目次
『民法典編纂史の研究(広中俊雄著作集5)』
広中俊雄 著
【目 次】
はしがき/凡例(中村哲也)
◆Ⅰ 総 説◆
◆日本民法典編纂史の捉え方
一 時代区分 二 日本民法典編纂史における旧民法の位置づけ 三 帝国議会の役割に対する評価
◆日本民法典編纂史とその資料――旧民法公布以後についての概観――
一 まえおき 二 略年表と若干の事項の説明((1)略年表 (2) 第三回帝国議会での審議、特に議決について (3) 『民法修正案』後二編の成立過程について) 三 主要な資料に関する解説((1) 法典調査会の議案その他の資料について (2) 法典調査会の議事速記録について (3) 議会での審議の速記録について (4) 民法修正案の理由書について (5) むすび)
◆Ⅱ 民法前三編(総則・物権・債権)の成立◆
◆第九回帝国議会の民法(前三編)審議
第一節 審議までの道程
一 法典調査会案の最終的確定 二 法案提出後約一箇月の空白
第二節 衆議院での審議
一 提案者の説明および特別委員の決定 二 審議経過――委員会の一部修正と本会議の審議((1) 委員会――政府案の一部修正へ、修正の意義三点 (2) 本会議――委員会審査の報告、政府案の修正可決)
第三節 貴族院での審議
一 提案者の説明および特別委員の決定 二 審議経過の概要
◆『民法中修正案』(前三編の分)について
一 政府提出冊子『民法中修正案』(前三編の分)の体裁等 二 条文の変遷――各院議案の条文対照形式による観察
◆民法(前三編)の理由書に関する序論的考察
第一節 理由書に関する衆議院での論議について
一 理由書の不提出について 二 「参考書」について
第二節 『未定稿本/民法修正案理由書』について
一 『未定稿本』の有用性について 二 『未定稿本』の完成度について
◆Ⅲ 民法後二編(親族・相続)の成立◆
◆第一二回帝国議会の民法(後二編)審議
第一節 曲折を経ての法案提出
一 法案提出までの政治情況 二 法案提出後に法典調査会の整理の名でなされた「民法中修正案」の再吟味 三 改正条約実施期日に拘束される議会審議日程
第二節 衆議院での審議
一 提案者の説明および特別委員の決定 二 衆議院の審議の経過((1) 委員会――政府案の一部修正へ (2) 本会議――政府案を修正可決)
第三節 貴族院での審議
一 提案者の説明および特別委員の決定 二 貴族院の審議の経過((1) 委員会――継続審査を決議 (2) 本会議――委員会決議を否決、衆議院送付案を可決)
◆『民法中修正案』(後二編の分)について
一 政府提出冊子『民法中修正案』(後二編の分)の体裁等((1) 第一一回帝国議会に提出された冊子について (2) 第一二回帝国議会に提出された冊子について) 二 条文の変遷――各院議案の条文対照形式による観察
◆Ⅳ 民法史断想◆
1 六法にみる不注意
2 『以活版換謄写/民法修正案理由書』の原資料について――『第九回帝国議会の民法審議』(一九八六年、有斐閣刊)への序――
3 『未定稿本/民法修正案理由書』の有用性について――『民法修正案(前三編)の理由書』(一九八七年、有斐閣刊)への序――
4 幸運だった民法典
5 帝国議会議事速記録の復刻について
一 まえおき――法典編纂における帝国議会の役割 二 復刻原本の選択とその説明 三 復刻に際しての変更(1 写真版の方法による復刻で生ずる問題 2 正誤織込みの不手際 3 正誤表の消去に伴う本文消去 4 正誤織込み自体が不当な場合) 四 むすび――復刻をする場合に必要な心構えと善後措置の問題
6 梅文書目録に期待する
7 学振版議事録の異同
8 旧民法の公布年月日
9a 民法改正立法の過誤
9b 民法改正立法の過誤(再論)――政府見解の誤謬について――
一 政府当局者の説明 二 政府見解の誤謬 三 過誤をどうすべきか
10 梅文書に含まれる貴重資料あれこれ――『法政大学図書館所蔵梅謙次郎文書目録』(二〇〇〇年)への序――
11 民商法修正案の起草
一 『法典調査規定』等の生成過程 二 民商法修正案の起草委員の選定法 三 民商法修正案の予決問題と目次
12 「第一編 人」で始まる新しい民法典の編纂――将来「日本民法史の一齣」となることを期待した二〇〇八年の「提案」――
◆Ⅴ 私の民法典編纂史研究◆
◆民法の講義に利用する資料の調査・研究としての出発――民法修正案(前三編)に関する旧稿(一九八七年)のはしがき――
◆純粋な歴史研究としての民法典編纂史研究へ――『日本民法典資料集成』第一巻(二〇〇五年)あとがき――