目次
序──ボルヘスの闇とことば
I 巫女の現在
エスノグラフィーへ向けて/巫女たちの現状
II 近代日本における巫女
盲人の近代/文明開化と「迷信」/巫女の近代
III 盲人結社とネットワーク
大和宗の来歴/巫女縁起と結社/巫女のネットワーク
IV 巫女のライフヒストリー
岩ヶ崎のオカミン・阿部まつみ巫女/小鯖のオガミサマ・小野寺さつき巫女
V 盲目をめぐるイデオロギー
盲目、女性、巫女/通俗的因果応報論の世界/「一人前」の社会
VI 巫女への水路
「卑賤」の眼ざし/ザルマワシと「商売」/盲目性と「一人前」
VII カミツケ儀礼の戦略
〈おんな〉になる前──巫女への要件/〈おんな〉になる──カミツケ儀礼の分析/〈ひと〉〈おんな〉になる
VIII 死者/巫女の語り──口寄せの時空間
死者を包摂する社会/口寄せのプラクティス/スティグマとカリスマ/「梓の声」を聴く──口寄せの場(1)/死者への配慮──口寄せの場(2)/語りと〈いのち〉の思想/おわりに──語りのワンダーランド
あとがき