目次
まえがき
執筆者及び執筆分担
アメリカ合衆国
1 概観
2 教育政策・行財政
2.1 民主,共和両党が大統領候補を決定民主党オバマ候補,共和党マケイン候補
2.2 第44代米国大統領にバラク・オバマ氏を選出黒人初の大統領誕生へ
2.3 州議会選挙において民主党が躍進住民発議では教育財源の一部として賭博事業収入を認める州が増大
〜2.7
3 生涯学習
3.1 州教育行政組織における変化教育段階や学校間の接続を強化し,体系的な教育システムの構築へ
3.2 オハイオ州における知事主導の高等教育改革ガバナンスの変更と発展計画の策定
4 初等中等教育
4.1 『危機に立つ国家』発表25周年を記念して連邦教育省が政策文書『責任ある国家』を公表
4.2 『危機に立つ国家』から25年教育専門紙・誌が特集
4.3 STEM教育振興に向けた取組の状況『Education Week』紙の調査報告
〜4.12
5 高等教育
5.1 高等教育法を大幅改正学費高騰等を背景として高額授業料徴収大学のリストや個別大学情報の公表を規定
5.2 連邦貸与奨学金の確実な利用継続のための法律貸し手民間金融機関の相次ぐ撤退を受けて
5.3 高等教育の質保証に関する声明文アメリカ大学協会(AAC&U)と高等教育アクレディテーション協議会(CHEA)
〜5.6
6 教員
6.1 教員養成に関する2つのアクレディテーション団体が認定制度の協同開発で合意
イギリス
1 概観
2 教育政策・行財政
2.1 2008年教育・技能法の成立
2.2 職場訓練等法案の提出
2.3 子どもの教育・福祉の大綱的振興計画『子どもプラン』の実施から1年経過
〜2.9
3 生涯学習
3.1 成人のインフォーマル学習に関する協議文書の公表
3.2 全国技能アカデミーの拡大
3.3 青少年問題対策本部アクションプランの公表
4 初等中等教育
4.1 「05歳児基礎ステージ」の導入
4.2 5歳児(「基礎ステージ」)の発達度評価の結果の公表
4.3 2008年全国テスト(11歳)の結果公表過去10年間確実に改善
〜4.8
5 高等教育
5.1 高等教育改革討論
5.2 2008年度の高等教育機関への政府補助金額決定前年比3.3%増
5.3 新しい研究評価(REF)の導入プランの公表
〜5.9
6 教員
6.1 2008年初等中等学校教職員統計の公表引き続き支援スタッフ(職員)が増加
6.2 教員1人当たり児童・生徒数,児童・生徒1人当たり公教育費,停退学処分数教育統計速報から
6.3 2008年9月からの教員給与は平均2.45%の上昇
フランス
1 概 観
2 教育政策・行財政
2.1 国の2009年度予算が成立従来と同様,教育予算に高い割当て
3 生涯学習
3.1 「セカンド・チャンス・スクール」セーヌ・サン・ドゥニ県における取組
4 初等中等教育
4.1 小学校における土曜授業の廃止及び教育課程基準の改訂
4.2 2008年度の教育指針が示される
4.3 小学校における新規学力調査の導入について
〜4.12
5 高等教育
5.1 「学士課程成功のための計画」に基づく大学教育の改善について
5.2 大学キャンパス刷新のための財政支援計画「オペレーション・キャンパス」対象10プロジェクトが選出される
5.3 大学自由責任法に基づく政令が制定される大学財団の設置に係る政令及び企業の博士課程メセナに係る政令
〜5.11
6 教員
6.1 教職の発展に向けた現状分析教職再検討委員会が報告書を提出
6.2 教員採用及び養成に関する改革が示される
6.3 外国語教員の実態に関する調査報告
ドイツ
1 概観
2 教育政策・行財政
2.1 教育政策における新たな課題が明らかにPIRLS2006年調査及びPISA2006年調査の結果を受けて
2.2 包括的な教育計画「ドイツのための資質向上策」の重点課題,連邦と各州が共同決定
2.3 連邦政府と各州の首相が教育サミットを開催「ドイツのための資質向上策」に数値目標が盛り込まれる
〜2.6
3 生涯学習
3.1 マイスター奨学金,質量ともに拡充
4 初等中等教育
4.1 PISA2006年拡大調査の州間比較結果が公表明らかな改善傾向がみられるも,課題も多く
4.2 シャヴァーン連邦教育研究大臣,2009年以降も全日制学校プログラムの財政支援を示唆
4.3 教科書,文具など教材の児童・生徒への無償供給の現状多くの州が無償貸与を原則としつつ,家庭から教材費の一部を徴収
5 高等教育
5.1 ハンブルク市,授業料徴収の新たなモデルを構築
5.2 連邦奨学金制度の受給者拡大に向けた改革支給基準額の増額,子ども養育手当の創設など
5.3 大学入学手続における重複志願・重複入学許可の問題の解消に向けた抜本的取組
中国
1 概観
2 教育政策・行財政
