紹介
社会・文化・技術の発展に関連づけながら、図書・図書館の歴史について学んでいく。
エピソードや背景などを盛り込み、巻末に資料を多く採録するなど、単なる歴史的事実にはとどまらない、初学者にも興味関心がわき理解しやすい内容を心がける。
従来ではあまり言及されないドイツ・フランス・北欧の国々の事例も収録。
情報サービス史・メディア史・コンピュータの歴史、図書館年表や日本図書館史年表も盛り込んだ。
図書・図書館史を学ぶには最適な1冊。
【執筆者】千 錫烈,竹之内 禎,竹之内 明子,吉田 隆,大井 奈美,森 智彦,鈴木 亮太,坂本 俊,二村 健,中山 愛理,田嶋 知宏,中林 幸子,西田 洋平,片山 ふみ,野口 康人
目次
第1章 古代文明と文字
1.「図書館」に関する語源
2.人類の誕生と言葉の発生
3.メソポタミア文明
4.エジプト文明
5.黄河文明
6.インダス文明
第2章 古代の図書・図書館史
1.古代ギリシャ世界
2.アレクサンドリア図書館
3.共和政から帝政初期のローマ
4.五賢帝時代から西ローマ滅亡まで
第3章 中世の図書・図書館史
1.中世前期の西ヨーロッパ:混乱からカロリング朝ルネサンスへ
2.東ローマ帝国
3.イスラム世界の図書・図書館史
4.中世後期の西ヨーロッパ
第4章 近世の図書・図書館史
1.ルネサンス時代の図書・図書館史
2.グーテンベルクの活版印刷術と印刷物の普及
3.宗教改革と読者層の拡大
第5章 近現代の英国
1.公共図書館誕生以前の公共的図書サービス
2.大英博物館図書館
3.英国における公共図書館の発展
4.1919年の公共図書館法改正:現代の英国図書館
第6章 近現代の米国
1.植民地時代の図書館
2.独立後の図書館
第7章 近現代のドイツ
1.ライプニッツの図書館思想とドイツ図書館学の成立
2.19世紀および20世紀のドイツの図書館活動
3.戦後ドイツの図書館史
4.近代ドイツを代表する著述家・著作とその影響
第8章 近現代のフランス
1.ノーデの図書館思想とマザラン図書館
2.王室図書館の形成と納本制度の確立
3.フランス革命後の図書館
4.フランス国立図書館
第9章 近現代の北欧
1.北欧諸国概論
2.北欧文学史
3.北欧諸国の公共図書館史
第10章 日 本(古代~近世)
1.古 代
2.中世・近世
第11章 日 本(明治時代?現代)
1.文明開化と図書館の衝撃
2.近代型図書館の形成
3.第二次世界大戦後の公共図書館の状況
4.図書館各界の状況
5.歴史における図書館の変化の誘因
第12章 情報サービス・レファレンスサービスの歴史
1.公共図書館における情報サービスのはじまりと展開
2.企業体図書館における情報サービスのはじまりと展開
3.議会図書館における情報サービスのはじまりと展開
第13章 ドキュメンテーション,アーカイブ,印刷・写真技術
1. ドキュメンテーションの歴史
2. アーカイブの歴史
3. 印刷技術の発展と視聴覚資料・写真技術の歴史
第14章 計算機の歴史・コンピュータ技術の発展・インターネットの歩み
1. 計算機の歴史
2. コンピュータ技術の発展
3. インターネットの誕生
4. インターネットの発展
第15章 展望:図書・図書館史から見えるこれからの世界
1.日本における図書館史研究の現在と展望
2.インターネットと図書館の今後
3.これからの図書館とメディア
付録
巻末資料