目次
第1章 大学の選抜性とは(三宅義和)
1 大学の選抜性とは何か
2 選抜性という言葉の由来
3 入学難易度における以前との比較
4 選抜力低下の背景にある状況
5 選抜性に関する研究
6 大学の機能別分化の現状──むすびにかえて
第2章 この国の高等教育政策の課題(居神 浩)
1 マージナル大学論の意義
2 「ノンエリート大学生」に伝えたかったこと
3 市場の論理でしか語られない高等教育
4 この国の将来のための高等教育政策に向けて
第3章 低選抜型大学淘汰論への批判(遠藤竜馬)
1 「下流大学は日本を滅ぼす」のか
2 低選抜型大学の苦境は初中等教育の尻拭い
3 「身の丈に合った現実的な教育」を妨げる縛り
4 ハードルを上げても地獄,下げても地獄
5 「シャドウ・ワーク」でしかない教育へのエフォート
6 「良質なノンエリート教育」というニッチ,そして大学の機能別分化
7 大学進学率を減らして社会が得することは何もない
第4章 褒める教育と叱る教育のパラドックス(遠藤竜馬)
──ノンエリート教育は“ネガティブさ”といかに折り合うか
1 ノンエリート教育論の耐えられないネガティブさ
2 本章の理論的立場
3 教育の《原罪》を負わされたノンエリート
4 パラドックスを直視しつつ,それと折り合うこと
5 叱る教育から褒める教育へ
6 「優しくて厳しい先生」という秘儀【エソテリック】
7 人格頼み教育のマッチポンプ
8 役割分化と「汚れ役」の非人称化
9 「学校」の脱構築へ
10 「グレートティーチャー」への挽歌
第5章 教養教育の可能性を考える(近藤 剛)
1 教養とは何か
2 ニューマンの大学論
3 教養教育の復権
第6章 宗教教育の可能性を考える(近藤 剛)
1 宗教教育の目的について
2 宗教教育の課題について
3 神戸国際大学の場合
第7章 グローバル化に対応した英語教育の在り方(松本恵美)
1 大学英語教育における現状
2 企業が求める人材
3 TOEICスコアの国際比較
4 大学英語教育の在り方
第8章 グローバル人材育成と海外留学(松本恵美)
1 海外留学制度
2 海外語学研修プログラム
3 海外語学研修の比較分析
4 海外語学研修の活用
第9章 大学生のコミュニケーション力とその諸問題(三宅義和)
1 コミュニケーション力の捉え方
2 青年期の友人関係について
3 就職能力としてのコミュニケーション力
4 大学生と発達障害
5 まとめ
第10章 学生への教育サービスとSD(畑 秀和)
──スタッフマインドの育成を通じたSDの在り方
1 SDを実施するにあたって
2 SDの現状について
3 教育サービス向上の在り方とその方法
4 大学職員としての心構え(学生対応が必要な場から)
5 現場が抱える困難さ
6 まとめ
あとがき