紹介
正しいデータ分析とは、どのようなものか?
研究者、大学生、大学院生、社会人に向けて、モラルや道徳を守りながら、人や組織の行動を決定づけるデータを収集・分析し、考察や提案にまとめる手法を紹介。
定性・定量データを扱う際の注意事項を網羅。
▼近年、社会調査やデータ分析を伴う実証的研究を行う大学生、大学院生が増えてきている。しかし一方で、データの取り扱いに配慮が足らず情報提供者と軋轢を起こしたり、客観性に乏しい意味のないデータばかり収集しているケースも多い。本書は、そうしたことが起こらないよう、データ分析を行うことの重要性や行う上での心得を伝える「学問の作法書」である。
▼特定の学問分野に特化せず、また質的データと量的データ双方の「データ収集-分析-考察」までの一連の手法を具体的事例を交えてわかりやすく解説する。
目次
はじめに
第1章 データ分析とはどういうことか
1.データとは何か
2.データ分析の定義とデータ分析を行う者の心得
3.データ分析の最低限の用意
第2章 データの種類について
1.「定量データ」と「定性データ」への大別
2.定量データの分類
3.定性データの分類
第3章 データ分析を伴う研究の流れとポイント
1.研究テーマの絞り込みと社会調査の計画
2.社会調査の準備
3.社会調査の実行
4.社会調査で得られたデータの分析・公開・社会への還元
5.まとめ
第4章 研究例(定量編)
1.はじめに
2.用語確認
3.平均値の差の検定
4.クロス集計表
5.回帰分析
6.主成分分析と因子分析
第5章 研究例(定性編)
1.調査の実例:世界初の電動大型フルフラットバスを運転したドライ
バーへの個別インタビュー
2.具体的な研究活動例:日本語の日常会話のコーパス作成
会話参加者シート
会話録音(録画)情報シート
附録
社会調査質問票サンプル『交通環境のバリアフリー化に対する価値観調
査』
交通バリアフリー施策に対するグループインタビュー
社会調査原稿記録用紙
社会調査の倫理的配慮項目のリスト
参考文献リスト