紹介
世界の歴史を著者自身の旅と冒険がつなぐ。ユーラシア大陸から太平洋の島々まで、世界194カ国を駆け巡った著者が、各国の史跡に見える「歴史」を丁寧に紡ぎ合わせて描き出す、圧倒的な“全世界史” 著者撮影のカラー写真多数掲載!
●著者紹介
南里章二(なんり・しょうじ)
旅行(世界史研究)家。日本アフリカ学会会員、甲南山岳会会員
1948年 横浜市生まれ
1972年 甲南大学大学院修士課程修了(社会学修士)
1972年より2013年まで母校甲南高校で世界史教員として41年間勤務。その他、甲南大学、看護短大などで非常勤講師を兼務(社会学、文化人類学)
1977年 甲南キシュトワル・ヒマラヤ登山隊隊長
1985年 エチオピア飢饉救済ボランティアに参加
1986年 フランス高等社会科学研究所アフリカ研究センター客員研究員、アフリカサハラ砂漠のフィールドワークを行う
1997?1999年 国立民族学博物館共同研究員
2001年 世界全独立国192か国訪問達成。冒険的要素を伴った海外の旅を今なお継続し、現在まで240以上の国と地域、400以上の世界遺産を訪ねる。現在阪神間各地で文化講座、講演を数多く担当
著 作 『全世界紀行──民族と歴史、そして冒険』(ナカニシヤ出版、2003年)など
論 文 「アザライとキャラバン・コンボイ──サハラ長距離交易の歴史と現在」(『季刊民族学』88号、1999年)、「非アラブ系土着民族によるサハラ長距離交易活動──ガラマンテスとイバード派ベルベル人」(『砂漠研究』5号、1995年)ほか多数
目次
はじめに
第1章 アララトの頂きにて
1 アララト山とアルメニア
2 第一次世界大戦下のアルメニア人大虐殺
3 アルメニアの歴史
4 アララト、その見果てぬ夢
5 いざアララトへ
第2章 中東世界とメッカ巡礼
1 バビロンの遺跡
2 聖地カルバラー
3 憧憬のメッカ
4 巡礼への旅立ち
5 アル・ワルティーラーニーのメッカ巡礼記
6 聖地カルバラーからバグダッドへ
7 バグダッドからモスールへ
8 ダマスカスからベイルートへ
9 現代の中東情勢
第3章 古代地中海世界
1 ギリシャ-エーゲ文明-
2 ギリシャ-ポリス(都市国家)の時代-
3 ポリスの凋落とアレクサンドロス
4 ローマ-建国からイタリア半島統一まで-
5 地中海の覇者への道
6 劇的世界、内乱の世紀
7 ローマ-帝政の時代-
8 エルサレム-聖地の世界-
9 ローマ、最盛から衰亡へ
第4章 ビザンツ帝国と東ヨーロッパの世界
1 ビザンツの歴史(1)
2 ビザンツ帝国をとりまく世界
3 ビザンツとローマ・カトリック
4 ビザンツの歴史(2)
第5章 古代中国への旅 麦積山、炳霊寺、三星堆
1 仏教伝来の足跡
2 麦積山と炳霊寺
3 長江文明と黄河文明の接点
4 「中国」を作った民族
第6章 中央ユーラシアの世界 「シルクロード」をとりまく国々
1 新疆ウイグル自治区からパキスタンとの国境へ
2 仏教伝来ルート
3 アフガニスタン再入国
4 北インド-ペシャワルからアグラへ-
5 中部インド、宗教芸術をめぐる旅
6 仏教四大聖地を巡る
第7章 チベット世界を歩く
1 ザンスカール
2 チベットの歴史
3 聖山カイラスをめざす
4 カイラス山周遊
第8章 アフリカの歴史世界 サハラ長距離交易とスワヒリ世界
1 サハラをとりまく近現代の情勢
2 サハラへの旅
3 サハラ長距離交易の歴史
4 カワール、そのオアシスと交易
5 東アフリカ、スワヒリ世界への旅
第9章 環大西洋世界(その1) ポルトガルとスペイン
1 ポルトガル領になった国々
2 ポルトガルの海外進出
3 スペインの海外進出
4 パタゴニアを歩く
第10章 環大西洋世界(その2) オランダ、イギリス、フランス、サハラ砂漠縦断奴隷交易
1 スペインの没落とオランダの躍進
2 海賊行為を基に躍進したイギリス
3 フランスのカリブ海参入
4 サハラ砂漠奴隷交易
第11章 環大西洋世界に鼓動する革命運動
1 アメリカの独立(革命)運動
2 フランス革命
3 ラテン・アメリカ独立革命
4 ブラジルの歴史とリオのカーニバル
5 ヨーロッパ
第12章 東南アジアの歴史 マレー半島を歩く
1 追悼碑をめぐる旅
2 日本軍によるマラヤ支配
3 マレー世界の歴史
4 ヨーロッパ人による支配
5 マレーシアの独立
第13章 太平洋をめぐる世界
1 ジェームズ・クックの世界周航(1)
2 「テラ・アウストラリス」を求めて
3 ジェームズ・クックの世界周航(2)
4 ミクロネシア、メラネシアの世界
結びにかえて