目次
はじめに――転換期の芸術家モーツァルト
第1章 『イドメネオ』――オペラ・セリアの解体の試み
1 作品の成立
2 オペラ・セリアとアンサンブル
3 礼儀作法と怒り、愛
4 エレットラ
5 イリア
第2章 『後宮からの逃走』――市民社会的結婚観の勝利
1 作品の成立
2 太守セリム
3 オスミン
4 ベルモンテ
5 コンスタンツェ
第3章 『フィガロの結婚』――愛と結婚をめぐる階級闘争
1 作品の成立
2 フィガロとアルマヴィーヴァ伯爵
3 宮廷社会の結婚と市民社会の結婚
4 スザンナ
5 伯爵夫人
第4章 『ドン・ジョヴァンニ』――封建社会の崩壊の予兆
1 レポレッロ
2 ドン・ジョヴァンニ(1)
3 ドン・ジョヴァンニ(2)
4 ドンナ・アンナ
5 ドンナ・エルヴィーラ
6 ツェルリーナ
第5章 『コシ・ファン・トゥッテ』――市民社会的結婚の危うさ
1 作品の評価
2 フェランドとグリエルモ
3 ドラベッラ
4 フィオルディリージ
第6章 『皇帝ティートの慈悲』――オペラ・セリアの終焉
1 作品の成立
2 作品の評価
3 メタスタージオの台本の改作
4 皇帝ティート
5 ヴィテリアとセルヴィリア
第7章 『魔笛』――愛による男性社会の破壊
1 作品の成立
2 タミーノ
3 ザラストロとモノスタトス
4 パパゲーノ
5 パミーナと夜の女王
おわりに――モーツァルトとヴァーグナー
あとがき