目次
『プロセス講義 民法Ⅵ 家族(第2版)(プロセス講義シリーズ)』
後藤巻則・滝沢昌彦・片山直也 編
◇編者紹介
後藤巻則(早稲田大学名誉教授,弁護士)
滝沢昌彦(法政大学法学部教授)
片山直也(慶應義塾大学大学院法務研究科教授)
◇執筆者紹介(*は本巻責任編者):担当章
梅澤 彩(熊本大学大学院人文社会科学研究部・法学部准教授):第5章,第6章
浦野由紀子(神戸大学大学院法学研究科教授):第13章
合田篤子(金沢大学人間社会研究域法学系教授):第7章,第8章
*滝沢昌彦:第1章,第4章,第9章
竹中智香(駒澤大学法学部教授):第2章,第3章
常岡史子(横浜国立大学国際社会科学研究院教授):第12章
羽生香織(上智大学法学部教授):第14章
前田陽一(元立教大学大学院法務研究科教授):第10章
(五十音順)
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【目 次】
・第2版へのはしがき
◆第1章 序 論
【趣旨】 第1節 家族法の発展
1 家族法の位置付け
(1) 民法の位置付け──私法の一般法
(2) 家族法の位置付け
2 家族法の成立──「家」制度
3 家族法の改正と家族法の理念
▶基本 第2節 親族と戸籍制度
1 親族の概念,親等
(1) 血 族
(2) 尊属・卑属
(3) 姻 族
(4) 親 等
2 親族の範囲
3 戸籍制度
4 報告的届出と創設的届出
▶基本 第3節 家事事件の解決手続
1 訴訟事件と非訟事件
2 家庭裁判所
3 家事審判
4 家事調停
5 人事訴訟
◆第2章 婚 姻
【趣旨】 第1節 序 論
1 沿 革
2 事実婚主義と法律婚主義
3 わが国における婚姻の特徴
▶基本 第2節 婚姻の成立
1 婚姻の実質的要件
(1) 序 論
(2) 婚姻意思
(3) 婚姻適齢(731条改正)
(4) 重婚の禁止(732条)
(5) 再婚禁止期間の廃止(733条削除)
(6) 近親婚の禁止
(7) 未成年者の婚姻についての父母の同意の廃止(737条削除)
(8) 成年被後見人の婚姻(738条)
2 婚姻の形式的要件
3 婚姻の無効・取消し
(1) 婚姻の無効
(2) 婚姻の取消し
▶基本 第3節 婚姻の効力
(1) 序 説
(2) 夫婦の氏(750条・751条)
(3) 同居・協力・扶助義務(752条)
(5) 婚姻による成年擬制の廃止(753条削除)
(6) 夫婦間の契約取消権(754条)
第4節 夫婦の財産関係
▶基本 1 夫婦財産契約
2 法定財産制
(1) 夫婦間における財産の帰属(762条)
(2) 婚姻費用の分担(760条)
(3) 日常家事に関する債務の連帯責任
▶▶展開 3 夫婦の財産関係をめぐる重要論点
(1) 日常家事代理権と表見代理
(2) 別居中の婚姻費用分担
◆第3章 離 婚
【趣旨】 第1節 序 論
(1) 序 論
(2) 離婚の歴史と有責主義離婚・破綻主義離婚
(3) わが国の離婚の特徴
▶基本 第2節 協議等による離婚
1 協議による離婚
(1) 協議離婚の要件
(2) 協議離婚の無効・取消し
2 調停または審判による離婚
第3節 裁判離婚
【趣旨】1 序 論
▶基本 2 離婚原因
(1) 770条1項と770条2項の関係
(2) 不貞行為(770条1項1号)
(3) 悪意の遺棄(770条1項2号)
(4) 3年以上の生死不明(770条1項3号)
(5) 回復の見込みがない強度の精神病(770条1項4号)
(6) その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき(770条1項5号)
(7) 有責配偶者からの離婚請求
第4節 離婚の効力
【趣旨】 1 序 論
▶基本 2 身分上の効果
(1) 復氏・婚氏続称,復氏した際の祭祀財産の承継(767条・769条)
(2) 再婚の自由
(3) 姻族関係の終了(728条)
(4) 子の親権と監護権(766条)
