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味覚のイコノグラフィア―蜂蜜・授乳・チョコレート (感覚のラビュリントゥス)

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詳しい情報
読み: ミカク ノ イコノグラフィア : ハチミツ ジュニュウ チョコレート
出版社: ありな書房
単行本: 286 ページ
ISBN-10: 4756612245  ISBN-13: 9784756612243  [この本のウィジェットを作る]
NDC(9) : 702.37

紹介

愛を甘くする蜂蜜の、若い娘の乳の味の、エロスを食す果物の、魂を満たす断食の、新たな味覚チョコレートの表象を舌から探る。
愛を甘くする蜂蜜の、若い娘の乳の味の、エロスを食す果物の、魂を満たす断食の、新たな味覚チョコレートの表象を舌から探る、「味覚」を扱った本書から、五感のある時はめくるめく、そしてある時はひそやかな世界を紹介するこの叢書の本編がいよいよ幕を開ける。もちろん、言葉とイメージの多義的な関係を探って、ウルビーノからヴェネツィア、シチリア、ローマ、そして再びウルビーノを訪れた第一巻と同様に、今回も素敵な文化的旅程が用意されている。すなわち、読者には、一五〇〇年前後の盛期ルネサンスのフィレンツェにある上層市民の館を訪れ、一七世紀のナポリの狭い街角を舞台に展開する七つの善行に触れ、同じく一七世紀のローマで愛好されたバロック的静物表現を楽しみ、続いて北イタリアの中心都市ミラノの聖堂に置かれた作品を味読し、最後にアルプスを越えて一八世紀のパリにもたらされた新しい味覚に舌鼓を打つという楽しみを味わい、味覚が導く一五世紀末から一八世紀半ばにいたるヨーロッパの感性の歴史の旅を楽しむことができるだろう。

目次

第1章 花嫁の純潔と蜜蜂の恵み──ピエロ・ディ・コジモ《蜂蜜の発見》 出佳奈子
第2章 カリタスの糧──カラヴァッジョ《七つの慈悲のおこない》 新保淳乃
第3章 ああ桃よ、他のなによりも祝福され──カラヴァッジョ時代の性的な暗喩に満ちた静物画 吉住磨子
第4章 甘美なる魂の糧──ダニエレ・クレスピ《聖カルロ・ボッロメーオの断食》 大野陽子
第5章 コーヒー・お茶・チョコレート──シャルダン《お茶を飲む婦人》 吉田朋子

解 説 味覚のヨーロッパ的表象──ピエロ・ディ・コジモからシャルダンへ 上村清雄
人名索引

前書きなど

第一章では、ルネサンス期のフィレンツェで婚姻の契りを結ぶときに蜜蜂がどのような意味を担ったのか、第二章では、父親に授乳する娘のおこないが隣人への慈善のみならず、より高次なカリタスというキリスト教的慈愛に根ざしていることが明らかにされる。第三章では、一七世紀初めという静物表現の揺籃期に出現した、性的な連想を誘う果物や野菜の表現の背後にどのような文化背景があるかが示され、第四章では、《断食》という作品が実はミラノの聖堂内部全体に徐々に調えられた象徴空間を、しかも四旬節に出現する「仮初めの空間」も考慮に入れながら、達成された表象であることを提示している。そして第五章では、舞台はフランスに移り、ヨーロッパに到来した新しい味覚によって既存の社会と文化の価値体験にいかに変化がもたらされたかが軽やかに記されている。これらによって読者は、味覚が導く一五世紀末から一八世紀半ばにいたるヨーロッパの感性の歴史の旅を楽しむことができるだろう。
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