紹介
統合的な治療実践とは? パーソンセンタード・アプローチ,認知行動療法,関係療法および催眠療法を,存在,感情の処理,愛着,思考,無意識という5つの概念に基づき,統合的に用いることを提案。豊富な事例と物語とともに,悲嘆と喪失,不安,抑うつなどクライエントの悩みに対してどう取り組むのか,そのポイントを実践的に示す。
[原書]Basia Spalek & Mark Spalek (2019). Integrative Counselling & Psychotherapy: A Textbook. Routledge
◆本書の主な目次
01 メンタルヘルスと幸福のための「存在」:統合的なアプローチ
02 感情的・心理的な苦悩への統合的な対処
03 統合的な概念としての「愛着」
04 統合的な治療の観点からみた「思考」
05 「意識的な心と無意識の心」への統合的な取り組み
06 死別と喪失への統合的な取り組み
07 不安への統合的な取り組み
08 抑うつへの統合的な取り組み
09 関係性への統合的な取り組み
10 恥と罪悪感への統合的な取り組み
目次
●序
●01 メンタルヘルスと幸福のための「存在」:統合的なアプローチ
1 はじめに
2 呼吸と存在
3 存在におけるマインドフルネス
4 セラピストにとっての傾聴と存在
5 理論面について
6 結 論
●02 感情的・心理的な苦悩への統合的な対処
1 はじめに
2 感情的・心理的な苦悩:自分の影の面への対処
3 感情的・心理的苦悩の処理:催眠療法の観点から
4 CBT,パーソンセンタード,関係療法における感情的・心理的苦悩の処理
5 怒りを感じるセラピスト
6 結 論
●03 統合的な概念としての「愛着」
1 はじめに
2 不健全な愛着とは何か,どのような愛着障害が考えられるか
3 非愛着と仏教
4 愛着と心理的・感情的な境界および身体的な境界について
5 パーソンセンタード,CBT,関係療法,催眠療法を統合的に考えた際の愛着
6 結 論
●04 統合的な治療の観点からみた「思考」
1 はじめに
2 パーソンセンタード,CBT,関係療法,および催眠療法と関連しての思考
3 事 例
4 結 論
●05 「 意識的な心と無意識の心」への統合的な取り組み
1 はじめに
2 無意識的・意識的な動機づけのモデルとしてのマズローの欲求の階層
3 行動変容ステージモデル:無意識と意識を取り入れた統合的な変容のモデル
4 無意識への接近
5 意識と無意識のあいだの橋と兆候
6 治療のための比喩と物語の特徴
7 結 論
●06 死別と喪失への統合的な取り組み
1 はじめに
2 リアジンの物語の分析
3 悲嘆の二重過程モデル
4 喪失と死別についての統合的・理論的なアプローチ
5 喪失と死別からの回復を促すための催眠療法および認知的技法
6 結 論
●07 不安への統合的な取り組み
1 はじめに
2 正常な不安と神経症的な不安,存在と非存在
3 パーソンセンタードと不安:物語,創造性,そして意味づけの重要性
4 不安の見直し
5 不安状態
6 不安と統合的に取り組む事例
7 結 論
●08 抑うつへの統合的な取り組み
1 はじめに
2 フェラーリを黒い穴のなかへ捨てた人
3 抑うつ:原因と症状
4 抑うつへのパーソンセンタード・アプローチ
5 抑うつに関連するCBT
6 関係療法と抑うつ
7 催眠療法と抑うつ
8 抑うつと統合的に取り組む事例
9 結 論
●09 関係性への統合的な取り組み
1 はじめに
2 少女の体とトロールに閉じ込められた女性
3 自分への10 の正直な質問
4 クライエントと関係性
5 関係性と無意識の影響
6 パーソンセンタード・アプローチと関係性
7 CBT と関係性
8 関係性における愛着
9 催眠療法と関係性
10 関係性と統合的に取り組む事例
●10 恥と罪悪感への統合的な取り組み
1 はじめに
2 恥と罪悪感とは何であるか
3 パーソンセンタード・アプローチと恥と罪悪感
4 CBT と恥と罪悪感
5 関係療法と恥と罪悪感
6 催眠療法と罪悪感と恥
7 恥や罪悪感と統合的に取り組むことの事例
8 結 論
●結 論
●監訳者あとがき