3 財産分与請求権
(1) 財産分与制度の意義・沿革
(2) 財産分与請求権の法的性質
(3) 財産分与請求権と慰謝料請求権の関係
▶▶展開 4 離婚における重要論点
(1) 財産分与の詐害行為取消し
(2) 別居中の監護費用の請求
(3) 財産分与と過去の婚姻費用の分担
◆第4章 婚約・内縁
第1節 婚 約
【趣旨】1 婚約の意義
(1) 婚約の意義と法的性格
(2) 婚約と内縁
▶基本 2 婚約の成立要件
(1) 合 意
(2) その他の要件
3 婚約の効力
4 結 納
第2節 内 縁
1 内縁の成立
【趣旨】(1) 内縁の意義
(2) 内縁の法的性格
▶基本 (3) 内縁の成立要件
▶基本 2 内縁の効力
(1) 立法上の保護
(2) 内縁の不当破棄
(3) 財産分与請求権
(4) 居住権
(5) その他
▶▶展開 3 内縁をめぐる重要論点──遺族給付の内縁配偶者への帰属
◆第5章 親子(実子)
【趣旨】 第1節 親子法概説
1 法的親子・社会的親子
2 法的親子関係・親子法の意義
3 親子関係の決定
▶基本 第2節 嫡出子
1 嫡出の推定
(1) 嫡出の推定と父性の推定
(2) 嫡出否認
2 父子関係の否定に関する解釈論
(1) 推定されない嫡出子・推定の及ばない子
(2) 親子関係不存在確認の訴え
▶基本 第3節 認 知
1 任意認知
(1) 認知とは
(2) 認知の種類と方法
2 強制認知(認知の訴え・裁判認知)
(1) 強制認知の意義・法的性質等
(2) 当事者
(3) 手 続
(4) 死後認知
(5) 認知請求権の放棄
3 認知の取消し・無効
(1) 認知の取消し
(2) 認知の無効
4 認知の効力
5 準 正
▶▶展開 第4節 生殖補助医療による親子関係
1 生殖補助医療の実際
2 生殖補助医療における法的諸問題
(1) 生殖補助医療に関する議論の変遷
(2) 生殖補助医療をめぐる裁判例
▶▶展開 第5節 親子をめぐる重要論点
1 凍結保存精子による人工生殖子と父子関係
2 代理出産と親子関係
3 重婚的内縁子の父の氏への変更
◆第6章 養 子
【趣旨】 第1節 養子縁組制度概説
1 養子縁組制度の歴史
2 養子縁組制度の実際
第2節 縁組と離縁
▶基本 1 縁組の成立
(1) 普通養子縁組の成立要件
(2) 普通養子縁組の効果
2 縁組の無効・取消し
(1) 縁組の無効
(2) 縁組の取消し
3 離 縁
(1) 離縁の方法
(2) 離縁の効果
▶▶展開 4 虚偽の嫡出子出生届・虚偽の認知届と養子縁組の効力
(1) 虚偽の嫡出子出生届・虚偽の認知届と養子縁組の成否
(2) 無効な代諾縁組の追認
第3節 特別養子
▶基本 1 特別養子縁組制度の概要
2 特別養子縁組の成立要件・効果
(1) 成立要件
(2) 効 果
3 離 縁
▶▶展開 4 特別養子をめぐる重要論点
◆第7章 親 権
【趣旨】 第1節 親権の意義
▶基本 第2節 親権者
1 序
2 親権者
(1) 嫡出子の親権者
(2) 嫡出でない子(非嫡出子)の親権者
(3) 養子の親権者
3 親権者の変更
4 親権の共同行使
▶基本 第3節 親権の内容
1 序
2 身上監護権
(1) 居所指定権
(2) 職業許可権
3 身分上の行為についての代理権
4 財産管理
(1) 財産管理と代理権
(2) 利益相反行為
▶基本 第4節 親権の喪失・停止
1 親権喪失
(1) 要 件
(2) 効 果
2 親権停止
(1) 要 件
(2) 効 果
3 管理権喪失
4 親権・管理権の辞任・回復
▶▶展開 第5節 親権をめぐる重要論点
1 子の引渡し
(1) 事案の類型
(2) 引渡し請求の手続
(3) 共同親権者間の子の引渡し請求──人身保護請求から家事審判へ
(4) 子の引渡し実現の方法
2 面会交流
(1) 面会交流とは
(2) 面会交流の法的性質
(3) 面会交流の判断基準
(4) 面会交流の実現
◆第8章 後見・保佐・補助
【趣旨】 第1節 序
