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デマンドに応える学校 OECD未来の教育改革

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詳しい情報
読み: デマンド ニ コタエル ガッコウ : キョウイク ノ シャカイテキ ナ ジュヨウ ト キョウキュウ
出版社: 明石書店
単行本: 212 ページ
ISBN-10: 4750326763  ISBN-13: 9784750326764  [この本のウィジェットを作る]
NDC(9) : 371.31

紹介

世界の教育は、教師が決めたやり方にしたがうサプライ(供給)主導のシステムから、保護者や児童・生徒の要求を取り入れるデマンド(需要・要求)主体の方向に動いている。OECD各国のデマンドの趨勢、その問題点・課題を各国の専門家が考究する。

目次

もくじ

 序文
 謝辞
 概要

第1章 デマンドという概念について
 はじめに
 「デマンド」の多様な意味
 複雑な概念を読み解く
 まとめ

第2章 学校教育に対する社会一般と保護者の見方
 社会一般がみる学校教育
 学校教育に対する保護者の期待
 学校教育に対する保護者の満足度
 まとめ

第3章 保護者の選択と多様な教育機会の提供
 学校教育政策と選択の余地
 多様性の推進
 集合的デマンドの結果としての多様性
 オールタナティブな教育を通じた多様性
 まとめ

第4章 学校における保護者と地域の「声」
 学校における保護者の声の公式な表明
 学校統治への保護者関与に関する認識、パターン、および課題
 関係者の声のより強力な反映とカリキュラム
 まとめ

第5章 生徒の主張
 世界の現状
 学校に対する子どもたちの期待と満足度
 生徒が態度形成に影響すると考えている教育的要因
 生徒の声の表現
 まとめ

第6章 デマンド——まとめと今後の研究方向
 はじめに
 新たに生じている諸問題
 デマンドおよび関連する「未来の教育改革」分析
 将来の研究に向けた知識の現状と諸課題

資料:国別報告書の質問項目
訳者解説

前書きなど

序文
 これまでの学校教育においては、教育当局や学校、および教師が決めた手順に従って機能する「サプライ(供給)主導」型システムが中心であったが、未来の学校教育への転換を図る重要な鍵は、「デマンド(需要・要求)」に対して、より応答的なシステムに移行することにあると、多くの人が指摘している。しかし、そのデマンドとはいったい誰の要求なのだろうか。学校で起こっていることにもっとも大きな利害をもっている保護者や生徒の態度、および期待について、実態がどのようになっているのか私たちは理解しているだろうか。また、そのような要求を、学校は現在どの程度正しく認識しているのだろうか。生徒、保護者、地域の要求に対してより敏感に応えようとすることは、民主主義の規範と言えるのだろうか、それともいま流行の教育的消費主義の1つの表れなのだろうか。
 OECDによる「未来の教育改革」(Schooling for Tomorrow)シリーズの最新刊となる本書においては、以上のような問いが検討される。「デマンド」という概念のさまざまな側面を分析し、明らかにするとともに、態度や期待を明らかにするための国際的なデータや事実を提示しようとしている。また、今日の学校システムにおいて、デマンドがどのように表現されるのか、とりわけ「選択」と「消費者の声」が作用する余地がどのように存在しているのかについて検討する。主に保護者と生徒に焦点をあてるが、それはデータがもっとも入手しやすいからである。ただ、一般世論、雇用主、および特定の集団に関する情報も含んでいる。このように焦点ははっきりしているが、本書では現在入手できるデータや事実が十分ではないことが示され、今後の各国における研究や国際的な研究がひき続き必要であるという結論でしめくくられる。
 本書は「未来の教育改革」シリーズを構成する他の出版物、とくに最近出された『個別化していく教育』(Personalising Education)(OECD,2006)を補完するものである。OECD/CERI(OECD教育研究革新センター)は、学校選択についてすでに調査を行っており、その結果をもとに「学校——方向性の選択」(School: A Choice of Directions)(OECD, 2002)と題した論文が出されている。この論文に対する各国の反応が本書の研究につながったのだが、それはテーマが複雑で議論を呼ぶものであるだけに、当時のやり方以上に幅広いアプローチをとる必要があるという問題意識が存在したためである。そのため、各国の専門家を指名し、デマンドに関する今回の研究への参加を呼びかけた。これらの専門家は共通の枠組み(「資料:国別報告書の質問項目」参照)に基づいて報告書を作成した。参加国は、オーストリア、チェコ、デンマーク、イギリス、フィンランド、ハンガリー、日本、ポーランド、スロバキアおよびスペイン(さらにアメリカから追加資料を入手)であった。報告書は2004年半ばから2005年半ばにかけて提出された(各国の報告書はwww.oecd.org/edu/future/sftで読むことができる)。
 これらはCERIだけの関心事ではない。学習到達度は態度と関係しているが、PISA調査(OECD生徒の学習到達度調査)には、学習到達度に関して、すでに比較的よく知られていることがらを補完する重要な洞察をもたらす態度に関する質問項目が含まれており、以下の各章はそれらをふまえて書かれている。CERIはOECD教育局と協力し、フランドルの教育当局と共催で「学校教育におけるデマンド、自律性、およびアカウンタビリティ」というテーマのもとに、2006年5月にブリュッセルで国際セミナーを組織した。このセミナーでは、デマンドに関するCERIの研究について議論し、「保護者の選択、学校の自律性、およびシステムのアカウンタビリティ」に関するOECD教育局の新たな検討に対して重要な情報提供を行った。
 デマンドに関する研究がもたらした知見は、すでに『ヨーロッパ教育ジャーナル』の特集号「態度、選択、参加——学校教育に対するデマンドの諸側面」("Attitudes, Choice and Participation−Dimensions of the Demand for Schooling", European Journal of Education, Vol.41 No.1, 2006)(客員編集者アン・スリウカ[Anne Sliwka]、デイビッド・イスタンス[David Istance])で扱われている。OECD内部では、「未来の教育改革」プロジェクトリーダーのデイビッド・イスタンスが、ヘンノ・テイセンス(Henno Theisens)とともにこの報告書の責任者となった。デルフィーヌ・グランドリュー(Delphine Grandrieux)とジェニファー・キャノン(Jennifer Cannon)が、出版に向けてテキストの準備と編集を行った。この報告書はOECD事務総長の責任で出版されている。

OECD教育局長  アン=バーバラ・イシンガー
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