目次
特集:移民政策と国籍法
特集の趣旨[武田里子:大阪経済法科大学客員研究員]
複数国籍容認にむけて――現代日本における重国籍者へのバッシングの社会的背景[佐々木てる:青森公立大学教授]
なぜ韓国は重国籍容認に舵を切ったのか[宣元錫:中央大学兼任講師]
複数国籍の是非をめぐる国民的議論に向けた試論[武田里子:大阪経済法科大学客員研究員]
依頼論文
静岡県焼津市の水産加工業で働くフィリピン日系人――雇用と移住のプロセスを中心に[高畑幸:静岡県立大学教授]
投稿論文
「不法性」と共に生きる――非正規滞在者が日本で暮らすことを可能とする要因は何か[加藤丈太郎:早稲田大学大学院博士課程]
韓国に移住したフィリピン人女性エンターテイナーの人身取引における仲介機能の研究――メゾレベル組織分析による「合法性」と「違法性」の連続に注目して[辻本登志子:青山学院女子短期大学助教]
若年中国上位大学出身者の国際労働移動に関する意識調査――日本への移動を規定する要因に着目して[松下奈美子:名古屋産業大学准教授]
ベトナム人帰国技能実習生の就業状況に関する調査――就業選択行動と収入を中心に[西川直孝:大阪市立大学大学院博士後期課程]
非正規滞在者の「シティズンシップ」――ドイツにおける国家と市民社会アクターの行動[久保山亮:立教大学兼任講師]
移民をめぐる認識転換に向けた住民参加の拡大と継続――バルセロナ「反うわさ」にみる間文化主義と公共圏の再編[上野貴彦:一橋大学大学院博士後期課程]
地方自治体における多文化主義の意義と限界――オランダ・ハーグ市の政策とクルド組織の活動から[寺本めぐ美:津田塾大学研究員]
ドイツにおける移民の第二世代と出自言語教育に関する一考察――ロシア語授業の事例から[佐々木優香:筑波大学大学院博士後期課程]
特別寄稿論文
〈多文化共生〉再考――〈多文化主義〉と〈インターカルチュラリズム〉の狭間で[渡戸一郎:明星大学名誉教授]
書評
高橋典史・白波瀬達也・星野壮 編『現代日本の宗教と多文化共生――移民と地域社会の関係性を探る』[櫻井義秀]
樽本英樹 編『排外主義の国際比較――先進諸国における外国人移民の実態』[小林真生]
栗田和明 編『移動と移民――複数社会を結ぶ人びとの動態』[山本須美子]
松岡洋子・足立祐子 編『アジア・欧州の移民をめぐる言語政策――ことばができればすべては解決するか?』[野山広]
ジョージ・ボージャス 著『移民の政治経済学』[志甫啓]
文献紹介
学会報告
2018年度年次大会/2018年度冬季大会
『移民政策研究』編集規程/『移民政策研究』執筆要項/論文投稿規程/投稿論文査読規程
Editorial Provisions for Migration Policy Review/ Author Guidelines for Migration Policy Review/ Provisions for the Submission of Articles/ Provisions for the Refereeing of Articles
前書きなど
編集後記
『移民政策研究』第11号をお届けします。(……)
(…中略…)
本号では特集「移民政策と国籍法」を取り上げました。国籍の問題は長期的なものとして,今回の入管法改正のような拙速なものではなく,腰を据えて考えていくテーマです。また投稿論文は10本あり,そのうち8本が掲載されました。査読委員の(投稿者にとっては)厳しい,(委員にとっては)常識的な指摘を経ての掲載結果です。投稿は,通常の研究仲間とは異なる方々の意見が得られる貴重な機会ですので,是非,今後も多くの投稿原稿をお待ちします。下記に10号,11号の査読委員のお名前を掲載してあります。真剣な査読を本当に有難うございました。
(…後略…)