1 後見制度の概観
2 成年後見制度の改正
3 成年後見制度の利用促進
4 未成年後見制度の改正
▶基本 第2節 未成年後見
1 未成年後見の開始
2 未成年後見人の選任
3 未成年後見人の職務
4 未成年後見監督人
5 未成年後見の終了
▶基本 第3節 成年後見制度
1 成年後見
(1) 成年後見の開始
(2) 成年後見人の選任
(3) 成年後見人の職務
(4) 費用・報酬
(5) 成年後見監督人
(6) 後見等の登記
(7) 成年後見の終了
2 保 佐
(1) 保佐の開始
(2) 保佐人の選任
(3) 保佐人の職務
(4) 保佐監督人
(5) 保佐の終了
3 補 助
(1) 補助の開始
(2) 補助人の選任
(3) 補助人の職務
(4) 補助監督人
(5) 補助の終了
4 任意後見
(1) 任意後見契約の締結と任意後見の開始
(2) 任意後見人の職務
(3) 任意後見監督人の職務
(4) 任意後見契約の終了
(5) 任意後見と法定後見との関係
◆第9章 扶 養
▶基本 第1節 扶 養
(1) 扶養の意義
(2) 扶養義務者
(3) 扶養義務の発生
(4) 扶養の程度・方法
(5) 扶養請求権の処分の禁止
▶▶展開 第2節 扶養をめぐる重要論点
1 子からの扶養料請求
(1) 養育費支払の合意と子からの扶養料請求
2 過去の扶養料
(1) 過去の扶養料の問題点
(2) 過去の扶養料の請求①──扶養権利者からの請求
(3) 過去の扶養料の請求②──扶養義務者間での求償
(4) 過去の扶養料の請求③──扶養義務のない者からの求償
◆第10章 相 続
【趣旨】 第1節 序 論
1 法定相続と遺言
2 相続の開始
(1) 相続の開始
(2) 相続のプロセスの概観
▶基本 第2節 相続人
1 相続人と相続順位
(1) 序
(2) 配偶者相続人
(3) 血族相続人
(4) 胎 児
2 相続欠格と相続人の廃除
(1) 序
(2) 相続欠格
(3) 廃 除
3 代襲相続
(1) 序
(2) 要 件
▶基本 第3節 相続財産
1 相続財産の範囲
(1) 序
(2) 相続財産に属しない財産
(3) 相続財産その1──物権
(4) 相続財産その2──債権・債務
(5) 相続財産その3──契約上の地位
2 相続分
(1) 序
(2) 指定相続分と法定相続分
(3) 具体的相続分その1──特別受益
(4) 具体的相続分その2──寄与分
3 相続回復請求権
(1) 序
(2) 適用範囲
(3) 相続回復請求権と時効
▶▶展開 第4節 相続をめぐる重要論点
1 相続と登記
2 無権代理と相続
(1) 序
(2) 本人の無権代理人単独相続型(A型)
(3) 無権代理人の本人単独相続型(B型)
(4) 無権代理人と他の相続人の本人共同相続型(Bʼ型)
(5) 第三者の無権代理人・本人双方相続型(C型)
◆第11章 遺産分割
【趣旨】 第1節 序 論
1 遺産分割の意義
2 遺産共有の性質
▶基本 第2節 遺産分割
1 遺産分割の当事者と対象
(1) 遺産分割の当事者
(2) 遺産分割の対象
(3) 遺産分割の前提問題
(4) 遺産の管理
(5) 遺産分割登記の義務化
(6) 配偶者の短期居住権
(7) 遺産分割と時期
2 遺産分割の効力と方法
(1) 宣言主義と移転主義
(2) 遺言による分割方法の指定
(3) 遺産分割の方法
(4) 配偶者居住権
3 遺産分割の手続
(1) 遺産分割協議
(2) 調停または審判
(3) 一部分割
(4) 遺産分割と対抗要件
▶▶展開 第3節 遺産分割をめぐる重要論点
1 遺産分割の「やり直し」の可能性
(1) 当事者の過不足
(2) 意思表示理論と遺産分割協議
(3) 遺産分割と担保責任
(4) 遺産分割協議の解除
2 遺産分割協議と詐害行為取消権
3 一部の相続人による建物の使用
◆第12章 相続の承認と放棄
第1節 序 論
【趣旨】1 相続の承認・放棄の意義
▶基本 2 熟慮期間
(1) 熟慮期間の起算時
