目次
はしがき
序
【第1部 子どものマルトリートメントの諸側面】
第1章 ネグレクト
第2章 子どもの身体的虐待
第3章 子どもの性的虐待
第4章 心理的マルトリートメント
第5章 物質乱用から見た子どものマルトリートメント
第6章 ドメスティック・バイオレンスとの関連から見た子ども虐待
第7章 代理によるミュンヒハウゼン症候群
【第2部 心理社会的治療】
第8章 虐待を受けた子どもへの心理療法の統合的モデル
第9章 性的虐待を受けた青年の治療
第10章 幼少期に激しい虐待やネグレクトを受けて成人したサバイバーの治療——統合モデルのさらなる発展
第11章 子どもに性的虐待を行う成人、青年、子ども——1つの発達的観点
【第3部 子どものマルトリートメントに関する医学的側面】
第12章 子どもの性的虐待における医学的問題
第13章 身体的虐待——子どもの事故と故意による怪我
第14章 子どもの健康のネグレクト
第15章 子どもの死亡
【第4部 法的側面】
第16章 法的システムと子どもの保護
第17章 子どもの性的被害の犯罪捜査
第18章 法廷の内外における子どもへの面接——近年の研究とその実践的意義
第19章 専門家の証言
第20章 マルトリートメントを受けた子どもや成人サバイバーに携わる専門家のためのリスクマネージメント
【第5部 虐待の防止とサービスの提供】
第21章 子ども虐待の防止——成果と課題
第22章 虐待の防止と通告
第23章 子どものマルトリートメントの現場における異文化対応能力
第24章 児童保護局に通告された子どもの精神保健サービス
第25章 子ども虐待への対応と終焉のためのサービスに関するコミュニティの組織化
解説(小木曽宏)
監訳者あとがき
索引
編者・執筆者紹介
監修者・監訳者・訳者紹介
前書きなど
はしがき
本書は5つの部に分かれている。第1部「子どものマルトリートメントの諸側面」、第2部「心理社会的治療」、第3部「子どものマルトリートメントに関する医学的側面」、第4部「法的側面」、第5部「虐待の防止とサービスの提供」。第1部は、子どものマルトリートメントの最も一般的な形態について詳しい分析が行われる。また、代理によるミュンヒハウゼン症候群、物質乱用と子ども虐待との関係、ドメスティック・バイオレンスとの関連から見た子ども虐待についても論じる。第2部は、子ども虐待から生き延びた子どもや青年や成人を心理社会的に治療するための理論的なモデルを提示する。また性的暴行者の治療についても論じる。第3部は、身体的虐待と性的虐待に対する医学的な見地を記述する。加えて、医療的ネグレクトと死に至る子ども虐待についても分析する。第4部は法律上の諸問題を検討する。まず法システムを概観し、警察による捜査、子どもの面接、専門家の証言について記述する。そして最後に、子ども保護に携わる専門家のためのリスクマネジメントについて論じる。第5部は子どものマルトリートメントを終結させるための、子ども虐待の防止、マルトリートメントの通告、専門家の異文化対応能力、精神保健機関の活用、コミュニティの組織化などが論じられる。
J. E. B. M 2001年11月