目次
はじめに
序章 高尚化と大衆化の狭間で
1 オペレッタの歴史とオッフェンバック
2 ジャンルとしての特徴
第1章 十九世紀ブルジョア文化のなかの劇場の変遷
1 パリ・オペラ座
2 オペラ・コミック座
3 場末の「二流劇場」
4 カフェ・コンセール
第2章 オッフェンバックのポートレート
1 若き日のオッフェンバック
2 ブーフ・パリジャンから黄金の時代へ
3 普仏戦争以後
4 オペレッタの初演で活躍した歌手たち
5 最期の日々と『ホフマン物語』
第3章 オッフェンバックとは何者か
1 普仏戦争後の批判から二十世紀初頭の再評価へ
2 フレンチ・カンカンからオペレッタへ
第4章 オペレッタ作品について
1 一幕ものオペレッタ
2 全盛期の大規模作品
3 普仏戦争後の作品
第5章 オペラ作曲家としての評価──『ホフマン物語』
1 オペラ『ホフマン物語』の粗筋
2 創作から初演まで
3 戦前の再演
4 復活の兆し
5 演出家たちによる「新しい版」
6 オリジナル版への回帰
第6章 日本人とオッフェンバックの出合い
1 明治時代のオペレッタ受容
2 オペラと日本人
3 大正初期の日本人によるオペレッタ初演
4 初期の浅草オペラとの関係
5 一九二〇年以後の動きと『ホフマン物語』日本初演
第7章 花開く日本のオペレッタ
1 昭和の「オペレッタ運動」
2 昭和のオペレッタ上演とオッフェンバックの試み
3 一九八九年は「戦後のオペレッタ元年」
4 日本の『ホフマン物語』受容
参考文献
あとがき