
Ⅲ 女性差別撤廃条約と「女性の人権」
Ⅳ 日本への影響
Ⅴ お わ り に
◆12 国際人権法と生命倫理および生命法(Bio-droit)/建石真公子
Ⅰ は じ め に
Ⅱ 生命倫理に関連する国際法
Ⅲ 地域的人権機関―欧州連合(EU)および欧州評議会(CE)を例に
Ⅳ 医療倫理から生命倫理・生命法へ
Ⅴ 結 論