目次
まえがき
第1章 福沢諭吉の生涯と「独立自尊」 小室正紀
1. 福沢諭吉の生涯
2. 生涯の課題:「独立自尊」と「実学」
まとめ
第2章 福沢諭吉の士族観 西澤直子
はじめに
1. 一身独立・一家独立・一国独立
2. 士族たちの変革
3. 「中津留別之書」の執筆
4. 『分権論』と人脈の育成
5. 士族社会の変容と不変容
まとめ
第3章 福沢諭吉の女性論・家族論 西澤直子
はじめに
1. 一家独立
2. 福沢諭吉の女性論、家族論に見られる今日的課題
3. 福沢女性論への反響
4. 女性論・男女関係論の特徴的な論点
5. 家族論
まとめ
第4章 福沢諭吉の教育思想(1) 米山光儀
はじめに
1. 「被仰出書」の理念
2. 『学問のすゝめ』の編纂過程
3. 『学問のすゝめ』における「学ぶ」とは
4. 儒教批判から見る『学問のすゝめ』と「被仰出書」の類似点
5. 『学問のすゝめ』と「被仰出書」の相違点
6. 「一身の独立」と「一国の独立」
まとめ
第5章 福沢諭吉の教育思想(2) 米山光儀
はじめに
1. 教育観の変遷
2. 学制に対する態度
3. 学制批判
4. 学制の廃止、教育令の発令
5. 新たな教育論争
6. 儒教主義批判
7. 福沢諭吉と『教育勅語』
まとめ
第6章 福沢諭吉と医学 山内慶太
はじめに
1. 親友、長与専斎
2. 『蘭学事始』の再版
3. 日本の洋学の学問水準
4. 北里柴三郎への支援
5. 医友の小集と福沢諭吉の逝去
第7章 福沢諭吉の子供向けの本 山内慶太
はじめに
1. ひゞのをしへ
2. 子供向け著作を執筆した背景
3. 子供向け著作の数々
まとめ
第8章 福沢諭吉の政治思想 都倉武之
1. 福沢諭吉の目指した社会とは
2. 福沢諭吉の国家構想
3. 構想実現への模索
4. 政変の挫折から『時事新報』の時代へ
5. 福沢諭吉の選んだ道
第9章 福沢諭吉の外交思想 都倉武之
はじめに
1. 福沢諭吉における二つの世界観と「外交」
2. 脱亜論を例として
3. 研究史上の問題
4. 福沢諭吉のジレンマ
第10章 福沢諭吉と法文化 岩谷十郎
はじめに
1. 福沢諭吉の法思想
2. 慶應義塾における法学教育:その初期の諸相
まとめ:現代的課題への架橋
第11章 福沢諭吉の経済論 小室正紀
はじめに
1. 不換紙幣整理の問題
2. 外債導入による景気刺激
3. 米価について
4. 銀貨下落について
5. 福沢諭吉の経済論の基本はどこにあったか
まとめ:なぜ完全雇用を重視したか
第12章 福沢諭吉の経営思想・近代企業論 平野 隆
はじめに
1. 「会社」という新知識の紹介:『西洋事情』
2. 所有と経営の分離:丸善
3. 会社の普及と発展
4. 会社の目的とは
5. 実業の社会的地位の向上:「尚商立国論」
6. 新時代の実業の担い手としての「士流学者」:『実業論』
まとめ
第13章 福沢諭吉と「福沢山脈」の経営者 平野 隆
はじめに
1. 財閥とは:門下生たちの活躍の場
2. 中上川彦次郎:三井財閥の改革者
3. 荘田平五郎:三菱財閥の総帥
4. 高橋義雄と日比翁助:日本最初のデパートの創始者
まとめ
あとがき
本書関連福沢諭吉年譜
索引