(2) 承認・放棄の撤回と取消し
第2節 相続の承認
▶基本 1 単純承認
(1) 相続財産の処分(921条1号)
(2) 熟慮期間の徒過(921条2号)
(3) 限定承認・放棄後の相続財産の隠匿・消費等(921条3号)
2 限定承認
▶基本 (1) 手 続
(2) 効 果
▶▶展開 (3) 限定承認と第三者
第3節 相続の放棄
▶基本 1 相続の放棄
(1) 手 続
(2) 効 果
▶▶展開 2 相続の放棄をめぐる重要論点
(1) 相続放棄と登記
(2) 再転相続人の放棄
▶基本 第4節 財産分離
1 第一種財産分離
2 第二種財産分離
▶基本 第5節 相続人の不存在
1 相続財産の清算
2 特別縁故者
3 相続財産法人の法的地位
◆第13章 遺 言
【趣旨】 第1節 序 論
第2節 遺言の成立と効力
▶基本 1 遺言能力
2 遺言の方式
▶基本 (1) 方式の意義と種類
(2) 普通方式の遺言
(3) 特別方式の遺言
(4) 加除その他の変更
(5) 証人・立会人の要件
▶▶展開 (6) 共同遺言の禁止
▶基本 3 遺言の効力
(1) 遺言の効力と解釈
(2) 遺言の無効・取消し
▶▶展開 4 遺言の効力に関する重要論点
▶基本 5 遺言の撤回
(1) 撤回の意義
(2) 撤回の要件
(3) 撤回の効果
第3節 遺 贈
▶基本 1 遺贈の意義
2 遺贈の種類
(1) 包括遺贈・特定遺贈
(2) 条件・期限付遺贈
(3) 負担付遺贈
3 遺贈の承認・放棄
(1) 遺贈の承認・放棄の意義
(2) 特定遺贈の承認・放棄
(3) 包括遺贈の承認・放棄
4 遺贈の無効・取消し
5 遺贈の効力
(1) 遺贈の効力発生
(2) 特定遺贈の効力
(3) 包括遺贈の効力
▶▶展開 6 遺贈をめぐる重要論点
(1) 遺贈と登記
(2) 遺贈に類似する行為1──死因贈与
(3) 遺贈に類似する行為2──特定財産承継遺言
▶基本 第4節 遺言の執行
1 遺言執行に関する手続
(1) 遺言執行の準備──遺言書の検認
(2) 遺言の執行
2 遺言執行者
(1) 遺言執行者の指定・選任
(2) 遺言執行者と相続人との関係
(3) 遺言執行者の解任・辞任
(4) 遺言執行者の職務内容
(5) 遺言執行の費用・報酬
▶▶展開 第5節 遺言執行をめぐる重要論点
1 遺言執行者への受遺者の選定の委託
2 遺言執行者がいる場合における法律関係
(1) 相続人による財産処分
(2) 相続債権者・相続人の債権者による差押え・相殺等
◆第14章 遺留分
【趣旨】 第1節 遺留分制度
1 遺留分制度とは
2 遺留分
(1) 遺留分権利者
(2) 遺留分割合
(3) 遺留分
(4) 遺留分侵害額
3 遺留分の放棄
▶基本 第2節 遺留分の侵害
1 遺留分の算定方法
(1) 遺留分を算定するための財産の価額
(2) 被相続人が相続開始の時において有した財産
(3) 被相続人の債務
(4) 贈与財産
(5) 評価の基準時と評価方法
2 算入する贈与の範囲
(1) 期間制限
(2) 第三者に対する贈与
(3) 相続人に対する贈与
(4) 負担付贈与
(5) 不相当な対価をもってした有償行為
3 遺留分侵害額
(1) 遺留分侵害額の算定方法
(2) 特別受益
(3) 遺産分割において取得すべき財産
(4) 遺留分権利者承継債務
4 遺留分権利者の権利行使によって生ずる権利
(1) 遺留分侵害額請求権の行使
(2) 遺留分侵害額の請求
5 遺留分侵害額請求
(1) 請求の主体
(2) 請求の相手方
(3) 受遺者または受贈者が複数いる場合の負担割合
(4) 請求の順序
6 支払期限の許与
7 代物弁済の合意
▶▶展開 第3節 遺留分をめぐる重要論点
1 遺留分侵害額請求権の代位行使
2 金銭給付義務の消滅請求
3 遺留分に関する民法の特例
(1) 中小企業における経営の承継の円滑化
(2) 事業承継における遺留分の問題
(3) 遺留分に関する民法の特例
・事項索引
・判例索引