目次
特集:再生産労働を担う女性移民
特集の趣旨[賽漢卓娜:編集委員]
アジアの女性家事労働者と国際移動をめぐるジェンダーの政治経済学[鹿毛理恵:佐賀女子短期大学特別研究員]
インドネシアの家事・介護労働者送出政策の転換と課題──近郊農村女性の専門職化と職業意識向上[奧島美夏:天理大学准教授]
「外国人花嫁」として生きるということ──再生産労働と仲介型国際結婚[李善姫:東北大学専門研究員]
依頼論文
特別の教育課程導入と外国人児童生徒の教育[小島祥美:愛知淑徳大学准教授]
投稿論文
外国人社員の非日本人意識とその入社企業の育成・支援の様態――元留学生の文系総合職社員の場合[鈴木伸子:早稲田大学日本語教育研究センター准教授]
ASEAN経済統合下における日系企業の人材現地化及び人材移動に関する経済学的考察[佐伯康考:関西学院大学大学院博士後期課程]
留学生政策と技術移民政策の連携と課題――主要国の取組み傾向とオーストラリアの事例分析から[佐藤由利子:東京工業大学准教授]
若年日系ブラジル人の包摂と排除のプロセス――準集住地域の調査から[能勢桂介:立命館大学客員研究員]
ロシアにおける移民政策の変容――近年の移民政策改正の位置づけ[ムヒナ ヴァルヴァラ:上智大学助教]
オランダにおける中国系第二世代の社会統合――ライフヒストリーの分析から[山本須美子:東洋大学教授]
バージニア州の韓国系移民者による「東海」併記運動のプロセスと背景[春木育美:東洋英和女学院大学准教授]
報告
The International Metropolis Project and Japans Migration Context[Howard Duncan:Executive Head, Metropolis Project]
日韓・日中関係悪化と在日韓国・中国人――東京・新大久保と池袋を事例に[藤巻秀樹:北海道教育大学教授]
Immigration Detention in Japan: Standing on a Crossroad[MIYAUCHI Hiroshi:Attorney at Law]
特別寄稿論文
移民政策におけるヨーロッパと日本――比較から何を読みとるか[宮島喬:お茶の水女子大学名誉教授]
書評
アレハンドロ・ポルテス,ルベン・ルンバウト著/村井忠政他訳『現代アメリカ移民第二世代の研究――移民排斥と同化主義に代わる「第三の道」』[駒井洋]
安達智史著『リベラル・ナショナリズムと多文化主義――イギリスの社会統合とムスリム』[樽本英樹]
古沢昌之著『「日系人」活用戦略論――ブラジル事業展開における「バウンダリー・スパナー」としての可能性』[上林千恵子]
樋口直人著『日本型排外主義――在特会・外国人参政権・東アジア地政学』[小林真生]
久保忠行著『難民の人類学――タイ・ビルマ国境のカレンニー難民の移動と定住』[人見泰弘]
文献紹介
学会報告
2013年度春季大会/2014年度年次大会/2014年度冬季大会
『移民政策研究』編集規定
『移民政策研究』執筆要項
和文論文投稿規定
投稿論文査読規定
Editorial Provisions: Migration Policy Review
Writing Guidelines for Authors: Migration Policy Review
Provisions for the Submission of Articles
Provisions for the Refereeing of Articles
前書きなど
〈編集後記〉
編集委員会委員長をおおせつかってから早くも4年間がすぎさろうとしており,4冊目の第7号をお届けいたします。
本号の大きな特徴は,7本もの投稿論文を掲載できたことです。当初14本という多数の投稿がありましたが,厳密な査読の結果7本となりました。投稿数も掲載数もこれまでの最多を記録し,きわめて喜ばしいことです。
本号の特集は,前号に引きつづく編集委員会の独自企画です。「再生産労働を担う女性移民」をテーマとし,賽漢卓娜編集委員に取りまとめをお願いし,3名の会員から玉稿をいただくことができました。
特別寄稿論文としては,前号と同様に2014年度年次大会における「特別講演」をあてることとしました。このほかに,依頼論文1本,報告3本,書評5本を掲載しました。報告のうち1本は外国人研究者による英文であり,また日本人会員による英文の報告も1本あります。文献紹介は,鈴木副委員長のご尽力により定着し,ご活用いただいています。
(…後略…)