2.1 教育部,震災後の学校の復旧再建に向けた計画を発表四川大地震を受けて
2.2 四川大地震の被災地のすべての児童・生徒が学校に2008年9月の新学期の状況
2.3 2007年教育統計の公表後期中等教育段階の総在学率が60%台に初めて到達
〜2.5
3 生涯学習
3.1 2008年生涯学習活動週間の開催今回で4回目
3.2 全国の博物館や記念館を段階的に無料開放することを決定文化部など
3.3 夏休みの農村ボランティア活動「三下郷」活動で被災地支援を展開
4 初等中等教育
4.1 2008年9月より,義務教育無償化の完全実施へ
4.2 農村の義務教育学校における教科書無償給与に対する財政支援と教科書貸与制の実施
4.3 各地の学習負担軽減策学習時間や宿題量の削減などを提示
〜4.7
5 高等教育
5.1 2008年全国統一試験に1,050万人が参加四川大地震の被災地は1か月遅れで実施
5.2 第2期「質向上プロジェクト」,初年度の実施状況
5.3 「大学生開発実験プログラム」の成果高等教育質向上プロジェクトの取組
〜5.13
6 教員
6.1 教員給与の格差是正に向け,給与体系の整備・改善の実施
6.2 特級教師の手当額を80元から300元に引き上げ優れた教員の確保が狙い
6.3 教育部,「教師職業道徳規範」の改訂版公表
7 その他
7.1 北京五輪開催に向けた取組オリンピック教育を行う学校をモデル校に指定など
7.2 少年クラス開設30年の成果科学技術大学,今後も継続を表明
韓国
1 概 観
2 教育政策・行財政
2.1 新政府組織の再編教育人的資源部は教育科学技術部へ
2.2 李明博新政府初年度の教育政策が明らかに大統領業務報告として「2008年主要国政課題の実行計画」を発表
2.3 教育科学技術部,2009年度主要業務計画を発表
〜2.7
3 生涯学習
3.1 「生涯教育振興基本計画(20082012年)」を策定
3.2 生涯学習の拠点となる大学づくりを推進「生涯学習の拠点大学育成基本計画」を発表
3.3 サイバー大学が生涯教育機関から高等教育機関へ改編2009年度の開校を目指して設置準備が整う
4 初等中等教育
4.1 教育科学技術部,「学校自律化推進計画」を発表
4.2 科学技術分野の人材育成重点化のために科学英才学校を拡充ソウル科学高校などを科学英才学校に指定
4.3 教育科学技術部,「マイスター高校」開設へ向けて計画案を提示
〜4.9
5 高等教育
5.1 政府から大学関係団体へ入試事業移管のための関連法令改正へ「大学入試の自律化」を推進
5.2 「世界水準の研究拠点大学育成事業」の最終選考結果を発表
5.3 外国人留学生の管理・支援体制を整備・拡充「外国人留学生及び語学研修生の標準業務処理要項」を制定
〜5.5
6 教員
6.1 「教員能力開発評価結果に基づいた研修の推進計画」を発表
6.2 2009年3月より,ソウル市が学級担任に対し昇進加算点を付与
その他の国々
1 欧州
1.1 欧州委員会,欧州レベルの職業教育訓練単位制度について最終案をまとめる
1.2 2020年までに若者の半分以上を学習のための移動プログラムに参加させる欧州委員会の諮問機関が中期目標を提示
1.3 EUの高等教育分野における交流促進計画「エラスムス・ムンドゥス㈼」の実施が欧州議会において決定
1.4 EU,多元的な高等教育ランキングシステムの開発へ
1.5 教員のためのサイバーいじめ対策サイト「TeachToday.eu」が開設
1.6 欧州委員会,「学校教育における欧州協力のための検討事項」を明らかに
資料〈資料1〜20〉
前書きなど
まえがき
文部科学省では,教育政策の立案に資するために,諸外国の教育事情に関する調査研究を行っています。その成果については,これまで主に「教育調査」シリーズとして公表し,関係諸機関に配布してきました。このシリーズは,昭和22年に第1集を刊行して以来,既に,139集を数え,第122集からは調査研究の結果をより多くの方々に利用していただくために,市販の形で刊行しています。
本書は,アメリカ合衆国,イギリス,フランス,ドイツ,中国,韓国及びその他の各国の教育事情について,2008年の主な動きについてまとめました。作成に当たっては,まず1年間の概観を述べ,その後,教育政策・行財政,生涯学習,初等中等教育,高等教育,教員及びその他の各分野別に重要な動きをまとめました。各国の動きに関する記述は,調査企画課が日常的な作業として収集・整理している,政府のプレスリリース,各種報告書及び新聞等の資料を元に作成したものです。
本書が,関係各方面において基礎資料として活用されるとともに,広く一般にも諸外国の教育事情についての理解のためにご利用いただければ幸甚です。
平成21年6月 文部科学省生涯学習政策局長:清水潔