紹介
いまこそ、ヴォネガットをーー
テクノロジーへの憧憬と懐疑を軽妙に、ヒューマニスティックに描き続け、2010年代以降アメリカ本国での再評価が進む作家、カート・ヴォネガット。いまだからこそ読むべき作家の背景と作品を、いち早く大解剖!
本邦初訳を含むエッセイや短篇(伊藤典夫、浅倉久志訳を含む)のほか、「カート・ヴォネガット×大江健三郎」対談も収録。気鋭の研究者らによる「テーマ解説」「作品ガイド」、ヴォネガットを知るのに役立つ「キーワード事典」「書誌目録」等も。一目でわかるイラスト図解も充実!
カート・ヴォネガット(Kurt Vonnegut,1922-2007) ユーモアと皮肉に満ちた作風から
「心優しきニヒリスト」とも呼ばれる。現代アメリカ文学を代表する作家。代表作に
『猫のゆりかご』 『スローターハウス5』など(カート・ヴォネガットJr名義)。
目次
(収録予定)
はじめに
■ハイホー!ーーヴォネガットの世界
「ハリスン・バージロン」(改訳決定版) (伊藤典夫 訳)
「魔法のランプ」(オリジナル版) (伊藤典夫 訳)
【特別寄稿】ヴォネガットがいちばん笑えたころ(伊藤典夫)
▲マンガ(Part 1)
■プー・ティー・ウィッ?ーーヴォネガットとの対話
「『スローターハウス5』出版25周年記念版序文」(伊藤典夫 訳)
「20世紀への送別の辞」(浅倉久志 訳)
▲ゆかりの地マップ
【インタビュー】「最後の言葉」(聞き手 J・レンティリー/吉田恭子 訳)
▲名言集
【対談】「テクノロジー文明と「無垢(イノセンス)」の精神」(カート・ヴォネガット×大江健三郎)
■そういうものだーーヴォネガットを語る
ヴォネガット連続体(巽孝之)
『スローターハウス5』とアメリカ戦争文学(渡邉真理子)
第二次世界大戦の傷あと(永野文香)
テクノロジーへの反発(中山悟視)
無神論者の教え(中山悟視・永野文香)
徹底解剖(しない)! ヴォネガットの笑い(吉田恭子)
トウモロコシとブタとライターズ・ワークショップ(吉田恭子)
【エッセイ】職業画家のジレンマ――ヴォネガットとアート(伊藤優子)
■チリンガ・リーン!ーーヴォネガットあれこれ
【徹底レビュー】ヴォネガット初の本格的伝記 AND SO IT GOES を読む(増田まもる)
カート・ヴォネガット 年譜(永野文香)
カート・ヴォネガット キーワード事典(伊藤優子)
▲キルゴア・トラウト作品リスト
▲ヴォネガット家系図/作家交友録
▲ヴォネガット映像化・CD化作品セレクション
▲マンガ(Part 2)
■ナイス、ナイス、ヴェリナイスーーヴォネガット作品ガイド
(伊藤優子・永野文香・中山悟視)
『プレイヤー・ピアノ』/『タイタンの妖女』/『母なる夜』/
『猫のゆりかご』/『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』/
『スローターハウス5』/『チャンピオンたちの朝食』/
『スラップスティック』/『ジェイルバード』/
『デッドアイ・ディック』/『ガラパゴスの箱舟』/
『青ひげ』/『ホーカス・ポーカス』/『タイムクエイク』/
短編集+絵本+戯曲/エッセイ集
▲A Vistor's Guide to Kurt Vonnegut
おわりに
Bibliography カート・ヴォネガット書誌目録(永野文香編)