目次
序文
日本語版への序文
概要
「質のツールボックス」の使用法
政策レバー1 質の目標と規制の設定
アクション領域1 研究成果の政策立案・公表への活用
ECECの質の目標の重要性
最低基準の重要性
アクション領域2 国際比較による視野の拡大
政策目標
最低基準
アクション領域3 戦略オプションの選択
質の目標の設定
質の規制と基準のデザインと実施
アクション領域4 リスク管理:他国の政策経験からの教訓
質の目標と規制の設定
アクション領域5 実施状況の振り返り
質の目標と最低基準
政策レバー2 カリキュラムと学習基準のデザインと実践
アクション領域1 研究成果の政策立案・公表への活用
カリキュラムの重要性
アクション領域2 国際比較による視野の拡大
カリキュラムの枠組みと内容
アクション領域3 戦略オプションの選択
カリキュラムの作成と実施
アクション領域4 リスク管理:他国の政策経験からの教訓
カリキュラムと学習基準のデザインと実施
アクション領域5 実施状況の振り返り
カリキュラムの枠組み、学習基準、ガイドライン
政策レバー3 資格、養成・研修、労働条件の改善
アクション領域1 研究成果の政策立案・公表への活用
資格、養成・研修の重要性
労働条件の重要性
アクション領域2 国際比較による視野の拡大
職名、資格、資格要件
専門性(職能)の開発
職員(保育者)の労働条件
アクション領域3 戦略オプションの選択
ECECの労働力開発・労働環境の改善
アクション領域4 リスク管理:他国の政策経験からの教訓
資格、養成・研修、労働条件の改善
アクション領域5 実施状況の振り返り
ECECのスタッフ(労働力)
政策レバー4 家庭と地域社会の関与
アクション領域1 研究成果の政策立案・公表への活用
家庭と地域社会の関与の重要性
アクション領域2 国際比較による視野の拡大
親と地域社会の関与
アクション領域3 戦略オプションの選択
家庭のECECへの関与
地域社会のECECへの関与
アクション領域4 リスク管理:他国の政策経験からの教訓
家庭と地域社会の関与の改善
アクション領域5 実施状況の振り返り
家庭と地域社会の関与
政策レバー5 データ収集、調査研究、モニタリングの推進
アクション領域1 研究成果の政策立案・公表への活用
データ収集とモニタリングの重要性
ECECにおける調査研究の重要性
アクション領域2 国際比較による視野の拡大
モニタリング活動
縦断研究
アクション領域3 戦略オプションの選択
データ収集とモニタリング
調査研究
アクション領域4 リスク管理:他国の政策経験からの教訓
データ収集、調査研究、モニタリングの推進
アクション領域5 実施状況の振り返り
データ収集、調査研究、モニタリング
付録 OECD・ECECネットワークメンバー/貢献者名簿
日本語版あとがき
前書きなど
日本語版あとがき
現在、日本の保育・幼児教育は、これまでにない速さで大きく変わりつつある。それは待機児童対策としての量の拡大と質の向上の同時達成をめざし、さらに言えば家庭の経済格差や地域間格差等が拡大するなかで「すべての子どもに良質の保育・幼児教育」を、という改革への歩みを進めているためである。2015年にスタートした「子ども・子育て支援新制度」によって、幼保連携型認定こども園や保育所の数が増加し、また乳児保育の拡大とともに小規模保育事業や企業主導型保育事業も始まっている。そしてさらに2019年秋からは、3歳以上の子どもたちへの幼児教育の無償化等も始まる。こうした時に私たちは、海外の保育・幼児教育に関する政策や動向を学ぶことによって、保育や幼児教育の行く末を考えていく手がかりにすることができる。
乳幼児期の教育とケア(ECEC)に関する現状や政策状況をOECD加盟国・地域を中心に概観、分析し、政策提言にまとめているStarting Strongシリーズは、そうした要望に応える格好の報告書と言える。本書『OECD保育の質向上白書─人生の始まりこそ力強く:ECECのツールボックス』は、2012年に刊行されたシリーズ3作目に当たるStarting Strong Ⅲ : A Quality Toolbox for Early Childhood Education and Care(以下SSⅢ)の全訳であり、日本が正式にOECDのECECネットワークに加盟してから初めてのシリーズになる。
(…後略…)